<概 要>
フィリピン共和国は、地上デジタルテレビ放送の技術方式として日本方式(ISDB―T)を採用し、我が国の官民の協力を得ながら、これまで同国政府による国内制度整備や放送事業者によるインフラ整備が進められてきました。
このような経緯を経て、フィリピンの大手の民間放送事業者であるABS−CBN社は今月11日、日本方式による地上デジタルテレビ放送の本放送をマニラ首都圏等において開始しました。日本以外のアジアでは初となる日本方式によるデジタルテレビ放送です。
地デジ日本方式は、ワンセグ放送によって移動中や安定的な電力供給が困難な地域であってもテレビ視聴が可能となります。また、テレビを通じて文字やイラストを用いた情報伝達(データ放送)が可能であることから、電子政府や遠隔教育、災害対策に活用することで同国が抱える社会課題の解決に貢献することが期待されています。
【参考】世界の地上デジタルテレビ放送方式
【参考】フィリピンに関する総務省の最近の取組
平成25年 11月 フィリピン政府による日本方式の採用
平成26年 1月 地上デジタル放送日本方式国際セミナー(マニラ)
3月 データ放送国際セミナー(マニラ)
5月 防災ICTワークショップ(マニラ)
6月 マリオ・モンテホ科学技術大臣の訪日
・ICT分野の協力に関する大臣間の覚書署名
・官民ビジネスダイアログ(東京)
7月 総務省-フィリピンCATV視察団との意見交換(東京)
11月 国際ケーブルテレビセミナー(マニラ)
平成27年 1月 フィリピン国内の地デジ関係規則の制定