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会見発言記事

村上総務大臣閣議後記者会見の概要

令和7年7月22日

冒頭発言

  今日は、冒頭発言はございません。

質疑応答

選挙結果の受け止め等(1)

問:
 一昨日、投開票された参院選ですが、与党が過半数割れをするという厳しい結果になりました。大臣、どのように受け止めていらっしゃるかお尋ねします。また、石破首相が続投の意向を表明されましたが、閣僚のお一人としてどのように受け止めていらっしゃるか、併せてお聞かせください。
答:
  選挙結果やその要因については、総務大臣の立場としてコメントは控えたいと思います。
  その上で、民主主義の根幹である選挙というのは、国民のご意見を聞く貴重な機会と認識しており、石破総理が申し上げたように、極めて厳しい国民の判断をいただいたと。結果について、謙虚に、真摯に受け止めなければならないということだと思います。
 既存政党に対する国民の不満が、今回のような結果につながったと思うのですが、問題は、議席を増やした皆さん方の政策が、実際そのとおり実行できるかどうか。やはり冷静に考える必要があるのではないかという気がします。
 特に、私は選挙の前にも申し上げたのですが、例えば、野党の皆さん方が物価高対策について、消費税の廃止や消費税を減税するということが本当に政策的に正しいのかどうか。私は、残念ながらこれは次の世代のことを考えていないのではないかなと心配します。
 端的に言うと、ポピュリズムのほうが正論に勝ってしまうということは、本当に日本の民主主義にとって正しいのかどうか。
 また、ある党は、これから人口がどんどん減ってきますから、やはり移民の問題も俎上に載ってくると思うのですが、本当にジャパンファーストということだけでいいのかどうか、その辺りも慎重に考えていく必要があるのではないかという気がしております。
 今回は残念ながらこういう結果になりましたが、皆さんご承知のように、今、世界中は大混乱しております。そのような中で、今こそ日本がみんなで結束して、団結してやっていく必要があるというので、引き続き、みんなで力を合わせてこの難局を乗り切っていきたいと考えております。
問:
 選挙の結果について改めてお伺いしたいのですが、先ほど質問にありましたとおり、与党で過半数の議席獲得という目標に達しなかった結果について、石破首相の責任をどのようにお考えか、ご見解をお聞かせください。
答:
  確かに、政治は結果責任だということは、ある面事実だと思います。
  しかし、先ほど申し上げたように、今回の結果が本当に石破さん個人の責任であったのかどうか。やはり、今までの自民党が十数年やってきたことのいろいろな問題が今回噴き出したのではないかなと、私は思っています。
 それよりも、もっと私が心配しますのは、この難しい局面を、本当に快刀乱麻を断つようにどなたができるのかということであります。そのような方がいらしたら、それに越したことはないけれども、多分、この問題については、今申し上げたように、アメリカとは関税の問題が残っていますし、その他いろいろな問題が残っているわけですから、これを直ちに放り投げてしまうというのが妥当なのかどうか。
 私は、ある程度道筋をつけるまでやって、改めて責任を考えるときではないかと、私はそのように考えています。

選挙における偽・誤情報等への対応

問:
 選挙の関連で、今回の選挙ではSNSを中心に、誹謗中傷であったり、偽情報の拡散、候補者への脅迫などの行為が問題視されました。改めて、対策を検討するお考えがあるのか伺いたいです。
答:
  これは、総務委員会でも幾度か質問を受けましたが、本当に重要な由々しい問題だと考えております。
  要するに、民主主義の根幹をなす選挙において、表現の自由、政治活動の自由が配慮されて、選挙人の自由な意思による公正な選挙が確保されることが一番重要なのですが、これが、いろいろ妨害されているのではないかなと。
 このため、総務省では、先月27日にプラットフォーム事業者に対して、参議院議員通常選挙における偽・誤情報等への対応について、利用規約等に基づく適切な対応等について要請してまいりました。
 今回の参議院議員通常選挙において、SNS等のインターネット上でのご指摘のような事例が見られたことは、大変に残念であります。
  他方、今回は様々な関係者において、偽・誤情報等の流通・拡散の防止に向けた取組が行われたことも特徴的であったように感じております。
  例えば、選挙の主要な争点に関するインターネット上の情報について、ファクトチェック機関に加えて、報道機関においても情報の真偽・判定の公表が結構行われました。
  本年4月に施行されました情報流通プラットフォーム対処法では、大規模なプラットフォーム事業者に対し、権利侵害情報の削除の対応の迅速化、権利侵害情報の偽・誤情報の削除等に関わる運用状況の透明化を求めております。
  総務省としましては、今後とも引き続き、情報流通プラットフォーム対処法の適切な運用等を通じて、SNSにおける誹謗中傷や偽・誤情報への対策を含め、インターネット上の違法・有害情報対策に一生懸命取り組んでいきたいと考えております。

