会議資料・開催案内等



郵政行政審議会 貯金・保険サービス部会議事次第



開催日時       平成18年6月23日(金)
午前1030分から午前1150分まで

開催場所 総務省 第4特別会議室(5階)



議事次第

  1.  開会

  2.  審議事項等
    (1) 保険料の算出方法書の変更の認可について
     〔総務大臣諮問第253号〕
    (2) 国際ボランティア貯金に係る配分団体等の認可について
     〔総務大臣諮問第254号〕

  3.  閉会


* 配布資料一覧

資料 : 総務大臣諮問第253号説明資料
  資料1−1 諮問書(総務大臣諮問第253号)
  資料1−2 保険料の算出方法書の変更の認可申請の概要及び審査結果
  資料1−3 参考資料
資料 : 総務大臣諮問第254号説明資料
  資料2−1 諮問書(総務大臣諮問第254号)
  資料2−2 平成18年度国際ボランティア貯金に係る寄附金配分認可申請書
  資料2−3 国際ボランティア貯金に係る配分団体等の認可について
  資料2−4 国際ボランティア貯金に係る配分団体等の申請概要及び審査結果
  資料2−5 参考資料





出席委員の氏名及び出席委員数


部会長 村本

部会長代理                 下和田

委員 井堀 利宏

委員 梶川

委員 松ア 陽子

委員 三宅 純一

専門委員 石崎 光夫

専門委員 今川 幸雄

専門委員 渡辺 真知子

出席委員数 9名

  



