総務省は、本日、情報通信審議会(会長:西田 厚聰 株式会社東芝 取締役会長)に対し、「災害対応ロボット・機器向け通信システムの技術的条件」について諮問しました。
1 諮問の背景
石油化学コンビナート等で災害が発生した場合、現場での救助活動等において建物内に人が容易に立ち入れないときには、災害対応ロボットや機器を投入し、遠隔操作により現場内の映像、音、搭載センサーによるデータ等の情報を、安全かつ確実に取得するための安定した通信システムが必要です。
現在、災害対応のロボットや機器の無線による遠隔操作においては、2.4GHz 帯や5GHz帯等の周波数の電波が使用されていますが、一度に多くのロボットや機器において同一の周波数が使用された場合、電波が輻輳する可能性があることや、建物内が入り組んでいる等の場合、遠隔操作の途中で電波が届かなくなるといった課題があります。
このことから、電波の到達距離が比較的長く、電波の回り込み特性を有し、映像やデータ等の伝送に必要な帯域幅が確保できる周波数帯として、地上デジタルテレビジョン放送用周波数帯(470〜710MHz)をはじめ、VHF帯及びUHF帯のホワイトスペースを利用した通信システムの実現に対する期待が高まっています。
これを踏まえ、当該周波数帯のホワイトスペースを利用する災害対応ロボット・機器向け通信システムの技術的条件について諮問を行うものです。
2 審議事項
災害対応ロボット・機器向け通信システムの技術的条件について審議が行われます(
別紙
参照)。
3 審議体制
情報通信技術分科会における審議に資するため、陸上無線通信委員会において、検討が行われます。
4 今後の予定
答申を受けた際には、速やかに関係規定の整備を行う予定です。