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会見発言記事

松本総務大臣閣議後記者会見の概要

令和5年9月8日

冒頭発言

  私から2件。
 
【「革新的情報通信技術研究開発推進基金に係る業務」の国会報告】

  1件は、NICTに関連することですが、本日、Beyond 5Gの研究開発に関して、NICTが令和4年度に実施した「革新的情報通信技術研究開発推進基金に係る業務」に関する報告書等について、国会に提出することを閣議決定いたしました。
 詳細は、国際戦略局にお問い合わせください。
 
【旧郵便貯金の払戻しに係る運用の見直し】
 
  もう1件は、旧郵便貯金の払戻しに係る運用の見直しについてでありますが、郵政民営化前に預け入れられた定期性の郵便貯金、いわゆる旧郵便貯金に関する取組についてご報告いたしたいと思います。
  これまでも、法に基づいて運用されてきているわけでありますが、貯金はそもそも貯金者の方の財産であることに鑑みて、独立行政法人郵政管理・支援機構に対して、同機構が管理する旧郵便貯金の払戻しに関する運用について、預金者に一層寄り添う姿勢をもって見直しがどこまでできるか、検討するようにお願いいたしました。
  昨日、検討結果について、機構から回答がありまして、現在の基準を見直し、払戻しの対象となる場合を3つの事項に整理して、そのいずれかに真にやむを得ない事情があったと判断される場合には払戻しの請求に応じること。また、その事情の確認について、原則として証明書の提出を求める方法を見直しして、お申し出の内容に基づいて行うこととするという報告がございました。
  証明書の提出が難しい場合でも、お申し出の内容に基づいて確認する方針とのことでありますので、申請をしていただいて、いわば審査の対象となり得るということになろうかと思いますし、お手元に通帳や証書が見当たらない場合でも、郵便局の窓口などにお問い合わせいただくことが可能となります。
  必要な体制の整備を進めていくことで、運用の見直しは令和6年1月からとなりますが、これまで請求が認められなかった方に対しても、できる限り個別に連絡することができるかということを相談しておりましたが、一番下になりますが、これまでに請求が認められなかった方に対しても、可能な限り、できる限り個別に本件の見直しについての通知を行う。その対応を検討していただくことになりましたので、ぜひ前向きにお願いしたいと思っております。
  この取組についても、総理にもご報告いたしました。総理は、常々あらゆる政策について国民に寄り添うようにとおっしゃっておりまして、本件についても国民に寄り添った対応をしっかりやるようにということでございました。
  申し上げたように、旧郵便貯金はそもそも預金者の財産であったわけでございますので、この払戻しの請求への対応についても、できる限り国民の皆様に寄り添った姿勢をとることを考えていただければと思って要請させていただいたところでありまして、この見直しの状況をしっかりと注視し、今後も監督してまいりたいと思っております。

質疑応答

旧郵便貯金の払戻しに係る運用の見直し

問:
  冒頭、ご発言のあった旧郵貯の払戻しの見直しについてですが、機構の対応、見直しの対応に関する大臣の評価と、その見直しで期待する効果、あるいは更なる対応の柔軟化を求めるのか、そのあたりについてお考えをお願いいたします。
答:
  先ほど申しましたように、できる限り国民に寄り添うようにという姿勢をもっていただきたいということで、見直しの検討をお願いしたものでありまして、運用の見直しの報告がございましたので、まずは運用の見直しに必要な準備を進めていただいて、令和6年1月目途からの運用をぜひ進めていただき、私どもとしては運用の見直しによって、これからどのように払戻しの状況が変わってくるのかということも含めて、しっかりと注視してまいりたいと思っております。

問:
  旧郵便貯金の払戻しに関してですが、今回の運用の見直しについて、大臣、いつ頃からどのような経緯で検討されてきたのか。その過程で、貯金を失った当事者の声というのはどういうふうに受け止められていたでしょうか。そして、見直す前提として、これまでの運用に何か課題とか問題というのが何か認識されていたのか。法改正の必要性も含めて検討されたことがあれば教えてください。これが1点目です。
  2点目として、今回の運用の見直しで新たに、今までは返金してもらえなかったけれども、返金されるようになるタイプの方がどういう方なのか、イメージがあれば教えてください。そして、規模感、件数や金額などで想定されている規模感がもしもありましたら教えてください。よろしくお願いします。
答:
  ご承知のとおり、郵便貯金は、そもそも制度に基づいて行われてきたものでありまして、私も民間の金融機関にいたから理解しますが、そもそも民間の金融機関と郵便貯金は違う制度の下で行われてきているものでありまして、これまでもその制度、法、法令に基づいて行われてきたと考えております。
  その上で、やはり貯金が、そもそも預金者の方の財産であったことを踏まえて、できる限り寄り添うことができるようになることが望ましいことも確かでありますので、これまでもそういったことで運用については見直しを含めて様々行われてきたと思いますが、これまでの運用が10年を超えてきたこともあるので、改めてしっかりと、より国民に寄り添うことができないか、運用の見直しの検討をお願いさせていただいたとご理解をいただけたらと思っております。
  なお、新たにということでありますが、今回、見直したことによって対応が行われることになる例を申し上げれば、例えば、親や祖父母の方が預け入れられたご自身名義の貯金の存在があって知らなかった場合など、証明する書類の提出が難しい状況であった場合に、証明書の提出ができなければ払戻しは認められないという形になっておりましたが、今回の見直しで、このようなケースについても、お申出の内容に基づいて事情を確認することになっておりますので、この運用などを私どももしっかり注視してまいりたいと考えているところでございます。