出席した関係職員の所属・氏名


 郵政行政局長 鈴木 康雄

 郵政行政局貯金企画課長(併)保険企画課長             淵江  

 郵政行政局保険企画課保険計理監理官 土屋 光弘

 郵政行政局検査監理官 熊田 和仁


( 事務局 )    
 郵政行政局総務課長 原口 亮介





審議内容


開会
○原口総務課長 では、定刻がまいりました。
 ただ審議の前に、前回の部会から時間がたっておりまして、私ども人事異動がありましたので、交代した者につきまして、順次、自己紹介させていただきたいと思います。
 まず、私、総務課長の原口でございます。前職の貯金企画課長兼保険企画課長時代からお世話になっております。引き続きよろしくお願いいたします。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 貯金企画課長と保険企画課長を兼務しております淵江でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○土屋保険計理監理官 保険計理監理官の土屋と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
○熊田検査監理官 検査監理官をしています熊田でございます。よろしくお願いいたします。
○原口総務課長 それでは、部会長、よろしくお願いいたします。
○村本部会長 それでは、1年ぶりですけれども、郵政行政審議会、第8回目の貯金・保険サービス部会を開催いたします。
 定足数ですが、委員9名中6名にご参加いただいておりますので、適法に成立しているということでございます。
 お手元に議事次第がございますが、今日、2つ案件がございまして、2番目の、恒例ですが国際ボランティア貯金に係る件は、後で専門委員の先生方にお入りいただいてということになりますので、11時ごろをめどにということになると思います。
 それでは最初の、保険料の算出方法書の変更の認可について、総務大臣諮問第253号の審議に入りたいと思います。
 それでは、土屋さん、お願いいたします。
○土屋保険計理監理官 では、総務大臣諮問第253号について説明させていただきます。
 お手元に、資料1−1とございますが、これが諮問書及び日本郵政公社から参りました認可申請でございます。説明につきましては、その後ろにつけておりますA4横の資料1−2に従いまして、説明させていただきます。資料1−1が、ちょっと厚くなっておりますので、最後のほうかと思います。
○原口総務課長 クリップを外していただきまして。
○土屋保険計理監理官 こちらが、資料1−2となっております。よろしいでしょうか。
 それでは、1枚めくっていただきます。保険料の算出方法書の変更の認可申請の概要でございます。平成17年度の決算の状況に基づいて平成18年度に分配する契約者配当について、その分配基準を変更するというのが、今回の変更の趣旨でございます。現状、決算の状況によらないで、あらかじめ定めておくものが分配基準として定められておりますが、その内容は、具体的には確定配当等でございます。
 確定配当と申しますのは、昭和59年8月に保険料の値下げをしたときに、契約間の公平性の観点から、それ以前の契約について、配当することを約款で約束しているものございます。
 このような確定配当等について、決算の状況によらず定めてあるところでございますが、これに加えまして、平成17年度の決算における剰余の発生状況を受けまして、分配するものについての基準を定めるというのが今回の申請の内容でございます。
 今回、認可という運びになりましたら、平成18年4月1日から適用いたしまして、平成18年度中に分配する契約者配当に適用することになります。
 では、もう1ページめくっていただきまして、平成17年度決算の状況について説明させていただきます。
 損益の状況につきましては、いわゆる三利源からの利益がございます。これは、予定死亡率、予定利率、予定事業費率について、保険料を定めたときの基礎と比べ、実際の状況がどうであったかに基づいて分析される利益でございますが、それらの合計が、平成16年度で2,239億円のマイナスだったのが、平成17年度については、まだマイナスではございますが、697億円と、16年度に比べ大分改善してきております。平成15年度をピークに、だんだん良くなってきているということでございます。要因といたしましては、利差について、1兆5,800億円という、まだまだ大きな数字でマイナスとなっておりますが、減少傾向にあるということでございます。
 三利源の利益はまだマイナスではございますが、このほか、予め積み立てております追加責任準備金の戻入がございます。これらを含め、定常的に発生いたします利益につきましては、3,588億円。前年度に比べまして、約1,400億円の改善ということになっております。キャピタル益等、定常的でない利益につきましては、平成17年度におきまして7,233億円ということで、前年度4,574億円に比べますとかなり改善されているということでございます。
 この損益を踏まえまして、生じた剰余をどのように内部留保と契約者配当に分けるかでございますが、内部留保の状況といたしましては、今年度、積増額の合計というところを見ていただきますと9,318億円を積み増すこととしております。その結果、法令で定めます積立限度に比べますと、4割強でございます。公社化時の状況に比べると大分増えましたが、まだまだ十分とは言えない状況でございます。
 配当総額につきましては、先ほど申しました確定配当が、1,118億円ございまして、決算の状況を受けて確定配当を上回るものとして分配する配当の額が383億円でございます。
 次に、このような決算の背景となりました公社の考え方につきまして、ご説明いたします。
 まず、契約者配当の基本的な考え方につきましては、経営の健全性を確保しつつ、契約者等に対しては、なるべく多く分配することにより、安い保険料で生命保険を提供するということでございます。
 それを受けまして、変動性の高いキャピタル損益等については、将来のリスクに対応するために、内部留保に積み立てて経営の健全性を高め、一方、先ほどご説明いたしました定常的な利益の一部を契約者配当の原資とするようにしております。
