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会見発言記事

石田総務大臣閣議後記者会見の概要

令和元年8月2日

冒頭発言


  おはようございます。
  私から1件ご報告させていただきます。

ふるさと納税に関する現況調査結果別ウィンドウで開きます

  平成30年度のふるさと納税の実績を取りまとめました。
  まず、受入実績は、受入額が約5,127億円(対前年度比約1.4倍)、件数が約2,322万件(対前年度比約1.3倍)となりました。
  ふるさと納税制度が国民の皆さんに広く活用されることは、地方団体が地域資源を最大限活用して地域経済を再生していく上で大変心強いことだと考えており、国民の皆さんにおかれましては、ふるさとやお世話になった地方団体に感謝や応援の気持ちを伝えること、また、それぞれの意思で税の使い道を選択をする。そういう制度の趣旨を十分ご理解いただいた上で、ご活用いただければというふうに思っております。
  次に、令和元年度課税における住民税の寄附金控除ですが、控除額が約3,265億円(対前年度比約1.3倍)、控除適用者数が約395万人(対前年度比約1.3倍)となりました。
  本年6月から施行されている新たなふるさと納税指定制度の下では、ふるさと納税の公平かつ健全な運用を実現するため、ふるさと納税の募集について、法律上一定の客観的なルールが設けられたところであり、各地方団体の皆さんにおかれましては、全国各地の地域活性化に向けて、それぞれ、これまで以上に創意工夫を凝らした取組を進めていただくようお願いをいたします。
  詳細は、担当課にお問い合わせいただきたいと思います。

  以上です。


 

質疑応答

ふるさと納税制度(1)

問:
 ただ今、発表があったふるさと納税についてお伺いします。6年連続で寄附額の総額も過去最高を更新して利用が進んでいます。一方で、自治体別ランキングを見ますと、1位が泉佐野市、4位までが、今回新制度で除外された4自治体が上位4つを独占するような結果になりました。まずそこの受け止めを1点お伺いしたいのと、大臣も先ほど控除額もお話しいただきましたけれども、横浜など都市部から地方に税が流出している現状にもなっているかと思います。そういうのも踏まえて、大臣としてふるさと納税の適正規模についてどのようにお考えかお聞かせください。
答:
 まず最初のお話ですけれども、4つの団体で約2割、1,000億円を超える額であったということであります。これについては、我々が大臣通知等でお願いしていたものとは違う形での募集であったということで、今回、法令に基づく新しいルールの下で今回除外ということになったわけであります。それ以外の地域では、その趣旨に沿って対応していただいております。
 ふるさと納税の趣旨というのは、自分のふるさと、あるいはお世話になった地方自治体に恩返しというか、感謝の気持ちを伝えたいというようなこと。それから、もう1つは税の使い道、自分の思いというもので実施をしてもらいたい。そういう皆さん方の気持ちをしっかり対応できるようにというのが本来の税の趣旨でございまして、今後もそういう形で健全に、今回一定のルールを作らせていただいておりますけれども、健全に発展していっていただければありがたいなというふうに思っております。
 都市部の方でいろんなご意見が出ているということでありますけれども、当然そのご意見も尊重しないといけないわけでありまして、今回の制度、これは今年から始まりますけれども、その推移を見ながら、またいろいろとご意見も伺いながら対応してまいりたいというふうに思っています。

NHKとの受信契約と受信料

問:
 いろいろ話題になっているN国の立花代表なんですけれども、NHKの受信料契約を結ぶとしている一方で、支払は行わないんだということを表明しているようで、近くNHKに契約を結びにいくと表明していますけれども、放送法を所管されている総務省としては、どういうふうにこういった行動、言動をご覧になっているでしょうか。
答:
 放送法第64条は、条文の見出しに、受信契約及び受信料というふうに書いています。つまり、第64条は受信契約と受信料について書いているということでありまして、その中の第1項は、受信設備を設置した者のNHKとの受信契約の締結義務を定めているわけであります。また、今申し上げたような趣旨から申し上げまして、受信契約を締結した者には、契約に基づき受信料の支払い義務が発生する。そのように我々は考えているところでございます。
 ですから、受信料を払っていただくというのは当然ということになるわけです。

