総務省は、犯罪による収益の移転防止に関する法律※(平成19年法律第22号。以下「法」といいます。)に違反した電話転送サービス業を営む個人事業者(屋号:トラスト)に対し、法第18条の規定に基づき、確認記録の作成義務に係る違反行為を是正するために必要な措置をとるべきことを命じました。
※同法では特定事業者に対し、一定の取引について顧客等の取引時確認等を行うとともに、その記録を作成する等の義務を課しており、電話転送サービス事業者は、同法の特定事業者として規定されています。
1 事業者の概要
名 称:トラスト
代表者:水川 哲時
所在地:東京都葛飾区
2 事案の経緯
個人事業者である水川哲時が法に定める義務に違反していることが認められたとして、国家公安委員会から総務大臣に対して法に基づく意見陳述が行われました。
これを踏まえ、総務省において当該事業者に対して報告徴収を行った結果、法違反が認められたため、当該事業者への処分を行うものです。
3 違反行為の内容
国家公安委員会による意見陳述を踏まえ、総務省において報告徴収を行った結果、水川哲時において、平成25年4月1日以降に締結した電話転送サービスに係る契約について、法第6条第1項に基づく確認記録の作成義務違反が認められました。
4 命令の内容
法違反を是正するため、令和3年7月12日付けで、水川哲時に対し、法第18条の規定に基づき、関係法令に対する理解・遵守の徹底、再発防止策の策定等必要な措置をとるべきことを命じました。