令和5年6月19日に日ASEANサイバーセキュリティ能力構築センター（ASEAN-Japan Cybersecurity Capacity Building Centre：AJCCBC）において、国際協力機構（JICA）の技術協力プロジェクト「サイバーセキュリティとデジタルトラストサービスに関する日ASEAN能力向上プログラム強化プロジェクト」の開始にかかるセレモニーが開催されました。
AJCCBCへの演習の提供や演習プログラムの充実化を通じ、今後もASEANにおけるサイバーセキュリティの能力構築への協力を継続してまいります。
1 背景・概要
サイバー空間は国境を越えて利用される領域であることから、サイバーセキュリティの確保のためには国際連携の推進が必要不可欠です。また、日本を含む世界全体のサイバーセキュリティ上のリスクを低減させる等の観点から、インド太平洋地域を含む開発途上国に対する能力構築支援を行い国際的な人材育成への貢献を図ることが重要です。
こうした状況を踏まえ、我が国では、「サイバーセキュリティ戦略」や「サイバーセキュリティ分野における開発途上国に対する能力構築支援に係る基本方針」（令和3年12月サイバーセキュリティ戦略本部決定）を策定し、開発途上国におけるサイバーセキュリティの強化に取り組んでおります。
総務省では、ASEANにおけるサイバーセキュリティの能力構築への協力等に取り組んでおり、ASEAN各国と協力しながら平成30年9月のタイのバンコクにおけるAJCCBCの設立に関わり、実践的サイバー防御演習（CYDER）（※）をはじめとする演習を提供するなど、積極的に運営に携わってまいりました。
令和5年3月からはJICA技術協力プロジェクト「サイバーセキュリティとデジタルトラストサービスに関する日ASEAN能力向上プログラム強化プロジェクト」としてAJCCBCの運営の支援を開始するにあたり、この度、本プロジェクト下における初めての演習実施を記念いたしまして、セレモニーを実施いたしました。
総務省では今後もAJCCBCの運営に携わり、CYDERをはじめとする演習の提供や演習プログラムの充実化を通じて、ASEANにおけるサイバーセキュリティの能力構築に貢献してまいります。
（※）CYDER（Cyber Defense Exercise with Recurrence）は、国内では国立研究開発法人情報通信研究機構（NICT）が実施している、国の行政機関、地方公共団体、独立行政法人及び重要インフラ事業者等の情報システム担当者等を対象とした体験型の実践的サイバー防御演習です。
2 開催概要
日時・場所：令和5年6月19日
AJCCBC：The Ninth Tower Grand Rama IX Building (Building B) 15階 （タイ・バンコク）
出席者 ：（日本側） 総務省、外務省、JICA
（タイ側） タイ政府（国家サイバーセキュリティ庁、デジタル経済社会省、電子取引開発機構、外務省）
構成 ：開会挨拶、基調講演、閉会挨拶、フォトセッション
