本日、情報通信審議会情報通信技術分科会(分科会長:坂内 正夫 国立情報学研究所所長)において、「広帯域移動無線アクセスシステムの高度化に関する技術的条件」の審議が開始されることになりました。
1 審議開始の背景
広帯域移動無線アクセスシステム(BWA)は、無線による高速インターネットアクセスに対する利用者ニーズの高まりなどを受け、平成19年に制度化された後、全国2事業者及び地域事業者によりサービスが提供されています。サービス開始以降も、伝送速度の高速化など利用者の利便性向上を目的として技術の高度化が進められており、その利用者数は100万を超え、なお増加しているところです。
一方、昨年12月から、下り100Mbps以上の伝送速度が実現可能な3.9世代移動通信システム(LTE)のサービスが開始されるなど、移動通信サービスの高速化は進展を続けており、広帯域移動無線アクセスシステムについても光回線並みの高速大容量通信を可能とするための国際標準化作業が進められています。
こうした状況を踏まえ、広帯域移動無線アクセスシステムについても更なる高度化に向けた検討が求められていますが、その検討に際しては、同システムの隣接周波数帯域に及ぼす影響など、既存周波数帯域に限らない検討が必要となります。
また、総務省の周波数再編アクションプラン(平成23年9月改定版)においても、「BWAの更なる高度化及び周波数の拡大(2625〜2655MHz)のための技術基準を平成24年中に策定する」とされています。
このため、伝送速度の高速化や効率的なエリア展開等を図ることを目的とし、隣接する周波数帯域も含めて、広帯域移動無線アクセスシステムの高度化(
別紙参照
)に必要な技術的条件等の検討を開始するものです。
2 審議内容
「2.5GHz帯を使用する広帯域移動無線アクセスシステムの技術的条件」(平成18年2月27日付け情報通信技術分科会諮問第2021号)のうち「広帯域移動無線アクセスシステムの高度化に関する技術的条件」
3 今後の予定
平成24年3月頃に一部答申を受け、その後、関係規定の整備を行う予定です。