 具体的な数値で申しますと、先ほどの定常的な利益3,588億円から、法令に基づき定められた内部留保の積立て656億円を行い、確定配当相当の1,118億円を除きますと、残額が1,812億円になります。この中の一定率ということで、公社では原則として2割を契約者配当の原資とすることで考えているところでございます。その結果、今回の場合は383億円を増配したということでございます。
 このように確定配当を上回る配当ができるのは、簡易保険として4年ぶり、日本郵政公社になってから初めてでございます。なお、昨年度は、この残額がマイナスでございましたので、確定配当のみとしたということでございます。
 3ページをごらんいただきたいと思います。平成17年度決算の状況に基づく契約者配当につきまして、具体的にどのように加入者の方々に分配するかを定めたのが、今回の案件でございます分配基準でございます。
 概要といたしましては、過去の保険料が高い契約に対して、最新の保険料――現在、適用されている保険料との差額を還元するという考え方に基づき、契約当時と現在の保険料の計算基礎の差を考慮して、それぞれの保険契約が剰余の発生にどれほど貢献しているかを踏まえて、その分を契約者配当として分配するということでございます。
 具体的な分配基準といたしましては、先ほど申しました保険料の計算基礎となっております予定死亡率、予定利率、予定事業費率それぞれにつきまして比較をいたします。例えば死差分配基準ですと、当該契約の予定死亡率と最新の予定死亡率との差を設定いたします。これにつきましては、一番下の図のアをご覧下さい。このように、予定死亡率は、平成6年4月、平成11年4月と実態に合わせて引下げをおこなって参りました。このような場合、その死亡率の差を死差分配基準として定めるものでございます。一方、予定利率につきましても、図のイにありますように、近年引き下げてきておるところでございますが、この場合、過去においてはより高い運用が期待できて、その分、保険料を安くしていたということでございますので、この部分がマイナスの利差配当ということになります。このように、ア、イ、ウ、死差、利差、費差によって計算されたところを足し合わせまして、それがプラスであれば、その分を、マイナスであればゼロという契約者配当にするということでございます。エのその他で定めてあるところは、先ほど申しました確定配当等について定めてあるところで、今回の変更の対象ではございません。
 4ページをごらんいただきたいと思います。今回の分配基準を適用いたしますと、具体的にどの程度の契約者配当となるかをお示ししたものです。例といたしまして、平成18年9月に満期を迎える契約で、加入した当時の年齢が40歳、満期の保険金額は100万円、特約として100万円加入している契約でございます。一番代表的な保険種類として、一番上の普通養老保険の10年満期のものでございますと、月額保険料を8,920円払っている契約ですが、当年度の分配額は927円。平成18年9月の満期時に保険金と一緒にお受け取りいただく契約者配当の累計額が5,023円になるものでございます。
 続きまして、5ページでございますが、保険料の算出方法書の変更の認可申請に関する審査結果でございます。保険料の算出方法書には、主に3つのこと、保険料、契約を解約したときに支払う還付金の額等契約者価額、そして契約者配当について定めております。保険料については 1)、 2)、契約者価額については 3)が審査基準でございますので、今回の変更につきましては 4)が審査基準ということでございます。
 審査基準といたしまして、特定の者に対して不当な差別的な取扱いをするものではないということが定められております。今回の変更は、契約者配当につきまして、最新の保険料との差額を還元するという考え方に基づき分配基準が策定されているものでございまして、それぞれの契約が剰余発生にどれだけ貢献したかに応じて定められております。したがいまして、特定の者に対して不当な差別的取扱いをするものではございませんので、審査基準に適合し、申請どおり認可するのが適当ではないかと考えているところでございます。
 以上、説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。
○村本部会長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまのご説明につきまして、ご意見、ご質問等ございましたらお願いいたします。
 1点だけ確認ですが、資料1−2の2ページですが、例の三利源のところのご説明で、利差損がまだ出て・・・・・・、いわゆる逆ざやがあるところですが、これは、来年度以降といいましょうか、見通しはどんな感じでしょうか。少しずつ減ってきているということだと思うんですけれども。
○土屋保険計理監理官 平成15年度が2兆100億円、16年度が1兆7,400億円、17年度が1兆5,800億円ということですので、この傾向で申しますと約二、三千億円ずつ減っているということでございます。ちょっと将来的なことは、それ以上のことはなかなか分からない・・・・・・。
○村本部会長 そうすると、今年、いわば配当が復配と戻ったわけですけれども、来年度以降もそんな感じでしょうか。あるいは、それもまだわからないというか。
○土屋保険計理監理官 それも、決算をやってみないと、ということはございますが。
○原口総務課長 基本的には、過去の高いものは減って低いものは増えるわけですから、方向としてはやっぱり。
○土屋保険計理監理官 方向としましては、全体として、過去の予定利率の高い契約は減って、それが新しい契約に替わっているということでございますので、その分の改善傾向は、徐々に毎年あらわれているところです。この傾向に沿って改善されていくものと考えております。
○村本部会長 はい、わかりました。
 下和田先生、いかがですか。
○下和田部会長代理 4ページの表で、各保険種類別の配当金額累計が書いてありますけれども、簡保の契約者配当は現在は、全部、消滅時配当ということになっているわけですよね。つまり契約者には毎年配当するのではなくて、満期あるいは消滅時に配当すると。
○土屋保険計理監理官 基本的には、毎年度分配した契約者配当は積み立てておき、満期や消滅時に累計額を支払うという方式でございます。
