1 背景・概要
サイバー空間は国境を越えて利用される領域であることから、サイバーセキュリティの確保のためには国際連携の推進が必要不可欠です。また、日本を含む世界全体のサイバーセキュリティ上のリスクを低減させる等の観点から、インド太平洋地域を含む開発途上国に対する能力構築支援を行い国際的な人材育成への貢献を図ることが重要です。
総務省では、政府が掲げる「自由で開かれたインド太平洋」(FOIP)の実現に向けた取組の一環として、インフラ構築やデジタル化が進み、地理的に重要な位置を占めている大洋州島しょ国からサイバーセキュリティ対策に従事する政府職員及び通信事業者等の重要インフラ事業者の職員を対象としたサイバーセキュリティ能力構築演習を昨年度から実施しています。
今般、令和6年10月2日から10日まで、フィジーにてサイバーセキュリティに関する基礎知識の習得を目的とした研修と実践的サイバー防御演習(CYDER)(※1)を含んだサイバーセキュリティ能力構築演習を実施し、大洋州島しょ国13カ国計29名が参加しました。
今後は、今回の演習の実施結果を今年度中に予定している第2回の演習に反映するとともに、大洋州島しょ国におけるサイバーセキュリティの現状やニーズに合った演習の提供について更に検討を進め、大洋州島しょ国におけるサイバーセキュリティの能力構築に貢献してまいります。
(※1)CYDER(Cyber Defense Exercise with Recurrence)は、国内では国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が実施している、国の行政機関、地方公共団体、独立行政法人及び重要インフラ事業者等の情報システム担当者等を対象とした体験型の実践的サイバー防御演習です。
2 開催概要
日時・場所:令和6年10月2日〜10日 フィジー
参加者:パラオ、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島、ナウル、キリバス、フィジー、パプアニューギニア、サモア、ソロモ
ン諸島、バヌアツ、トンガ、ツバル、クック諸島
の政府職員および通信事業者等の重要インフラ事業者の職員
主催者:総務省
協力:フィジー政府による開催支援、米国 (サイバーセキュリティ・インフラセキュリティ庁)によるオンライン講義の提供