本日、情報通信審議会情報通信技術分科会(分科会長:坂内 正夫 国立情報学研究所所長)において、諮問第10号「航空無線通信の技術的諸問題」のうち「VHF帯航空無線電話の無線設備に関する技術的条件」の審議が開始されることとなりました。
1 審議開始の背景
航空無線通信は、航空機の安全運航を確保するために必要不可欠な通信手段として有効に活用されているところです。
このうち、VHF帯航空無線電話は、117.975MHzから137MHzまでの周波数を用いて、航空機と地上の間、及び航空機相互間とを結ぶ重要な通信手段として使用されていますが、現在、我が国においては、チャネル間隔が「25kHz」の割当てのシステムに使用が限定されています。
一方、近年、我が国上空を飛行する航空機のトラフィックが増加してきていることに伴い、VHF帯航空無線電話による通信の需要も増加しており、周波数がひっ迫してきているところです。
このため、国際民間航空条約第10附属書※等に規定されているチャネル間隔を「8.33kHz」に狭帯域化したシステムを導入し、更なる多チャンネル化を図ることが求められています。
このような状況を受け、VHF帯航空無線電話の無線設備に関する技術的条件について、検討されるものです。(
別紙
参照)
※国際民間航空条約は、国際民間航空の安全かつ整然とした発達及び国際航空運送業務の健全かつ経済的な
運営を目的とした条約です。同条約の附属書は、国際航空運送に関する国際基準及び勧告を定めており、第10
附属書は航空通信について規定しています。
2 審議内容
諮問第10号「航空無線通信の技術的諸問題」のうち「VHF帯航空無線電話の無線設備に関する技術的条件」について審議が行われます。
3 今後の予定
総務省では、平成24年3月頃に一部答申を受け、その後、関係規定の整備を行う予定です。