○下和田部会長代理 ですから、契約者に対する毎年度の分配額は、契約内容についても、年に一度、報告されているということですかね。諮問については全く問題ないのですが、この点について、ちょっと教えていただきたいと思います。
○土屋保険計理監理官 はがきで毎年、配当額についてお知らせしているということです。
○下和田部会長代理 配当のない年もやっぱり、ことしは配当ゼロということで連絡してあるわけですね。
 私も、1つ契約を持っているので、毎年、何か通知が来るように思っていたんですけれども。やっぱり、こういうように配当が復活というか4年ぶりに分配されるということは、お客さんにとっては非常にグッドニュースだと思うので、お客さんに簡保の経営努力をアピールするような形で是非通知して欲しいと思います。
○土屋保険計理監理官 毎年、契約の状況についてのお知らせをしておりまして、その中に、配当がゼロであればゼロとわかるようになっているということでございます。
○下和田部会長代理 どうもありがとうございました。
○村本部会長 ほかにいかがでしょうか。
○松ア委員 全然関係なくてもいいですか。
○村本部会長 どうぞ。
○松ア委員 今、配当のお知らせが通知で来ますよね。失効も通知で来ますよね、失効しますと。それは、通知だけなんでしょうか。契約した郵便局から、電話などでの連絡は基本的にはないのですか。この間、失効しちゃったんですよね。通知は郵便物の堆積している中を探してみたらあったんですけれども、もう時既に遅くて。何かそういう配当のお知らせかと思ってほうっておいたんですね。そうしたら、失効のお知らせだったんです。だから、通知で来るだけじゃなくて、当該の契約している郵便局の局員さんが一本留守電に残しておいてくれれば、焦って保険料を納めたのになと思って、失効のあり方というのにちょっと・・・・・・。もうちょっと、これだけ顧客満足の時代なので、通知したからいいでしょうじゃなくて、もう一歩。それでわりと、郵便局へ行ったら、「復活できますよ、すぐ」と局員さんは用紙をくれたんですけれども、できないんですよ。今、夫が病気になっちゃったので、これから復活はもう無理、健康状態が。だから、復活という制度があるのを安易に考えていると、失効しても復活できるからと思っちゃうかもしれないんだけれども、そのときの健康状態によっては、もう絶対に復活はできないので、その深刻さを考えたら、通知だけじゃなくて、扱っている営業局で一本電話をかけてくれれば、すごく救われる保険があるのになと思います。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 すみません。じゃ、保険全体の話なので。
 確かにおっしゃるとおりで、契約を維持することも保険の事業として非常に大切なことなので、貴重なご意見だと思いますので、公社のほうに、これから配慮するようにお伝えしたいと思います。ありがとうございます。
○松ア委員 お願いします。『保険展望』の原稿には書いたのですけれども。
○村本部会長 それは、自分で体験してみないとわからないことってありますから、みんな出してっていただかないと。
○松ア委員 そうなんですね、ほんとうに。怖いなと思うのは、今、通信販売型の保険が、「病気があっても」とか「8050過ぎても」とかって、広告だけが前に出ていますよね。あれ、今後トラブルが続出する気がするので、今ちょっと怖いなと思っています。
○村本部会長 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
 民間では、予定利率をまたいじくろうなんていう向きがあるようです。そういう話は、公社では出ているのですか。
○土屋保険計理監理官 公社の?
○村本部会長 はい、公社の簡易保険については、予定利率の変更とかいうことは、少し考えていますか。
○土屋保険計理監理官 今のところ、具体的な動きは聞いておりません。
○村本部会長 そうですか。
 この件は、ほとんどご意見も出尽くしたと判断いたしますので、総務大臣諮問第253号につきましては、諮問のとおり答申ということでよろしゅうございますか。
(「異議なし」の声あり)
○村本部会長 ありがとうございました。
 それでは、答申書の取り扱いにつきましては、事務局で所定の手続に従って取り運んでいただきたいと思います。
 次に、国際ボランティア貯金の件ですが、専門委員の方はおそろいですか。
○原口総務課長 専門委員の皆さんを呼んでまいりますので、ちょっとお待ちください。
○村本部会長 はい。
(専門委員入室)
○村本部会長 どうも、専門委員の方、お待ちいただいてありがとうございました。これも恒例ですけれども、国際ボランティア貯金に関しては、この分野のご専門の方に専門委員として加わっていただいておりますので、また貴重なご意見をいただきたいと思っております。
 それでは、第2番目の審議でございますが、国際ボランティア貯金に係る配分団体等の認可について総務大臣諮問第254号でございますけれども、この件につきまして、淵江さんからお願いいたします。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 貯金企画課長の淵江でございます。
 それでは、資料を説明させていただきたいと思います。大変分厚い資料でございますので、右上の番号で資料2−3という、A3の一枚紙に簡単にまとめてございますので、本日はこれでご説明させていただきたいと思います。
 最初に平成18年度の寄附金の配分につきまして、概況をご説明させていただきたいと思います。資料の左側に配分原資の状況等という欄がございます。寄附金の発生額でございますが、対前年比189万と、わずかでございますが増加しまして、5,888万円となっております。しかしながら、国際ボランティア貯金の制度創設以来、今年度初めて加入件数は100万件ほど減少したというのが一つ特徴でございます。しかしながら、給与預入とか公共料金の支払いとかで実際に使われている通帳を国際ボランティア貯金に切りかえていただく、あるいは1件当たりの寄附割合を増やしていただくという取り組みを、公社のほうでいたしました結果、一昨年以来、金利が非常に低いのでございますが、1件当たりの寄附金額も平成15年度の1.9円から2.2円まで増加するということで、加入件数が減少したにもかかわらず寄附金が増加したというのが今年度の特徴でございます。
