平成24年11月20日(火)から11月29日(木)まで、アラブ首長国連邦(ドバイ)において国際電気通信連合(ITU)世界電気通信標準化総会(WTSA)が開催されました。
WTSAは、国際電気通信連合電気通信標準化部門(ITU-T)における標準化活動の方向性を決める最高意志決定会議として4年に1度開催されるもので、次研究会期(2013〜2016年)の研究課題の承認、具体的な標準化活動を行う研究委員会(SG: Study Group)の議長・副議長の任命、勧告・決議の承認等が行われました。
1 日程等
日 程: 平成24年11月20日(火)から29日(木)
開催場所: アラブ首長国連邦 ドバイ
参 加 国: 105ヶ国の情報通信関係省庁、電気通信事業者、メーカーなど約900名が参加。
日本からは、総務省、学識経験者、電気通信事業者、メーカー等、32名が参加。
2 主な結果
(1) 研究課題の承認
2013年から2016年までの次研究会期において、標準化活動を進める研究課題143件が承認されました。 我が国が中心となって推進している「将来網(新世代ネットワーク)」について、ITU-Tにおける国際標準化活動を効率的・効果的に推進するため、従来の1つの研究課題を3つの研究課題に分割し、研究体制が強化・拡充されました。(
別紙参照
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(2)決議の承認
・ 「レビュー委員会」の設置に関する決議 ITU-Tにおける国際標準化活動は、情報通信技術の急速な進展や市場ニーズの変化にタイムリーに対応し、国際電気通信連合無線通信部門(ITU-R)、国際標準化機構(ISO)、インターネット技術タスクフォース(IETF)、米国電気電子学会 (IEEE)等の国際標準化機関・団体における国際標準化の状況等も考慮しながら進めていくことが求められています。このような観点から、ITU-Tにおける将来の国際標準化の検討体制等を議論する特別委員会「レビュー委員会」の設置について我が国から決議案を提案し承認されました。 また、この委員会の議長として、我が国から前田洋一氏(情報通信技術委員会)が任命されました。 ※ ISO: International Organization for Standardization IETF: Internet Engineering Task Force IEEE: Institute of Electrical and Electronic Engineers
・ ITU-T活動におけるジェンダーに関する決議 2010年に国連女性機関(UN Women)が設置されたことを受けて、ITU-Tの活動における女性の参加を更に促すため、我が国から決議の改訂を提案し承認されました。
(3)次研究会期のSG等の議長及び副議長の任命
今後4年間の各SG等における標準化活動を牽引する役職者として、我が国からは前田洋一氏(情報通信技術委員会)、津川清一氏(KDDI)及び内藤悠史氏(三菱電機)の議長3名の他、副議長7名が以下のとおり任命されました。
(4) 勧告の承認
SGから1件の改定勧告案、5件の新勧告案が提案され、WTSAにおいてそれぞれ承認されました。(
別紙参照
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3 今後の予定
総務省は、この結果を踏まえ、我が国の電気通信システムの発展、国際競争力強化に向けて引き続き努力するともに、国際標準化活動が円滑に行われるよう、今後とも積極的にITUの活動に貢献していきます。
4 関係報道資料