東久留米市における偽物の投票用紙混入

問:
 今回の参院選で東久留米市で投票用紙の偽物の紙が38枚見つかったということなのですが、これについて、まず大臣の受け止めをお伺いしたいのと、また、こういう偽造や偽の投票用紙の混入に関して考えうる防止策、既に取ってあるものや、これから考えうる防止策などがあったら教えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
答:
  今おっしゃられたように、東京都の東久留米市において、偽造された投票用紙が開票で見つかったという情報は聞いております。
  総務省としましては、東京都の選挙管理委員会を通じて、状況の把握等を今行っている最中であります。
  東久留米市の選挙管理委員会においては、投票に関する違反行為への対応として、既に警察と相談しているものと聞いております。
  仮に投票所で混入されたものであった場合には、投票管理者や立会人が不審な行動をする者に注意を徹底することが考えられます。
  総務省としましては、今回の参議院選挙に際して、全国の選挙管理委員会に対して、選挙事務の適正な管理執行を要請してまいりました。
  引き続き、選挙の厳正な管理執行に万全を期すよう取り組んでいきたいと考えております。

選挙結果の受け止め等(2)

問:
 先ほどの石破総理の続投についての部分なのですが、これ、大臣の先ほどの発言の確認なのですが、今の状況だと続投はやむを得ない状況だということでよろしいでしょうか。
答:
  もうお分かりだと思うのですが、いろいろな課題が山積していますよね。それで、8月1日にもアメリカがあれを言うという状況で、ここでいろいろなことで時間を費やして政治的空白を置いていいのかどうかと。
  ある程度目鼻がつくまでは、きちんと対応することが、今のシチュエーションでは重要ではないかということです。
問:
 先ほど、与党過半数割れの責任について、石破首相の責任についてはさておき、自民党のやってきた問題が噴き出したものもあると挙げられました。これは不記載問題等を指されているのか伺います。
答:
  それから、統一教会とかいろいろありました。私は、正直言って、予算委員会や総務委員会でも言ったのですが、やはりこの対応で、かなり労力を費やして、結局、そういう答弁の印象というものが、残念ながら既存政党に対する不満につながったのではないかという気がします。
  私も去年から総裁選や総選挙や、ずっと国会を一緒につきあってきて思うんだけど、私は浅学非才だから仕方ないですが、総務委員会とか予算委員会は朝4時、5時起きなんです。石破さんは3時起きなんです。横で見ていて、本当に大変だなと思いました。
  私は一緒にやってきたけども、彼の努力というのか、苦労というのを見ているだけに、そう簡単に、一刀両断に言えることなのかなと。正直言って、私だったら多分体が持たなかったと思います。
  それは、確かに選挙の結果がこうなると、皆さんの不満は本当によく分かります。だけど、今までのいろいろな負の遺産を背負いながら、ここまでやってきたということに対しては、私は石破さんだからここまでやってこれたと心底思っているので、私ができる限り一生懸命支えていきたいと考えています。
問:
 前回比で参院選投票率、6ポイント以上上がっていることの受け止めについて、最後に一言いただけますでしょうか。
答:
  それにつきましては、さっき申し上げたように、これは専門家でもないので、一般的に要因を申し上げることは、今の時点では、まだ残念ながら、投票の詳細を調査しておらず、ちょっと軽々には答えられないと思うので、またいろいろ統計を取ってみて、分かったらお話ししたいと思います。

問:
  よろしいでしょうか。では、ありがとうございました。
答:
  はい、どうもありがとうございました。
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