本日、情報通信審議会情報通信技術分科会(分科会長:徳田 英幸 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科委員長・環境情報学部 教授)において、昭和60年4月23日付け諮問第10号「航空無線通信の技術的諸問題について」のうち「広域マルチラテレーションシステムの無線設備に関する技術的条件」の審議が開始されることとなりました。
1 審議開始の背景
航空無線通信は、航空機の安全運航を確保するために不可欠な通信手段として有効に活用されています。このうち、管制業務に必要な監視レーダーをはじめとする航空監視システムは、航空機の位置情報等を取得するための重要なシステムです。
一方、航空交通量の増大や滑走路誤進入の発生に伴い、地上の空港面における航空機の位置監視の重要性がより高まり、国際民間航空機関(ICAO)においても、航空監視システムの高度化について、標準方式・勧告がなされたことを受け、平成22年3月に、複数地点受信方式航空監視システム(マルチラテレーションシステム)を導入するための国内法令の整備が行われたところです。
今般、更なる航空交通量の増大に伴い、空港周辺上空を航行する航空機についても立体的に監視可能となるようにするため、国際民間航空条約第10付属書中のマルチラテレーションシステムに係る規定の改訂作業がICAOにおいて行われていることを踏まえ、当該マルチラテレーションシステムを高度化した広域マルチラテレーションシステムの無線設備に関する技術的条件について審議を行うものです(
別紙
参照)
※ 国際民間航空条約は、国際民間航空の安全かつ整然とした発達及び国際航空運送業務の健全かつ経済的な運営を目的とした条約です。同条約の附属書は、国際航空運送に関する国際基準及び勧告を定めており、第10附属書は航空通信について規定しています。
2 審議内容
昭和60年4月23日付け諮問第10号「航空無線通信の技術的諸問題について」のうち「広域マルチラテレーションシステムの無線設備に関する技術的条件」
3 今後の予定
平成25年12月頃に一部答申を受け、その後、関係規定の整備を行う予定です。