報道資料

　総務省では、ASP・SaaS（※1）等の普及に伴い、今後ますますその需要の増加が見込まれるデータセンターについて、その設置に係る要件等を整理し、利用者による比較・評価・選択等に係る情報へのニーズに対応するため、ASPIC（※2）と合同で設立した「ASP・SaaS普及促進協議会」（以下「協議会」という。）で検討し、データセンターの安全・信頼性に係る情報開示を必須の項目と選択の項目に分け、情報開示項目を共通かつ豊富にするとともに、データセンター利用者によるデータセンターの比較・評価・選択等を容易にすることを目的に、平成21年2月に「データセンターの安全・信頼性に係る情報開示指針」を策定し、公表しました。

　ICT資産の所有から利用への流れが加速化する中で、今後、爆発的な需要の増加が見込まれるクラウドサービスに関し、その安全・信頼性を向上させるため、ASPIC内部に設立されている「ASP・SaaS　データセンター促進協議会」と連携し、クラウドサービスの情報開示について、協議会の場において開示すべき項目等を検討してきました。

　今般、その検討結果を踏まえ、「データセンターの安全・信頼性に係る情報開示指針」を改定し、主にデータセンター事業者が提供するデータセンター施設に関する情報開示指針を「データセンターの安全・信頼性に係る情報開示指針（第2版）」として、また、主にIaaS・PaaS（※3）事業者が提供するIaaS・PaaSサービスに関する情報開示指針を「IaaS・PaaSの安全・信頼性に係る情報開示指針」として策定しましたので、公表します。

　さらに、ASP・SaaSの安全・信頼性に係る情報開示を必須の項目と選択の項目に分け、情報開示項目を共通かつ豊富にするとともに、利用者にASP・SaaSの比較・評価・選択等を容易にすることを目的として、平成19年11月に策定、公表した「ASP・SaaSの安全・信頼性に係る情報開示指針」、今回の「データセンターの安全・信頼性に係る情報開示指針（第2版）」及び「IaaS・PaaSの安全・信頼性に係る情報開示指針」を合わせてクラウドサービス全般における「クラウドサービスの安全・信頼性に係る情報開示指針」と総称します。


※1：情報通信システムの有する機能をネットワークを通じて提供するサービス、あるいは、そうしたサービスを提供するビジネスモデル

※2：特定非営利活動法人　ASP・SaaS・クラウドコンソーシアム

※3：IaaSとは、サーバ、ハードディスク、ストレージ等のASP・SaaS・PaaSに必要なハードウェア資源等を提供するサービスを指し、広義には、データセンターを包含するサービスのことをいう。また、PaaSとは、狭義にはシステム資源、開発・実行資源、ネットワーク資源をを提供するサービスを指し、広義には、データセンター及びIaaSを包含するサービスのことをいう。 なお、IaaS及びPaaSを総称してホスティングサービスという場合もある。