問:
  法律を知らなかった、催告書が届かなかったという人が相当数多いように見受けますけど、こういう方は救われるのでしょうか。
答:
  これまでも催告書が届かないことについて、やむを得ない事情があった場合などは対応してきたものと考えておりますが、先ほども申しましたように、払戻しの対象となる場合を3つの事項に整理して、そのいずれかに、真にやむを得ない事情があったと判断される場合に払戻しの請求に応じるという基準を新たに見直して、この基準で進めていただくことになりますので、この見直しの状況をしっかり見てまいりたいと思っておりますが、ここにもありますように、これまで請求が認められなかったものについても、可能な限り本件見直しについての通知を行うことで、改めて払戻しの対象として検討させていただくことになるのではないかと思っております。

問:
  真にやむを得ない場合という限定があると、書類審査が軽くなるというのは前進していると思いますが、真にやむを得ない場合となると、例えば転居で催告書が届かなかった場合はどうなるのかと思うのですが。それは今まで認めてこなかったのですが。
答:
  転居などで届かないことによって催告書が手元に届かなかったことが、いわば確認できなかった事情が真にやむを得ない事情であるかどうかということをしっかりと見ていただくことになろうかと思いますが、基本的に預金者に寄り添った対応ということをお願いしておりますので、今回、そのような姿勢が大切であるということはご理解をいただいているのではないかと思っております。

マイナンバーの総点検に係る自治体支援

問:
  マイナンバー情報の総点検に関して伺います。一昨日、デジタル庁が個別データ点検の対象として332自治体を公表しましたが、点検作業が本格化すると思いますが、総務省として財政面含めた支援についてどのように考えるか、改めてご見解をお願いします。
答:
  マイナンバーの紐付けに関する一斉点検については、点検対象となった自治体が6日に公表されたことはご承知のとおりであります。
  政府としては、自治体に対して十分に配慮する必要があると考えているところでありますが、点検対象となった団体が個別データの点検を円滑に進めていくために、8月末に点検マニュアルをお示しいたしまして、6日には、それぞれの制度の所管官庁から、さらに制度ごとの留意事項を発出し、全団体において点検が必要とされた障害者手帳については、今後、厚生労働省から別途、マニュアルが示される予定だと聞いております。
  点検マニュアルについても記載させていただきましたけれども、例えば、業務システムなどからのデータ抽出にシステム改修の経費を要する場合があることが想定されるなど、今後、各団体で実際に点検作業が進められる中で、具体的にどのように負担が出てくるのか、私どもにも明らかになってくると思っておりますので、関係省庁とも連携して、点検作業に係る自治体の負担についての声を伺っていきながら、政府として、自治体に対して十分配慮する必要があることにどのような対応ができるか、検討させていただくことになろうかと思います。

NTTドコモのオンライン契約手続き

問:
 やや個社の話にもなってくるのですが、NTTドコモが、オンラインでの携帯電話料金の支払い手段として、今、楽天カードの登録を停止しているという事案がありまして、特定の会社のクレジットカードだけが使えないというこうした状況について大臣のご所感と、もし両社に何か求めるようなことがありましたらお聞かせいただければと思います。
答:
  NTTドコモの携帯料金の支払いについて、楽天カードによるオンラインでの新規受付は停止していると聞いております。ドコモのホームページにもそのように記載されていると承知しております。
  また、現在、楽天カードについては、メンテナンスをしていると聞いておりまして、NTTドコモと楽天カードの両事業者の間で再開に向けて協議を行っていると報告を聞いているところであります。
  それぞれ事業者として、ぜひユーザーの視点に立って適切に対応していただきたいと考えております。

マイナポイント

問:
  ほか、ございますか。
答:
  最後に、では、マイナンバーカードはもう毎度ですが、マイナポイント申込期限まで、あと23日ですが、これもちょっと表記をここまでこうしてきましたけど、相談しないといけないと思うんですが、何度か申しましたが、決済サービスによってはもう来週にも締め切りが来るところがあるように報告を聞いておりますし、また、細かいことになりますが、9月の末日ですけど、30日は実は土曜日ですので、いわゆる金融では営業日にならないということもありますので、それぞれ決済サービスによって早いところは来週、そして、再来週のところもありますし、最終日の30日が土曜日であることを考えると、ぜひともマイナポイントを取得、やっぱりしようかと思っていただく方は早めにお願いいたしたいということを、繰り返しになりますけれども、申し上げてまいりたいと思っております。
  皆さんにいろいろとご協力いただいたこともあって、少しずつ申込みが増えていることは増えてきているのですが、まだ申し込んでない方等、想定される人数からするとまだ相当の数の方が申し込んでない状況は続いていると認識しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

問:
  ありがとうございました。以上で終わります。
答:
  はい。ありがとうございます。

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