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会見発言記事

松本総務大臣閣議後記者会見の概要

令和5年5月30日

冒頭発言

  私からまず1点、ご報告を申し上げます。
 
労働力調査結果別ウィンドウで開きます
 
  本日の閣議において、労働力調査結果について報告しました。
  4月の完全失業率は季節調整値で2.6%と、前月に比べ0.2ポイントの低下となりました。
  就業者数は6,741万人と、1年前に比べ14万人の増加、正規の職員・従業員数は3,664万人と、1年前に比べ13万人の増加となり、比較可能な平成25年以降で過去最多となっております。
  詳細は、統計局にお問い合わせください。
 
  私からは以上です。

質疑応答

マイナポイント付与権利の誤紐付け事案

問:
  2問よろしくお願いします。まず1点目はマイナポイント事業についてです。昨日の参議院の特別委員会でマイナポイントの誤付与が相次いだ問題に関して、デジタル庁の方から、昨年6月にポイントを受け取るキャッシュレス口座の登録サイトで本人認証の回数を減らしたことが一因だったという認識が示されました。事業を実施してきた総務省として、こういったシステムの変更は適切だったとお考えか、ご認識をお聞かせください。また、こうした誤付与の問題について、今月24日に北九州市がこの事業に関わるミスを公表するまで、大臣には情報が共有されていなかったということですが、こうした情報共有の体制についても適切だったとお考えか、あわせてお聞かせください。
答:
  まず、システム改修の件でございますが、今お話がありましたとおり、マイナポイント第1弾においては、申込みの最初とともに最後の申込み内容の確認画面においてもカード認証を求めていたところでございますが、認証回数が多く、負担が大きいといったご批判が少なからずあったことに鑑みて、ユーザーの使いやすさに配慮をするという考え方からマイナポイント第2弾においては、カード認証を最初の1回としたと報告を受けているところでございますが、結果として、その後、残念ながら誤って紐付けされるという事案が発生したことも事実でありますので、昨日の委員会でも人為的なミスを起こさないようなシステム設計が必要だったのではないかと、河野大臣もおっしゃったかと聞いておりますが、結果として紐付け誤りが起こったことは大変残念でありますし、私どもとしてはとにかく、いわば被害を受けられている方々がマイナポイントを改めて申し込めるように復旧を急ぐと同時に、今後そういったことが起こらないように対応していきたいと思っております。
  総務省としても、自治体において事案が発生したことを確認する中で、これまでも何度か自治体に通知を出して注意喚起をしてきたと承知しております。
  また、システム的な対応としては、今年4月、自治体の支援窓口に設置しているパソコン端末のシステムを改修して、第1弾と同様、最後の手続きを完了する際に確認画面での認証も求めることとしたと聞いております。
  今後、自治体の支援窓口に設置しているスマホとタブレット端末についても、デジタル庁においてシステム改修をすることを検討していると報告を聞いているところでございます。
  それから、報告、情報の共有ということでございますが、一般論としては総務省の大きな組織全体でチームとしてそれぞれの分担で、それぞれの責任において適切に対応をしていただいて、私も大臣として、もちろんできる限りは様々な情報の共有をお願いしているところでありますが、当然全省庁の全てで行っているものの全ての情報を私自身が吸収、受け止めることもできかねるところでありますが、マイナンバーカード、マイナポイントの問題については、やはり改めて重大性も共有していかなければならないと考えているところでございます。
  今後もこういうマイナンバーカードを活用するサービスについて、関係省庁が連携して国民の皆様の不安解消への対応を講じていかなければいけないところでございますので、新たな事案の発生が疑われる情報に接した場合には、速やかに関係省庁と情報を共有し、組織としても情報を共有して適切な対応をしてまいりたいと思いますし、必要な情報をお届けすることにも努めていきたいと思っております。
  マイナポイントについては先日も申し上げたとおりで、今申し上げたようにシステムの改修とか今後人為的ミスが起きないようにということですが、改めて申込みができなくなった方々に速やかに申込みが可能となるように、ポイントを取得いただけるように取り組むことが、まず1つ大切なこと。もう1つは、全国の状況をしっかり把握するという意味で、全自治体に対する調査を進めていくこと。そして、先ほどのシステム改修も含めて同じことを繰り返さないようにする体制を整えること。以上かと思っております。

NHKのインターネット活用業務に係る設備調達(1)