 次に前年度からの寄附金の繰越額でございますが、これは配分保留額と返還金の合計で3,209万円となり、これに必要経費の212万円を控除いたしました8,885万円が今年度の配分原資でございます。このうち7,026万円を配分し、必要経費ということで、法律上1.5%上限ということでありますので、寄附金の発生額の1.5%の88万円を控除した1,771万円を今年度の配分保留額とさせていただきたいという申請でございます。
 続きまして、配分の概要等でございますが、本年度は、66団体、66事業、約1.5億円の配分の申請がございました。これは、昨年より7団体、7事業、約2,000万円減少しています。最近、このような傾向が続いておりますけれども、これは全体の配分金額が減少していることによるのではないかと、公社のほうでは分析しております。
 この中で、配分団体として、法律では民間の発意に基づく開発途上にある海外の地域の住民の福祉の向上に寄与する等のための援助の充実に資する事業を行う、営利を目的としない団体ということになっておりまして、このようなことから、公社のほうでは団体の条件を定め、その条件に当てはまるかどうか選定をいたしました結果、38団体に配分することにいたしております。
 また、事業につきましても、日常生活を営む上で必要不可欠なものを充足する事業であるとか、スタッフや専門家など、現地に派遣して顔の見える事業を行っているなどの条件を定め、それに従った事業であるかどうかを審査して選定をいたしております。団体及び事業の選定の基準、選定方法については適当であると考えております。
 その結果、配分としまして、団体数が38団体、38事業、7,026万円を配分したいということで公社より申請が上がってまいりました。
 続きまして、配分の内訳でございますが、やはりアジア地域からの申請が多かったということで、12カ国、33事業、約91%がアジア地域の配分になっております。それから、主たる援助対象者からみた分類におきましても、「その他、住民一般を対象とする事業」ということで、ここに22事業、3,900万円強の配分となっております。それから、主たる援助分野からみた分類でございますが、やはり医療・衛生が多く、15事業、3,111万円の配分となっているところでございます。
 続きまして、配分団体が守らなければならない事項でございますが、援助事業の実施の計画以外の使途には使用してはならないという配分金の使途制限、やむを得ない事情がある場合を除いて実施計画を変更してはならないという配分計画の変更、配分金を他の資金と区別して経理しなければいけないという配分金の経理等と、このような条件を定めてございます。この内容は、国民の善意である寄附金を配分する、その使途を適正化するためには必要な内容ではないかなと考えておりますし、また一方で、過度にボランティア団体の活動を拘束する内容にはなっていないと考えており、適切なものではないかなと考えております。
 このようなことから、総務省のほうでも審査いたしました結果、今回申請されました平成18年度の国際ボランティア貯金に係る配分団体及び当該団体ごとの配分すべき額並びに配分団体が守らなければならない事項につきまして、法律の規定に適合していると考えておりまして、私どもとしては申請どおり認可するのが適当であると考えておりますので、この方向でご諮問させていただきたいと思っております。よろしくご審議のほどお願いいたします。
○村本部会長 ありがとうございました。
 ただいまのご説明につきまして、ご質問、ご意見等ございましたら、お願いいたします。専門委員の先生方で、お気づきでしたら。
○今川専門委員 どこの団体に配分を行う、どこの団体には配分を行わないという資料を拝見させていただきましたけれども、非常に原資も少なくなって大変なとき、なかなか切りにくいことはあったと思いますが、切られたところを見てみますと、これはやむを得ないなとか、あるいは、むしろ切るほうが適当であるという考えもございまして、よくなさったと思っておりますので、私は、このことに対して全然異存はございません。
 ただ一言、これはこれでよろしいのですが、31番でございますが、この団体は私も個人的によく知っている団体で、非常にまじめなことをしっかりやっておられるのですが、カンボジアのラタナキリ州というところで少数民族のための識字教育、教師の養成というのがございます。カンボジアのラタナキリ州というのは、東北の隅っこの一番山地の州でして、人口も少なく、しかも人種的にというのか、カンボジア人はほとんどいない山岳民族だけのところです。その山岳民族は、ブラオ族、スティエン族とかいろいろいるんですけれども、大きく分けて大体10種族。そのそれぞれが言葉を持っておりまして、かつて戦争の時代ぐらいまでは自分がカンボジア人であるという自覚も少なかった、そういう人たちのところです。
 ここで、統一国家として、かつ生活向上のためにもカンボジア語を普及させることは非常に必要なことであり、それは政府もやっておるし、本来、私は、これは政府がやるべきだと思いますが、その他の支援を行う事業はすべて、本来なら政府がやるべきところなんですけれども、ただこういう事業は、これを行ってどんどんカンボジア語化、つまりカンボジアニゼーション、クメーリゼーションをやってしまいますと、歴史的に何千年もの間持ってきた少数民族の言葉は、とてもおもしろいものもあり、人種の流れ、中国の雲南省のほうから、ラオス、タイ、そういうところを通って来たのか、あるいはベトナムのほうから流れて、いろいろなものが言葉でわかるし。こういう文化財的なものが、今のカンボジア政権、特にこれは連立政権ですけれども、中心になるのは人民党、つまりかつての人民革命党、共産党からの系統をずっと持っていますので、どうしてもそういうものは消しちゃって、早くカンボジア全部を統一国家としての統治下に置こうと。これは当然であり、そのこと自体がここの住民の生活向上につながることは間違いありません。
