総務省は、本日、情報通信審議会(会長:遠藤 信博 日本電気株式会社 特別顧問)に対し、「ネットワーク環境の変化を踏まえた接続政策等の在り方」について、諮問しました。
1 諮問概要
電気通信市場は、技術革新のスピードが速く、ネットワーク環境は大きく変化しています。電気通信事業における競争基盤となる接続政策等についても、その変化に対応し、不断に見直しを行うことが必要です。
メタル固定電話の契約数の大幅な減少、PSTNからIP網への移行完了、メタル回線設備の縮退等、メタル固定電話に係るネットワーク環境の変化を踏まえ、長期増分費用(LRIC)方式を接続料算定に用いることを含め、メタル固定電話の接続ルールの在り方について検討を行う必要があります。
また、PSTNからIP網への移行に伴い、音声接続における事業者間の接続形態も変容していることを踏まえ、音声接続料に係るビル&キープ方式の原則化の検討について、そのメリット・デメリットを含め様々な観点から議論を進める必要があります。
さらに、今後のネットワークの仮想化・クラウド化等の進展を踏まえ、重要なネットワーク制御機能を外部事業者が提供する等、他者設備の利用形態の変化も念頭に、ネットワークの開放ルールの在り方について検討を行う必要があるほか、加入光ファイバ接続料の算定方法等、現在の市場環境の変化を踏まえた競争ルールの在り方についても、引き続き検討を行う必要があります。
以上により、IP化や仮想化、クラウド化等、ネットワーク環境の変化を踏まえた接続政策等の在り方について情報通信審議会に諮問を行ったものです。
2 答申を希望する事項
(1)IP化やメタル縮退を踏まえた音声伝送役務に係る接続ルールの在り方
(2)仮想化・クラウド化の進展を踏まえたネットワーク開放ルールの在り方
(3)現在の市場環境の変化を踏まえた競争ルールの在り方
3 答申を希望する時期