総務省では、青少年のインターネット・リテラシー向上のための前提として、特にインターネット上の危険・脅威に対応するための能力とその現状等を可視化するため、2011年度にこれらの能力を可視化するテスト(注1)を指標として開発し、2012年度より毎年、高等学校1年生を対象に、青少年のインターネット・リテラシーを測るテストをインターネット等の利用状況に関するアンケートと併せて実施してきました。
2022年度は100校・15,333名(注2)を対象に、テスト及びアンケートを実施した上、この結果を集計・分析し、「2022年度 青少年のインターネット・リテラシー指標等に係る調査結果」として
別添
のとおり取りまとめました。
注1:「青少年がインターネットを安全に安心して活用するためのリテラシー指標」=ILAS(Internet Literacy Assessment indicator for Students)。インターネット・リテラシーの中でも、特に、インターネット上の危険・脅威への対応能力やモラルに配慮しつつ、的確な情報を判断するために必要な能力を、次の3つの大分類、7つの中分類に整理し、それぞれに対応する多肢選択式問題を作成。数値化することにより、各能力を可視化した。
〔青少年に必要なリスク対処能力〕
1.インターネット上の違法コンテンツ、有害コンテンツに適切に対処できる能力
【違法有害情報リスクへの対処能力】
a. 違法コンテンツの問題を理解し、適切に対処できる。【違法情報リスク】
b. 有害コンテンツの問題を理解し、適切に対処できる。【有害情報リスク】
2. インターネット上で適切にコミュニケーションができる能力
【不適正利用リスクへの対処能力】
a. 情報を読み取り、適切にコミュニケーションができる。【不適切接触リスク】
b. 電子商取引の問題を理解し、適切に対処できる。【不適正取引リスク】
c. 利用料金や時間の浪費に配慮して利用できる。【不適切利用リスク】
3. プライパシー保護や適切なセキュリティ対策ができる能力
【プライバシー・セキュリティリスクへの対処能力】
a. プライバシ一保護を図り利用できる。【プライバシーリスク】
b. 適切なセキュリティ対策を講じて利用できる。【セキュリティリスク】
注2:2022年度調査については、今日のインターネット利用環境を反映することを目的に、新たな問題内容を検討するために実施したプレテストを経て、問題の一部を変更・改修しており、その継続性を実証するためにも改修前のテスト(従来と同じ内容・受験者数3,083名)及び改修後のテスト(受験者数12,250名)の2種類に分けて実施した。