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会見発言記事

高市総務大臣閣議後記者会見の概要

平成27年10月27日

冒頭発言

 皆様、おはようございます。
 今朝、官邸では、閣議と閣僚懇がございました。


【参議院選挙制度改革】

 本日の閣議で、参議院選挙制度改革に関しまして、公職選挙法施行令の一部を改正する政令が決定されました。
 これは、主に合区された選挙区における選挙事務所の数や、法定選挙運動費用について、定めるものでございます。
 参議院選挙制度におきまして、合区は初めての経験となります。
合同選挙区における来年の参議院選挙の執行に向けた準備につきまして、総務省は、4県の選挙管理委員会との打合せ会を開催するなど、丁寧に対応してまいりました。
 この結果、今月上旬に2つの合同選挙区において、それぞれ合同選挙区選挙管理委員会が設置されるなど、準備が進んでまいりました。
 総務省としては、引き続き4県の選挙管理委員会と協力しつつ、来年の参議院選挙の管理執行に遺漏のないよう万全を期してまいります。
 詳細につきましては、担当部局にお問い合わせをください。


【JETプログラム里帰り事業】

 次に、「JETプログラム里帰り事業」について申し上げます。
 総務省は、外務省、文部科学省、自治体国際化協会と連携し、「JETプログラム」を運営しています。
 「JETプログラム」は、皆様御承知のとおりかと存じますが、世界各国の若者を日本にお招きし、全国の自治体で英語教育のアシスタントや国際交流のコーディネーターとして活躍していただくものです。
 そのJET−OBの代表者12名が、来月、久々に日本に戻ってこられます。
 以前に勤務していた地域を再訪する「JETプログラム里帰り事業」、それから、日本の応援団としての今後の活動方針などを議論していただく「JET−OB国際会議」が開催されます。
 例えば、帰国後、日本料理の研究家として活動しておられますアイルランドの方が、元の勤務地である新潟県を再訪し、地元農家への訪問や地域住民との料理教室の開催、「和食」の魅力についての意見交換などを行うことを予定しています。これまでもOBの方々は、それぞれ滞在された地域の宣伝を、母国に帰ってもやってくださっています。
 この「JETプログラム」では、昭和62年の開始以来、累計で6万人を超える外国青年が来日され、全国各地で地域の国際化に活躍をしていただいておりまして、まさに我が国が誇る人的交流プログラムでございます。
 JET−OBのネットワークは、日本にとりまして非常に貴重な財産でございます。
 今後も総務省は、「JETプログラム」をしっかりとサポートしてまいります。
 「里帰り事業」と「JET−OB国際会議」の詳細につきましては、事務方にお問い合わせください。


【「IoT推進コンソーシアム」の設立総会】

 それから、先週のことでございますが、23日(金)、オールジャパンでIoTを推進するための最前線となる「IoT推進コンソーシアム」が、産学官で設立され、総会に私も出席をし、コンソーシアムに対する期待を述べさせていただきました。
 産学官の750以上の企業・団体が加盟し、設立総会にも、760名以上の代表者の御参加があり、IoTに対する期待の高さを改めて実感しました。
 先日開催された、日本経済再生本部の下の官民対話におきましても、IoTはそのカギを握る分野として、取り上げられました。
 本コンソーシアムでは、当面の間、「最先端のIoT技術の開発やその実証」、「新たなビジネスモデルを創出するため、資金支援や規制改革の提言」に向けた活動を行っていくと聞いています。
 総務省としましても、9月25日に、私から情報通信審議会に諮問し、「IoT時代の政策の在り方」について検討をいただいていますので、本コンソーシアムともよく連携をしてまいりたいと思っています。
 また、来年4月には、G7情報通信大臣会合を香川県高松市で開催いたします。
 IoTの最前線を世界にアピールする絶好の機会でございますので、本コンソーシアムの成果も踏まえながら、対応してまいります。
 詳細につきましては、担当部局にお問い合せください。