 したがって、よろしいんですけれども、私、ほかの学会でこういう少数民族の文化遺産を守る団体の会長をやっていることもございまして、こういう点は今後は若干注意をして、そういうことについて、申請者側のほうから聴取するという。言葉のクメーリゼーションを含めて大いに進めて国民生活を向上させることと同時に、やはり少数民族の固有文化を守るべきかと。これは方言を大事にするというのじゃないんです。ほんとうに違う言葉であり、違う生活様式であり、違う宗教であり、少数民族の権利じゃないですが、文化を守ることについても、それはそれなりに何か施策を講じるんだよという注意を与えるべきじゃないかなと思います。
 ただ、これは少ないお金でございますけれども、私は、この配付について決して反対しているわけではございませんが、今後、こういうことを、もしありましたら注意していただきたいなと思っております。それだけです。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 私もお話を聞いていて、ボランティア団体を援助するのは、そういう意味で非常に難しいというか、いろいろなことを考えなければいけないんだなと感じた次第でございます。ボランティア団体の申請を受けるに当たって、現地でいろいろなトラブルがあってはいけないということで、現地政府とか現地の住民との間で事前の調整を行っていることが条件になっているということで、カンボジア語という話になってしまうのかなとちょっと感じたのでございますが、そういう観点があることは、私も初めて知りましたので、公社のほうに、今後気をつけていただきたいということをお伝えしたいと思います。どうもありがとうございます。
○村本部会長 ほかにいかがですか。
 渡辺先生、お願いします。
○渡辺専門委員 今回、件数もあまり多くなかったので、結構十分に検討されているなと感じました。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 ありがとうございます。
○石崎専門委員 あと2件、先ほどちょっとご説明があったのですが、前年度と比べて特徴的だったのは、スマトラ沖地震災害による被災民向けの支援活動が含まれていたことでした。被災時の緊急支援にはJICAが国際緊急援助隊を派遣するなど、初動はODAでカバーされましたが、その後の細かなフォローはNGO等非営利民間団体が行ってきております。その棲み分けが旨く行われており、スリランカで行われている二つのNGOによる支援活動はその良い例であり、国際ボランティア貯金がサポートすることに意義があると思われます。
○今川専門委員 非常にいいのではないですかね、そういう面はね。
○石崎専門委員 ええ。
○井堀委員 申請取り下げというのが幾つかあるんですけれども、これはどういうものでしょうか。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 申請を受けたときに、公社のほうでボランティア団体とどういう申請内容かについてお話をする機会があるわけでございます。そのときに、申請から上がってきたものに、公社が定めています条件に合っていないよ、なかなか難しいよという話をすると、それじゃ難しいですねということで、自主的に下げられている団体があるということです。
○井堀委員 そういうことですか。
○松ア委員 それは、この団体が守らなければならない基準が難しいということですか。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 個別具体的に聞いているわけではございませんけれども、それは申請時に、例えば、意思決定機関を規約上定めていなければいけないというのに定めていなかったり、海外援助をすることになっているのに、ボランティア団体の規約に海外援助が書いていなかったり、形式的に引っかかってしまう団体がございます。
○松ア委員 それも、ちょっともったいない感じですね。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 はい。ちゃんと直していただければ受けられるので、今回は難しいですよという話をして、そういう話を聞いて、向こうがご辞退なされたというのはありますが。
○松ア委員 もっと簡単なフォーマットみたいなもので、このミンダナオの子ども図書館なんて、多分、ほんとうに母親レベルの人たちが考えてやろうと思ったような小さなグループが、ちょっとしたことで挫折するのは何か忍びないみたいな。何か簡単な、こういうふうにやっていけばぴったり申請できるものができますよみたいな、チャートでしょうか、簡単な小冊子みたいなものがあれば。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 結構厚いんですけれども、2−5の資料でございます。
 これが申請するときのご案内としてついていまして、こういうことをしていなければだめですよと、私個人的には、結構丁寧に書かれているのかなと。一度チャレンジしてだめでありましても、今度、きちっとつくり直して再度チャレンジしていただければ配分を受けられることになると思いますので、そういう意味で、団体自体をきちんとした団体に育てていく一つのいいきっかけになるのかなと思っております。
○松ア委員 そうですね。あきらめずに、ぜひまたやってもらえれば。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 はい。
○渡辺専門委員 ちょっとよろしいですか。このミンダナオの子ども図書館について、ちょっと知っている情報から追加的に説明させていただきますと、ミンダナオの子ども図書館というのは、別な、ミンダナオで子供に奨学金を出すなどの活動を行っている団体の中で、一部の事業として子ども図書館をもう少し本格的に展開したいというプロジェクトが起こったらしいのです。ただそのときに、そのプロジェクトを推進するのに、申請の段階で、まだ組織上クリアにできていない点があり、それで取り下げたと聞いております。組織自体はあるのですけれども、この中の一部の活動としてやるときに、組織の中でまだはっきりした位置づけがなされていないと聞いております。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 一応、現地とそういうふうに調査したりして、確実にできるということを証明していただかないと寄附金は出せないことになっていますので、多分、その段階だったんだなと思います。
