平成26年8月27日(水)から同月29日(金)までタイ王国(バンコク)で開催された第24回ASTAP総会において、8月29日に我が国の前田洋一氏((一社)情報通信技術委員会 代表理事専務理事)が次期ASTAP議長に就任することが決まりました。
1 会合の開催場所及び日程
(1)会 場 タイ王国(バンコク)
(2)日 程 平成26年8月27日(水)から同月29日(金)まで
2 会合概要
ASTAP(Asia-Pacific Telecommunity Standardization Program)は、アジア・太平洋電気通信共同体(APT:Asia-Pacific Telecommunity)※1が開催する会議で、ICTの国際標準化に向けたアジア・太平洋地域における協力や、域内各国でICTサービスを普及するための連携等について検討を行っています。
今会合では、国際電気通信連合 電気通信標準化部門(ITU-T:International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)※2の動向について情報共有や議論が行われた他、ルーラル地域での教育・医療・農水産業・環境・災害等におけるICTシステムの役割や実際の活用事例を解説しシステム導入を促進するハンドブックの作成、域内各国のスマートグリッド活用事例をとりまとめた技術レポートの次回会合での完成に向けた専門家グループでの議論などを行いました。
3 次期議長の選出
今会合では、任期満了に伴うASTAP議長の選出が行われ、我が国の前田洋一氏の次期議長就任が決定しました。日本人のASTAP議長就任は初めてです。任期は2015年から2年間です。
前田氏は、2010年から(一社)情報通信技術委員会 代表理事専務理事。
2000年から2004年までITU-T SG13の副議長、2004年から2012年までITU-T SG15 議長を務め、2012年からITU-T レビュー委員会の議長を務めるなど、ICTの国際標準化に多大な貢献をしています。
4 その他
※1 アジア・太平洋地域におけるICT専門の国際機関。本部タイ王国(バンコク)。当該地域におけるICTの均衡した発展を目的として、研修やセミナーを通じた人材育成、標準化や無線通信などの地域的政策調整等を行っている。
※2 国際連合のICTに関する専門機関であるITUにおいて、国際標準化を行っている部門。
部門内に、将来網について検討するSG13、光伝送網やアクセス網について検討するSG15などの研究委員会(SG:Study Group)が設置されている。また、 ITU-Tの体制や作業方法、他の標準化組織との連携などについて検討するレビュー委員会(Review Committee)が設置されている。