本日、情報通信審議会 情報通信技術分科会(分科会長:坂内 正夫 国立情報学研究所所長)において、「3-50MHz帯を使用する海洋レーダーの技術的条件」の審議が開始されることになりました。
1 審議開始の背景
海洋レーダーは、陸上から海上に向けて電波を発射し、波浪によるエコー(海面の波による凹凸に共鳴して散乱する反射波)から、海流(流向、流速)、波浪(波高、周期)を測定するものです。
我が国では、国土交通省、気象庁、独立行政法人情報通信研究機構、大学などが、全国数十カ所で3-50MHz帯を使用する海洋レーダーの実験試験局を開設し、海洋漂流物等の追跡・探査に関する研究を行っています。
また、本年1月から2月に開催された「2012年世界無線通信会議(WRC-12)」で短波帯等に無線標定業務が新たに分配され、3-50MHz帯を使用する海洋レーダーの実運用が可能となりました。
これにより、今後、3-50MHz帯を使用する海洋レーダーによる海流等の観測や海洋漂流物等の追跡・探査を幅広く行うことができることとなり、気象海象情報の観測への応用や船舶の安全な航行への貢献が期待されることから、海洋レーダーの実用化に向けて3-50MHz帯の周波数を使用する海洋レーダーの技術的条件について審議を開始するものです(審議内容の概要については、
別紙
のとおり)。
2 審議内容
「海上無線通信設備の技術的条件」(平成2年4月23日付け電気通信技術審議会諮問第50号)のうち3-50MHz帯を使用する海洋レーダーの技術的条件について審議が行われます。
3 今後の予定
総務省では、本年12月頃に一部答申を受け、その後、関係規定の整備を行う予定です。