 私からは、以上でございます。

質疑応答

携帯電話料金の引下げ策を検討する有識者検討会

問:
 幹事社質問を1つお願いします。昨日、携帯電話料金のタスクフォースで携帯電話事業者にヒアリングしたところ、長期利用者への優遇やキャッシュバックの見直しなど、前向きな意見が出ました。こういったことについて、大臣は昨日初参加されてどういうふうに感じられましたでしょうか。
答:
 昨日は、事業者及び消費者団体からのヒアリングをいたしました。
 ヒアリングでの議論を伺っておりまして、特に消費者団体の御発言の中で、ユーザーの方は、分かりやすい料金体系、サービスを求めておられるということが明らかになったと思います。事業者側には、スマートフォン時代になって、同じ端末で価格競争しなければならないという難しい事情があるということもよく分かりました。
 しかしながら、利用者にとってより分かりやすく、それぞれのニーズに合った料金体系は必要だと受け止めています。
 また、スマートフォンになってから、端末価格と通信料金の負担の内訳というのが、分かりにくくなったという印象を持っております。この端末価格と通信料金の明確化、透明性につきましては、事業者、関係者の方々にも問題意識を持っていただいており、併せて取り組む必要があると受け止めています。
 あと、感想ということで言いますと、データ通信の利用量について、事業者から月間平均利用量の数値が示されました。例えば、KDDIで3.7GB、ソフトバンクで4GBというような数字が出てきたのですけれども、総務省が事業者から報告を受けている大手携帯電話事業者3社の1契約ごとの月間通信量の分布を見ますと、1GB未満のユーザーが多くを占めています。
 皆様には、1回目の会議で資料をお示ししておりますが、例えば、フィーチャーフォンも含めた1加入者当たりの月間通信データ、そのトラヒックは約1.9GB、これは6月の総務省調べということになっています。
 構成員の方からも、平均値よりも分布が重要であるということ、的確なデータに基づいて議論する必要性が指摘されましたので、私としましては、次回会合では、トラヒックの分布も踏まえて、きちんとしたファクトを踏まえた議論がされるということを期待したいと思っております。
 また、今年の9月に各事業者から発表されました音声通話の「かけ放題」プランでございますが、各社とも月額1,700円になっておりますけれども、例えば、5分以内だったらいいのだけれども、5分を超えたら課金されていきますよということや、データ通信量2GBのプランとの組み合わせができないといったことなど、あまり利用者の方に正確に伝わっていないのではないかという感想も持ちますし、また、ライトユーザー向けのプランというものが、きちんと用意されていないのではないかということも感じましたので、次回の会合では、この利用者の料金負担に関して、先程のトラヒックの話も同じですけれども、しっかりとした数字をベースに議論を進めていきたいと思いました。
 それから、昨日のヒアリングでは、個々の事業者の経営戦略に係る部分など公開の場ではお答えいただくことが難しい点もあったと思いました。次回会合につきましては、新美主査の御提案により、非公開で再度ヒアリングを行うということになりました。
 タスクフォースの構成員の方々には、年末までという大変短い期間でありますけれども、利用者にとってより低廉で利用しやすいサービスの実現、電気通信事業の健全な発展という観点から、更に議論を進めていただきたいと思います。
 それから、昨日の議論の中で、ライフラインという言葉も出てまいりましたが、ライフラインとして携帯電話を捉えていきますと、ライトユーザーの方が納得できる料金・サービスプランを期待したいと考えております。

維新の党からの届出

問:
 共同通信の松本です。よろしくお願いします。維新の党の対応について、改めて伺いたいのですけれども、先週の土曜日に維新の党を除名された大阪系の国会議員たちが党大会に出られて、新しい代表を選出した上で政党の解散というのを決議しました。
 所管大臣として、今後、維新の党の問題についてどのようなスタンスで臨まれるのかというのと、あともう1点、今回、どちらのサイドも本家というのを主張して争っているのですけれども、こうした前代未聞のケース、この事態を大臣としてどのように見られているのか、個人的な感想でもかまわないのですけど、お願いします。
答:
 24日の維新の党の臨時党大会で、解党を決議されたということで、解散届がどうなるかということだろうと思うのですけれども、現段階では、まだ仮定の御質問でありますし、また、個別の政党内部のことですから、コメントは難しいところでございます。
 ただ、一般論として申し上げましたら、政党が解散した場合には、法令に基づいて総務省に対して解散に伴う届出を行うということが必要になります。
 ですから、分割協議や解散といったことに係る維新の党の現在の状況に鑑みますと、真正な届出というものを確保するために、形式的審査の範囲で、必要であれば両関係者に確認をするといった形で、総務省としては対応してまいりたいと思っております。
 届出が様々あるとしたら、政党から事前に相談を受けまして、例えば、届出に係る記載事項について、従前の届出内容と瑕疵がないのかといった、あくまでも形式的な審査になってまいります。
 現在は総務省に対して、維新の党の、いわゆる東京側と、いわゆる大阪側の双方から、相手側からの届出に係る連絡、それから、確認というのを求められておりますので、一方から何か届出の相談がありましたら、必要に応じてもう一方に対して確認を求めることになります。あくまでも形式的審査を、真正な届出を確保するという観点から、スタンスとしては、公正、公平、中立にということを考えております。

防衛省による補助金交付

問:
 日本経済新聞の学頭です。昨日、菅官房長官が官邸で、沖縄の辺野古の基地に関連して、名護市の地元、久辺3区に対して直接振興策の補助金を交付する考えを示しました。こういったやり方について、自治体を通さないという補助は異例だと思うのですけれども、総務大臣として地方自治の観点からどうお感じなのかお聞かせください。
答:
 これは防衛省の所管になりますけれども、一般論として申し上げますと、補助金については、必ずしも地方公共団体に対するものでなくても、対象が地方公共団体以外のものである補助金の交付も認められているということでございます。

問:
 よろしいですか。ありがとうございました。
答:
 はい。どうもお疲れ様でございました。

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