問:
  2点目ですが、今朝の各社の報道でもありますが、NHKが衛星放送番組のインターネット配信が業務として認められていないにもかかわらず、2023年度予算に配信の関連支出約9億円を盛り込んでいたという事案がありましたが、まずこの件についての大臣の受け止めをお願いします。また、インターネット配信をできる番組の範囲は、放送法に準拠する規則であるインターネット活用業務実施基準で定められています。その中に含まれていない衛星放送のネット配信を前提とした予算が盛り込まれていたことは、この規則違反に当たるのか。ひいては放送法に抵触するような事案なのか、大臣のご認識をお聞かせください。
答:
  報道を受けまして、私もNHKから受け取り、私が意見を付して国会に提出をさせていただいた予算・事業計画の内容を確認しました。
  事業計画、予算そのものに記載されている事項においては、放送法を含めて実施基準に反するような記載があったとは承知をしていないところであります。また、今年1月からの提出時には、インターネット活用業務に関する予算197.5億円の中に地上放送の同時配信、衛星放送の周知広報を行うなどの説明は受けていたところでございますが、インターネット配信の関連支出があるという説明は、その時点であったとは承知していないところでございます。
  NHKから報告がありました、ご指摘の約9億円の予算もこの範囲の中であると考えられると、NHKから報告を受けているところでありますが、昨日、NHKから報告を受けております。
  その報告によると、今申し上げた放送法、そしてインターネット活用業務実施基準に反すると認められる支出は行われていないと報告を受けております。そして、当初説明を行った業務の範囲内で支出されるように、過去の稟議について是正の必要が生じたので是正を行ったと報告を受けているところでございます。
  今お話がありましたように、放送法第20条第10項で新たなインターネット活用業務を行おうとするときは、インターネット実施基準に定め、総務大臣の変更認可を受けなければならないとされているところで、今、そういったことは行っていないので、衛星放送の同時配信をもし行ったとすればそういうことになると思いますし、それに関連する支出が行われていたとすればそういうことになるかもしれませんが、今、支出は行われていないということ。そして、今後の支出を行うにあたって関連する稟議の不適切な部分は、是正を所要の手続きに則って行ったと承知しておりますので、放送法に抵触するおそれはない状況にあると私は理解しているところでございます。
  改めて整理をして申し上げれば、放送法に反する支出が行われておらず、業務も行っておらず、稟議も是正したことによって今後も行われることはないので、放送法に抵触するおそれはないと考えていると、私からは申し上げたいと思っております。
  なお、私からは改めてガバナンスをしっかりと稲葉会長の下でしていただいて、是正すべきものを見つけて速やかに是正していただいたということで、しっかりとこれからも適切に放送法に則ってNHKの運営をしていただきたいと思っております。

北朝鮮の弾道ミサイル発射予告

問:
  北朝鮮関係で、31日以降に人工衛星を打ち上げるという通告をしています。事実上の弾道ミサイルにあたると見られていますけれども、消防庁の対応状況についてお願いいたします。
答:
 今お話がありましたように、北朝鮮から、5月31日から6月11日の間に衛星と称する弾道ミサイルを発射することについて通報があったと政府としては受け止めているところでございまして、この状況を踏まえて、消防庁は内閣官房と連携をして進めているところでございますが、消防庁としても人員の体制を増強し、24時間宿直体制を強化するなど、即応できる体制を整えた上で、昨日5月29日に各地方公共団体の国民保護関係部局あてに通知を発出し、Jアラートによる情報伝達など、各地方公共団体及び消防機関における危機管理対応に関する体制などについて万全を期すようにお願いをしたところでございます。
  弾道ミサイルの想定される方向に関連する県などを中心に、しっかりと連携をしつつ、もちろん関係省庁とも緊密に連携をしつつ、国民の皆様への情報伝達も含めて安全確保に万全を期していきたいと考えているところでございます。

NHKのインターネット活用業務に係る設備調達(2)

問:
  先ほどのNHKの件に関連して、放送法には抵触しないということでしたが、問題があったと認識されている箇所というのは、要するに予算として盛り込まれた項目には問題はなく、先ほどのお話だと、局内の稟議の部分に問題があったというふうな認識でよろしいでしょうか。
答:
  会見に遅れて申し訳なかったのですが、承認を求める件ということで、どういう形でお出しをしているか、私も内容をもう一度全部精査をさせていただきましたが、予算項目として認めさせていただいたのはそれぞれ放送に係る業務であるとか、そして、事業計画の中にインターネット活用業務に関する実施基準について費用も含めてあるわけですが、承認した内容は、例えばインターネット活用業務は実施基準に示した費用の範囲の中で国内及び国際向けコンテンツを効果的に提供するといったようなことが書いてありますし、また、インターネット活用業務は放送法に基づき策定し、総務大臣に届け出るとともに、公表する実施計画に則り実施すると書いてありますので、このとおりやっていただければ問題はないわけでありますが、先ほども申しましたように、不適切であった稟議というのが必ずしも国会に出していただいた内容と適合するかどうかという点が、疑われる点があるとNHK自身がお考えになって、是正すべき必要があるということで是正をしていただいたと理解しております。

問:
  ありがとうございました。
答:
  はい、ありがとうございます。

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