1 無線設備試買テストの概要
電波法令において、使用にあたり免許を要しない無線局として扱うことが可能な無線設備の一つに、発射する電波の強度が著しく微弱な無線設備(以下「微弱無線設備」といいます。)があります。微弱無線設備は、その基準内で使用されることが原則ですが、市場にはこの基準を超える電波を発射する無線設備も流通し、他の無線局に混信その他の妨害を与える事例が発生しています。
総務省では、消費者がこうした微弱無線設備の基準に適合しない無線設備を購入・使用することにより電波法違反(無線局の不法開設)となることや、他の無線局に混信その他の妨害を与えることを未然に防止するため、インターネットショッピングサイト等で流通している無線設備を購入し、電波の強度や特性を測定して微弱無線設備の基準に適合しているかの確認を行い、基準に適合しない無線設備の情報を公表する等の取組を実施しています。
2 令和6年度無線設備試買テストの結果概要
3 基準に適合しない無線設備の販売業者等への対応状況
無線設備試買テストの結果を踏まえ、微弱無線設備の基準に適合しない無線設備の販売業者、製造業者又は輸入業者に対して、混信その他の妨害を防止するためそれらの無線設備の販売等を行わないよう働きかけを行っており、令和6年度は、当該無線設備の販売を中止又は当該無線設備が電波法令に定める微弱無線設備に合致しないため、使用にあたり無線局免許が必要なことを販売ページ等に明示するなどの改善策を約95.1%(令和7年6月16日時点)の販売業者等において取られたことを確認しました。
4 微弱無線設備の流通市場の動向
微弱無線設備の基準を超える電波を発射する無線設備が市場に流通している状況を背景として、消費者が安心して微弱無線設備の製品を選ぶことができるよう、全国自動車用品工業会(JAAMA)及び電波環境協議会(EMCC)は、製品の発射する電波の強度が微弱無線設備の基準内であることを試験により明らかにし、登録・開示する取組(微弱無線設備登録制度)を実施しています。この取組による無線設備の出荷状況等の概要は
別紙2
のとおりです。
5 今後の予定
総務省では、令和7年度も継続して無線設備試買テストを実施しています。今後も実施した結果を公表するとともに、関係団体との連携や販売者・インターネットショッピングサイト運営者への積極的な働きかけを通じ、適正な電波利用環境の確保に取り組みます。