令和元年10月21日(月)から25日(金)まで、エジプト(シャルム・エル・シェイク)において、国際電気通信連合(ITU)無線通信総会(RA-19)が開催されました。
無線通信の技術特性を定める勧告、作業方法などの決議及び次研究会期の研究課題の承認並びに研究委員会(SG)議長・副議長の任命等が行われました。
1 日時等
日時 :令和元年10月21日(月)から25日(金)
開催場所 :エジプト(シャルム・エル・シェイク)
参加者等 :88か国の情報通信関係省庁、電気通信事業者、メーカーなど511名が参加。
日本からは、総務省、電気通信事業者等を始め36名が参加。
2 主な結果
(1) SGから提出された勧告案の承認
2件の新規勧告及び3件の改訂勧告が承認されました。主な勧告は以下のとおりです。
・自律型海上無線機器(AMRD(Autonomous Maritime Radio Devices))の技術特性に関する新規勧告
WRC-19議題1.9.1において導入が検討されている落水者救助等のための、自律型海上無線機器に関する定義、
技術特性及び運用特性について定めたもの。
(2) 提出された決議案の承認
2件の新規決議、23件の改訂決議及び3件の決議削除が承認されました。主な決議は 以下のとおりです。
・将来の放送の進展に向けた研究方針に関する新決議
放送サービスに関する技術仕様の国際協調の推進など、将来の放送の進展のための基本的な考え方を定めた
もの。
(3) 次研究会期における研究課題の承認
次研究会期(2019年〜2023年)における各SGの204件の研究課題が承認されました。主な研究課題は以下の
とおりです。
・地上系IMT(International Mobile Telecommunications)の高度化に伴う技術要件、アプリケーションに関する
研究課題
2023年までに必要な地上系IMTの無線インタフェース及びその詳細仕様等について研究する。
(4) SG議長・副議長の任命
我が国から推薦していた以下の3名全員が次研究会期の議長及び副議長に任命されました。
・SG6(放送業務)議長 西田 幸博(NHK)
・SG4(衛星業務)副議長 河野 宇博(スカパーJSAT)
・SG5(地上業務)副議長 新 博行(NTTドコモ)
3 今後の予定
総務省は、この結果を踏まえ、我が国の無線通信システムの発展と、国際競争力強化に取り組むとともに、国際標準化活動が円滑に行われるよう、引き続きITUに積極的に貢献してまいります。