○渡辺専門委員 私も、別な情報源からそのようなことを聞いております。アイデアはとてもいいなと、私も思っていたのですが。
○石崎専門委員 従前は、大規模な組織力のある民間援助団体に配分が集中していた傾向が見受けられましたが、その後、資金の漸減に伴い、限られた資金はむしろ小規模な団体による活動支援に振り向けるべきとのことで委員会でコンセンサスが得られ、その後この考え方が実行されてきました。今回の配分案にもこの考え方が反映されており、喜ばしい限りです。
 なお、今回新たに申請があった団体が25団体ほどありますが、結果的にはゼロ査定が大半を占めております。憶測するに、これらの団体は会計処理や監査体制など、組織運営面の脆弱性なども含め問題があったのではないかと思われますが、実際はどうだったのか、一般的な感触だけでも結構ですので、お聞かせ願いたいと思います。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 今回は、おっしゃるとおり新規25団体からの申請のうち配分が6団体で、配分率で言うと2割5分弱ということで非常に低かったなと思うのですが、昨年度は新規22団体の申請のうち、9団体が通っているので4割を超えていますので、そういう意味で、今回は結果的には残念なことになってしまったのかと。でも、必ずしも新規団体がそれほど配分率が低いわけではないのかなとは思っております。ただ、もう一度チャレンジしていただければ、できる可能性はありますので、来年度また申請いただけたらなと思っております。
○石崎専門委員 昨年度は、新規申請団体の4割が配分を受けたと伺い、安心しました。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 ええ、昨年度は22団体のうちの9団体。
○石崎専門委員 それでは、昨年の段階で相当の新規申請団体の参入があったことになりますね。
○今川専門委員 先程、石崎専門委員が言われたのと同じことなんですけれども、従来の大きな、何億円と、もともと持っているところからの申請というのは、なるべく遠慮していただいて、細かいところがたくさん出るようになったことは、やはり非常にいいことだと思います。ただ、公社のほうにせよ、現在の総務省にせよ、審査は大変だと思います。今言われたように、ほんとうに何とかしてあげたいというところはいっぱいあるんですけれども、少なくとも会計、お金の使い方については、きちんとやってもらわなければならない。それができるというのは、ある程度しっかりしたところでないといかんということがありますから、やはり今ぐらいの配分率でいいんじゃないですかね、それで増えてくれば。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 公社としては、国民の善意を集めたものですから、会計はきちっとしていただきたいと考えていますので、そこは対応できるようにしていただきたいなと思っています。
○石崎専門委員 ところで、郵政事業の民営化は平成20年9月から実施されることになりますね。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 来年の10月です。
○石崎専門委員 民営化後、この事業は続けられるのかなど、国際ボランティア貯金事業の扱いぶりについて、一般の方から質問が寄せられておりませんか。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 そういう話は出ておりません。
○今川専門委員 お答えになれないことも、決まっていないこともあるかもしれないですが、ぜひディスカレッジしないように、何とかやっていただきたいです。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 このボランティア貯金があるおかげで、郵便局も随分イメージアップができたんじゃないかと思いますので、個人的な立場では、ぜひ、引き続きこれに近い事業を続けていただきたいなと思っておりますが、最後は、新しい民間会社の経営幹部が考えるだろうと思っております。
○松ア委員 むしろ、民営化で大きくしてほしい。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 伝えておきます。
○松ア委員 ええ。それで、ほかの金融機関と差別化するというぐらいのつもりで、本腰を入れてもらいたいと思います。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 わかりました。お伝えしておきます。
○村本部会長 今までは法律の縛りで、利子の一部しかこれに充てられなかったわけですよね。ですから、もっと別な手がいろいろあるでしょうということで、私、毎回申し上げているんですけれども、ATMの機械をぽんと押せばいいとか。だから、新しいことをやれば原資は増える。かつての30億ほどなくてもいいと思いますけれども。
 さっき拝見していて、交付団体のところで、印鑑証明一通ないからだめというのがあったんです。それはもちろん、きちっと、制度だから当然そうなんですけれども、そういうのも、もう一回持ってこさせればできるとかいうことぐらいはしてもいいんじゃないかと思うぐらいで、原資がないとそこもできないというのがありますのでね。多少エンカレッジするようなというご意見に賛成したいんですけれども、そういう方向でぜひ考えていただきたいと思います。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 昨年度もお話しいただきましたATMの手数料の話にしましても、現在、法律上とる根拠規定がございませんので、法律の根拠が必要になるということでございますが、今度、民営化によって、ある程度の銀行法の範囲はございますけれども、公社の経営判断でできる部分もあると思いますので、皆様方のご意見は、公社のほうにしっかりとお伝えしたいと思っております。
