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会見発言記事

村上総務大臣閣議後記者会見の概要

令和7年8月26日

冒頭発言

【普通交付税の繰上げ交付】
 
 今日は、まず、普通交付税の繰上げ交付についてお話しします。
 8月6日からの大雨及び8月20日からの大雨について、亡くなられた方々にご冥福をお祈り申し上げ、ご遺族の皆様方にお悔やみ申し上げるとともに、被災された方々に対し、心よりお見舞い申し上げます。
 総務省におきましては、普通交付税の繰上げ交付として、8月6日からの大雨により被害を受け、災害救助法が適用された3県内16団体からの要望を踏まえまして、9月に定例で交付すべき普通交付税の一部である、合計150億5,900万円を繰り上げて交付いたしました。
 加えて、8月20日からの大雨により被害を受け、災害救助法が適用された秋田県仙北市からの要望を踏まえ、9月の定例交付と合わせて、11月に定例で交付すべき普通交付税の一部について繰上げ交付を行うよう、手続きを進めております。
 今後とも、被災自治体の実情を丁寧に伺いながら、その財政運営に支障が生じないように適切に対応していきたいと考えております。
 詳細は、自治財政局にお問い合わせください。
 
【大阪市ビル火災による殉職事案】
 
 次に、去る8月18日に発生した大阪市のビル火災により、消防隊員のお二人が亡くなりました。
国民の皆さんの生命・身体・財産を守るため、日々、懸命に活動されていた消防隊員を失いましたことは、消防行政を所管する総務大臣として痛恨の極みであり、残念でなりません。
心より哀悼の意を表するとともに、ご遺族の皆様に対して、衷心よりお悔やみ申し上げます。
 現在、大阪市消防局において調査・検証が行われておりますが、消防庁としても、これらを踏まえ、更なる安全管理の徹底を図ってまいりたいと考えております。
 詳細は、消防庁にお問い合わせください。
 
 以上であります。

質疑応答

大阪市ビル火災

問:
  冒頭、ご発言のありました大阪のビル火災についてお尋ねします。今おっしゃったように、市の消防局などが原因を調査中かと思いますが、外壁の装飾広告伝いに火が燃え広がった可能性なども指摘されています。今後、同様の被害を防ぐために、消防庁としてどのように対応するか、お考えがありましたらお聞かせください。
答:
  今回の事案につきましては、大阪市消防局におきまして、建物の西側部分の1階から出火して、同建物の外壁に設置されていた装飾広告を伝って上方へ延焼、東側部分5階へ延焼したと推定されると公表されております。
  また、先週8月21日には、市消防局において、第1回事故調査委員会が開催されましたが、現在、事故発生時の状況や原因、建物状況などの調査が実施されているものと聞いております。
  いずれにしましても、消防庁としましては、大阪市消防局の調査・検証に参画し、助言と協力を行って、今後の調査結果等を踏まえ、関係省庁と連携し、必要な対応を検討していきたいと考えております。

全国知事会会長の選任

問:
  本日、午後の全国知事会の会合で、阿部守一長野県知事が知事会の新たな会長に選任される見通しです。新会長に期待することや国の諸課題について知事会とどう連携を図っていくのか、大臣のお考えがありましたらお聞かせください。
答:
  まずは、全国知事会会長を退任される宮城県の村井知事におかれましては、人口減少対策をはじめとする地方創生の政策、また、大規模自然災害時の支援機能の強化、都道府県共同での海外への発信・プロモーションなどについて、知事会長として強いリーダーシップを発揮していただいて、大変な御尽力をされたと感謝しております。
  改めて在任中のご活躍に敬意を表しますとともに、厚く御礼申し上げたいと思います。
  また、長野県の阿部知事が、本日午後に開催される全国知事会議において、全国知事会会長に選任される予定であることを伺っております。
  阿部知事におかれましては、地方創生や人口減少対策をはじめとする政策課題に、これまでの経験を遺憾なく発揮されて、ご活躍されることを御期待申し上げたいと思います。
  総務省としましても、地方が直面する様々な課題に対応して、活力ある多様な地域社会を実現するべく、持続可能な地方行財政基盤の確立に向け、阿部新会長が就任される全国知事会の声を伺いながら、しっかりと連携して取り組んでいきたいと考えております。

