我が国政府は、令和4年(2022年)9月開催予定の国際電気通信連合(ITU)全権委員会議(ルーマニア・ブカレスト)において実施されるITUの幹部職員選挙において、日本電信電話株式会社CSSO(Chief Standardization Strategy Officer)の尾上 誠蔵(おのえ せいぞう)氏を電気通信標準化局長候補に擁立することを決定しました。
今般のITUの幹部職員選挙で選出される次期電気通信標準化局長は、2030年代の経済・社会基盤として期待される次世代通信ネットワークの標準化を主に担うものと想定されます。次世代通信ネットワークは、光通信、暗号技術なども含んだ複合的な要素技術の開発によるネットワーク全体の進化を必要とするものであり、その実現における標準化活動には適正な管理と運営が求められます。
尾上誠蔵氏は、移動通信システムの業界団体の中で標準化から技術開発の両面で主導的な役割を果たしてきました。特に、各種国際標準化団体のボードメンバーとなり、無線アクセスネットワークからコアネットワーク、ユーザー機器やアプリケーションに至るまであらゆる分野に携わり、関係事業者等との調整を行うなど、移動通信システムの標準化に向けて国際的に活躍しており、これまでの功績が関係諸国から高く評価されています。また、2017年から2021年まで、ドコモ・テクノロジ株式会社代表取締役社長を務め、経営手腕を発揮してきました。
こうした尾上氏の経営者及び技術者としての経験は、次期ITU電気通信標準化局長に求められる資質に合致するものであり、同職の候補に擁立することとしました。
総務省では、関係省庁と連携を図り、諸外国への積極的な働きかけを行いながら、本選挙における当選を目指し取り組んでまいります。
ITU全権委員会議の概要及び尾上誠蔵氏の略歴は別紙のとおりです。