かんぽ生命による保険不適切販売(1)

問:
 かんぽ生命保険の不適切販売についてお尋ねします。日本郵政社長らは先日の会見で、顧客に不利益のあった恐れがある契約が過去5年に18万件余りあったということなどを公表しました。件数が大きく増えた印象ですが、受け止めをお願いいたします。
答:
 記者会見を受けてということでよろしいですか。
問:
 はい。
答:
 7月31日に日本郵政株式会社など3社が、乗換問題で不利益を受けた疑いがある約18.3万件の契約について個別調査を行うとともに、約3,000万件の全契約について契約確認を行うことなどを発表したことについては承知をいたしております。
 3社には、とにかく不利益を受けた契約者の特定及び権利回復などに全力で取り組んでいただきたいと思いますし、同時に顧客本位のサービスを提供できるような抜本的な改善策を早急に検討していただきたい、そのように考えております。
 総務省としては、調査結果等を踏まえて、厳正に対処してまいりたいというふうに考えています。
問:
 今の関連なんですけれども、先日の日本郵政の社長会見の中で、不適切な事例については金融庁と総務省に報告しているという発言がありました。この問題、今に始まったわけではなくて、何年も前からあったわけですけれども、監督官庁として十分に対応してこなかった責任について、どうお考えでしょうか。
答:
 それは、総務省としての責任ですか。郵政3社の責任ということではなしに。
問:
 総務省として。
答:
 これは、報告をしてきたということでありますけれども、私自身は今回の一連の動きの中で報告を聞いたということでございまして、どの時点でどういう報告があったかまでは、つまびらかでございませんので、今のご質問には、お答えは少し難しいと思っております。
問:
 去年の4月にNHKの「クローズアップ現代+」でこの問題が取り上げられたり、報告がなかったにしても、皆さん知っているような話だったと思うんですけれども、監督官庁として、これまでの対応に落ち度はなかったのでしょうか。
答:
 これについてはですね、総務省として、6月に日本郵政株式会社に対しまして、日本郵政グループ全体の営業活動の適正化について、國重政務官より指導を行ったところでありまして、その調査結果についても確認してまいりたいというふうに思っております。

ふるさと納税制度(2)

問:
 ふるさと納税の件なんですけれども、制度の枠から6月1日以降、外れている4自治体で1,000億円を超える額、1つの自治体の平均が250億ですから、ほかの自治体からすると250年分ぐらいのお金を昨年度1年間で集めてしまったわけでして、それを放置というか、このままにしておくと非常に不公平な印象を受けるんですけれども、何か対応というのは取れないものなのでしょうか。
答:
 これについては、法令の中にもある程度書かれておりまして、そして、今後についても、今までの決められた金額に基づいて対応していくということが法令の中に書かれておりますので、法令に則って行われていくということになると思います。

かんぽ生命による保険不適切販売(2)

問:
 かんぽ生命で1件お願いします。先般、3社の記者会見では顧客対応ということで、経営責任については、トップの方から、まずは現在の対応のほうをするということでしたけど、重大な事案についての認識というのは直前までなされていなかったようなことも明らかになっています。この3社トップの経営責任について、今、大臣の方はどういうふうにお考えでしょうか。
答:
 日本郵便、かんぽ生命、こういうことの中で契約者に不利益を生じさせたということは誠に遺憾なことでありまして、これについては、日本郵政を含む経営陣にしっかり対処していただきたいと思っております。
 まずは、先ほども申し上げましたけれども、契約者の特定及び権利回復、これに全力で取り組むということ、それから、抜本的な改善策を早急に検討していただくということだというふうに考えております。


問:
 ほかにいかかでしょうか。なければ、これで会見を終わります。
答:
 ありがとうございました。

大臣の動画はこちら別ウィンドウで開きます(YouTube)

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