○鈴木郵政行政局長 業務計画を新しい会社、日本郵政株式会社のほうでつくっておりますが、今、淵江が申し上げましたように、来年10月以降、法律上、国際ボランティア貯金の義務づけはなくなりますが、会社としては引き続きやっていくということで原案をつくっていると聞いておりますので、サービスそのものは残ると思います。使いやすくするとかいう、今、部会長からご指摘があった点はお伝えしたいと思っております。
○村本部会長 ほかにご意見等ございますか。
○松ア委員 完了報告のところで、援助事業が完了したときは報告しなければならないとありますが、これというのは、単に文言の、それこそ会計報告みたいな報告を出すという。多分、きっと完了したときに出す報告書というのは業務連絡的なことですよね。これに、団体の人には負担になるのかもしれないけれども、活動レポートみたいなものを出してもらうとかいうのは、なさっているのですか。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 それはあります。
○松ア委員 そうですか。その活動レポートなんかを冊子にするとかポスターにするとかして、各局に配付するとか張るとかいうのは、時々見るときがあるんですけれども。こういう活動をボランティア貯金でやっていますみたいなものの小冊子が。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 はい、つくっています。
○松ア委員 ですよね。そういうのが、例えば実際のグループの肉声のレポート。例えば、何でもいいんですけれども、スリランカでこういうことを僕たちのグループはしました。住民の声みたいな、言葉つきの臨場感のある、実際に援助を受けたグループのレポートを、写真1枚ぐらい添付して、それが冊子になっていたりポスターになっていたりするとすごく説得力があるというか。それでそこに、「1人あたりの寄附金発生額が1.9円から2.2円になりました。あなたの2.2円がこういうことに使われて、こういう結果を出しています」という、その本当にわずかな1人2.2円がこういう、例えばスリランカのワクチン1本になるとかあるじゃないですか。そういうものが目に見える形で、郵便局に行くとあるみたいな。それが欲しいなと思いまして。
○松ア委員 状況報告書だとつまらなくて読まないんですけれども、団体の人たちが実際に頑張っている中から何か引っ張り上げて。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 そういう臨場感のあるやつですね。
○松ア委員 そう。そういうレポートでいいんです、簡単な絵日記的な。そんなものがあると、「ほー」と。その下に、「あなたの寄附の1.9円がこの結果を」というようなテロップみたいなものがあると、「おー」と思うのではないかと。だから、何か上手な告知とPRがあったらなと、いつもいつも思います。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 わかりました。リーフレットとかホームページとか、いろいろなところで、なるべく公社が書いたものではなくて。
○松ア委員 日本の10円が現地では100円、1,000円の価値になるんだみたいなことを、実際に活動している人の生の声でアピールするような何かがあると。報告書だと、冊子になって置いていても、みんなとっていかないんですよ。カウンターのところにただ積まれて、違うものが上に載っていて、私がこうやって出しておくとかやっても埋もれて。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 少なくとも、今出しているものに、少しそういう工夫をすることはできると思いますので、工夫するように話はしていきたいと思います。
○松ア委員 ぜひお願いします。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 資料2−2のちょうど真ん中ぐらいなのですが、別紙様式2がございます。これが完了報告書になります。後ろにもちょっとついていますが。一応、これをもらうことに。
○松ア委員 現地の人々の反響、意見なんて、もっと知りたいですよね。ここに1行ぐらいてらてらとあるだけじゃなくて何か。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 わかりました。
○石崎専門委員 関連質問です。以前から繰り返し申し上げていることですが、国際協力のありようについて国民参加型の重要性が叫ばれておりますが、JICAなど政府開発援助の資金は国家予算で賄われ、財源は税金です。これに対し、国際ボランティア貯金は、ご案内の通り、国民四人に一人の割合でこの事業に参加し、しかも、各自がこの事業の目的に賛同して資金を拠出し、開発途上国の国造りに参加しているところに特徴があります。この意味で国際ボランティア貯金事業には無視できない重みがあると私は思うのです。
 従って、民営化後もこの事業を継続するか否かは一に経営者の判断にかかっていることは重々承知しておりますが、汗水垂らして築き上げた貴重な財産を軽々しく消滅させてはいけないと思います。これは私一人だけでなく、ここに参加されている皆さん方も同じ考えをお持ちではないかと思います。どうか本会議の委員の中からこのような強い要望が出されたことを公社の責任者に何らかの方法でもってお伝え願えれば幸いです。
○村本部会長 重ねてご意見がございましたので、よろしくお願いしたいと思います。
○淵江貯金企画課長(併)保険企画課長 ぜひ、間違いなく伝えたいと思いますので。
○村本部会長 それでは、ご意見が尽きたかなという感じがいたしますので、総務大臣諮問第254号につきましては、ご審議のとおり答申ということでよろしゅうございますか。
(「異議なし」の声あり)
○村本部会長 ありがとうございました。
 それでは、答申書の取り扱いにつきましては、事務局で所定の手続に従ってお進めいただきたいと思います。
 以上で今日の審議会を終わらせていただきたいと思います。この後、今日の内容につきまして、記者会見を行いまして公表したいと思っております。
 本日、長時間ありがとうございました。
閉会



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