平成22年7月21日(水)から7月23日(金)まで、オーストラリア連邦(ジーロン)において、「災害管理に関するAPTワークショップ」が開催されました。
このワークショップでは、我が国からの提案をベースに、災害時におけるICT利活用の促進に向けたAPT
(※)の今後の活動方針案が取りまとめられました。
(※)APT(Asia-Pacific Telecommunity:アジア・太平洋電気通信共同体)
昭和54年(1979年)にアジア・太平洋地域における電気通信専門の地域国際機関として設立され、アジア・太平洋地域における電気通信の均衡した発展を目的として、研修やセミナーを通じた人材育成、標準化や無線通信などの地域的政策調整、地域的な電気通信問題の解決等を行っています。(URL
http://www.apt.int)
1 背景
近年、アジア太平洋地域において大型自然災害が頻発する中、災害時におけるICTの利活用の重要性に対する認識が高まっていることを背景として、APTは、平成21年11月に開催した大臣級会合において採択したバリ宣言の中で、災害時のICT利活用に関する行動計画を決定しました。今般のワークショップは、APTが同行動計画を受けて開催しました。
2 開催期間等
日時:平成22年7月21日(水)から同年7月23日(金)まで
場所:オーストラリア連邦(ジーロン)
3 参加者
APT加盟国等のうち、情報通信主管庁代表者、電気通信事業者、メーカー、国際機関等から64名が参加。
我が国からは総務省、防災通信関連メーカー等から11名が参加。
4 開催結果概要
開催国であるオーストラリア連邦政府のサベーナ・オベロイ(Sabeena Oberoi)次官補より歓迎のあいさつが述べられた後、災害時におけるICT利活用の在り方等について意見交換が行われました。我が国からは、メーカー等から最新の防災通信技術及びシステムについて紹介するとともに、総務省からは、これらの技術及びシステムの利活用を踏まえつつAPTに期待する今後の活動方針について提案を行い(我が国提案の概要等については
別添1参照。)、我が国としても積極的に協力していく旨を述べました。
これらの我が国からの提案をベースに、このワークショップでは、本年12月開催予定のAPT管理委員会に向けた、バリ宣言に対応するためのAPTの今後の活動方針案が取りまとめられました(
別添2参照)。
《参考》
○我が国からの講演者及び講演主題
・古谷 正博(株式会社日立国際電気)
ASTAP(アジア・太平洋電気通信標準化機関)DMCS-EG(防災管理通信システム専門委員会)の活動報告」
・尾崎 太志(日本電気株式会社)
「日本における地震速報を中心とした災害防止対策の状況」
・宇田川 真之(人と防災未来センター)
「『安心・安全公共コモンズ』の構築にむけた取組み」
・富士 剛(三菱電機株式会社)
「ヘリサットシステム」
・新田 隆夫(総務省)
「ICTを活用した災害対策の推進に向けたAPT活動に対する日本の対応」