平成26年10月7日(火)から8日(水)まで、社会経済活動の基盤の一つである情報セキュリティ分野において、我が国とASEAN諸国(※1)との国際的な連携・取組を強化することを目的とした「第7回日・ASEAN情報セキュリティ政策会議」(以下「政策会議」という。)(※2)が開催されました。
政策会議では、昨年9月に東京で開催された「日・ASEAN サイバーセキュリティ協力に関する閣僚政策会議」(以下「閣僚会議」という。)で合意された、安心・安全なビジネス環境や情報通信ネットワークの構築、サイバーセキュリティ能力の強化について、取組み状況のフォローアップを行い、取組みが着実に進展していることが確認されました。また、日・ASEANにおける重要インフラ防護に関するガイドラインを策定したほか、域内の情報セキュリティ水準向上のための共同意識啓発活動や政府間でのサイバー連絡演習等の有効性を確認しました。加えて、今後、重要インフラ防護や人材育成の面等で、日・ASEANの国際的な連携を更に強化していくことで合意しました(議事概要は
別添1
参照)。
※1 ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、
ベトナムの10か国(
別添2
参照)
※2 第1回政策会議は平成21年2月に東京で、第2回は平成22年3月にタイ・バンコクで、第3回は平成23年3月に東京で、
第4回は平成23年11月にマレーシア・クアラルンプールで、第5回は平成24年10月に東京で、第6回は平成25年10月に
フィリピン・マニラで開催
1 日時等
日時等:平成26年10月7日(火)及び8日(水)、京王プラザホテル(東京)
主 催:内閣官房情報セキュリティセンター、総務省、経済産業省
議 長:日本(林良造明治大学国際総合研究所長)及びタイ(チャイチャナ・ミトルパント情報通信技術省
電子取引開発庁統括官補)
出席者:ASEAN加盟国の経済・投資関係省庁及び情報通信関係省庁(別添2参照)の次官補・局長・審議官等、
我が国の内閣官房・総務省・経済産業省の政策統括官・審議官等
2 主な成果
昨年9月の閣僚会議で合意された、安心・安全なビジネス環境や情報通信ネットワークの構築、サイバーセキュリティ
能力の強化について、取組み状況のフォローアップを行い、取組みが着実に進展していることが確認されました。また、
重要インフラ防護に関する日・ASEAN共通ガイドラインを策定したほか、域内の情報セキュリティ水準向上のための
共同意識啓発活動やサイバー連絡演習等の有効性を確認しました。加えて、今後、重要インフラ防護や人材育成の面等
で、日・ASEANの国際的な連携を更に強化していくことで合意しました。主な内容は以下のとおりです。
(1)共同閣僚声明合意事項等の取組み状況の確認
昨年9月の閣僚会議において発表された共同閣僚声明により示された、安心・安全なビジネス環境や情報通信
ネットワークの構築、サイバーセキュリティ能力の強化等、日・ASEANの情報セキュリティ分野での連携強化策
について実施状況のフォローアップを行い、取組みが着実に進展していることを確認しました。また、これらの
取組み状況を踏まえ、改めてASEAN側の意向・ニーズの把握を行い、来年以降の具体的取組みに向けた検討を
行いました。
(2)日・ASEANにおける重要インフラ防護に関するガイドラインの策定
我が国とASEAN諸国では、政策会議の下、日・ASEANにおける重要インフラ防護のあり方を集中的に検討するため、
各国の専門家よりなるパネル会合を開催し、共通のガイドラインの作成に取り組んできました。今回の政策会議では、
この専門家会合から日・ASEANにおける重要インフラ防護に関するガイドライン案の報告を受け、初版として
了承しました。
(3)日・ASEANにおける情報セキュリティ関連の情報共有体制の更なる強化
グローバル化するサイバー脅威に対応するため、日・ASEANにおける情報セキュリティ関連の情報共有体制の確立
及びその強化と、インシデント発生時の各国連携による迅速な対処を目的とした、政府間のサイバー連絡演習に
ついて、その有効性を確認するとともに、内容をより実践的なものとし、今後も継続的に実施することで合意しました。
(4)情報セキュリティにおける一層の連携強化
これまでの取組み結果を踏まえ、重要インフラ防護に関する施策について、引き続き検討を進めていくとともに、
高度な技能を有するサイバーセキュリティ人材の育成等について、新しい方策の検討も含め、日・ASEANで連携
して取り組んでいくことで一致しました。
3 今後の予定