参議院議員通常選挙におけるなりすまし投票

問:
  選挙のなりすまし投票の関連でお伺いさせていただきます。幾つかまとめてお伺いします。参院選の選挙違反取り締まり状況について警察庁が20日に発表した内容によりますと、罪種別では、他人のなりすまし投票など詐偽投票が最多の24人で、前回と比べて17人増となりました。一人一票の原則に反する重大事案と考えますが、詐偽投票の摘発が急増したことへの受け止めと、防止対策についてお伺いします。また、公職選挙法では、投票所での本人確認書類のチェックが義務化されていないので、住所、氏名、生年月日さえ暗記すれば他人になりすました投票が可能となっていると、SNSや有識者からも本人確認書類の提示の義務化を求める主張が出ていますが、こうした主張に対する所見をお伺いします。また、現制度では、投票所での本人確認の方法について法律上の規定がありませんので、自治体側に判断が委ねられていると。そこで、本人確認について政府から分かりやすい指針を示してほしいという声が、自治体選管から上がっておりますが、こうした声に対する所見についてもお伺いさせていただきます。よろしくお願いします。
答:
  選挙の投票においては、選挙の公正を確保するために、本人確認を確実に行うことが重要であると考えております。
  投票の際の手続としては、公職選挙法第44条の規定におきまして、選挙人は選挙人名簿との対照を経なければ投票することができないとされております。
  総務省としましては、今回の参議院議員通常選挙においても、選挙人名簿との対照に当たりまして、投票所入場券を活用すること、また、投票所入場券を持参しない場合には、不正防止の見地から、身分証明書の提示を求めることや氏名、住所等の確認をすることなどにより、本人確認を徹底するよう、各選挙管理委員会に要請しております。
  また、他人になりすまして投票を行うことは、公職選挙法第237条に規定する詐偽投票罪に当たる旨を周知しております。
  引き続き、投票所等における適切な本人確認の徹底について、各選挙管理委員会に対して、要請してまいりたいと考えております。
  本人確認の書類の提示の義務化につきましては、投票所等における本人確認の方法としては本人確認書類の提示を義務付けることは、投票所入場券や身分証明書を所有していない選挙人の投票を拒否できるか、また、投票所の現場において、選挙人の混乱を招かずに、円滑に投票事務が進められるかなどの論点があります。
  また、選挙権の行使に関わることから、この点につきましては、各党各会派においても御議論いただくべきものと考えております。

ふるさと納税

問:
  ふるさと納税についてお伺いしたいのですが、昨日、渋谷区がスマートフォン向けゲーム内で使用できるゲーム内通貨を返礼品として取り扱うことを発表しました。ゲームで使われるアイテムを返礼品に加えた例は過去にあるのですが、ゲーム内通貨というのは金銭と同じようなもので、これまで禁止してきた金券だとか、10月にこれから禁止されるポイントなどとの整合性が取れないような気がするのですが、事前審査を受けているので総務省としてはOKを出しているということになっていると思うのですが、今後いろいろなところで波紋を呼びかねない返礼品かなと思うのですが、その辺りの大臣の見解をお願いします。
答:
  ふるさと納税制度につきましては、自治体が提供する返礼品は、地場産品基準等の各基準に適合する必要があります。
  ご質問の返礼品は、スマートフォン向けゲームの中で利用可能なアイテムであると聞いております。渋谷区内でのゲームの開発により、過半の付加価値が区域内で生じているものとして渋谷区が提供しているものと承知しております。
  なお、個別の返礼品の基準適合性に係る詳細については、担当課へ聞いていただけたらと思います。

自民党の臨時総裁選挙を巡る議論

問:
  総裁選前倒しの動きについて伺います。自民党は今月、総裁選挙管理委員会で臨時の総裁選挙の是非を判断する手続の議論を始めました。こうした状況下で、大臣のご地元、自民党愛媛県連は、常任総務会を開き臨時の総裁選をフルスペックの形式で実施するよう求めることを全会一致で決定したとの報道もあります。首相を支える内閣の一員として、このような総裁選前倒しの動きをどう受け止めているかお聞かせください。
答:
  自民党の総裁選挙管理委員会で臨時総裁選挙を実施するべきかどうかについて、その要求に関する確認を具体的にどのような手続をもって進めるかといった議論が行われているということについては、承知しております。
  総務大臣としましては、党の決定でありますのでコメントは差し控えさせていただきたいと思います。
  その上で、石破総理が自民党総裁として我が国が国難というべき厳しい状況に直面する中、「今般の選挙結果に対する重大な責任を痛感しながらも、政治を停滞させないように比較第一党としての責任、国家国民の皆様方に対する責任を果たしていかなければならない」と述べていることも聞いております。
  昨日、今ご質問のあった毎日新聞や読売新聞の世論調査を見ておりますと、徐々に総理の努力や結果が認められつつあるのではないかという気がしております。
  こういう中で、引き続き、内閣の一員として、政策の実現に向けて真摯に取り組んでまいりたいと考えております。

問:
  会見を終わります。どうもありがとうございました。
答:
  どうもありがとうございました。
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