報道資料
平成22年3月26日
エクアドル共和国における地上デジタルテレビ放送日本方式の実施に関する覚書の署名
現地時間3月26日(金)午前8時(日本時間26日(金)22時)、エクアドル共和国コレア大統領は同国における地上デジタルテレビ放送方式の規格として日本方式(ISDB-T方式)の採用を決定したことを発表し、これを受け、総理特使として同国を訪問中の内藤総務副大臣は、グラス・エクアドル共和国通信・情報社会大臣との間でエクアドル共和国における地上デジタルテレビ放送日本方式の実施に関する覚書の署名を行いました。
1 エクアドル政府による日本方式(ISDB-T方式)の採用
(1) 総務省は、関係省庁、放送事業者、メーカ、研究機関等と連携しつつ、専門家を派遣してのセミナー開催、送信機などを搬送しての試験放送の実施、日本の普及状況を把握してもらうためのエクアドル関係者の我が国への招聘などの働きかけを継続して行ってきたところです。
(2) この結果、ブラジル、ペルー、アルゼンチン、チリ、ベネズエラに引き続き、今般、エクアドルがISDB-T方式の採用を決定し、同国におけるISDB-T方式の実施に関する覚書の署名が行われました。
2 総務省の今後の取組
(1) 総務省は、関係機関と連携の上、エクアドルにおけるISDB-T方式の円滑な導入に向けて、共同作業部会を設置し、技術協力、人材育成等の支援を実施していく予定です。
(2) 今後とも、ブラジル、ペルー、アルゼンチン、チリ、ベネズエラ、エクアドルと連携しつつISDB-T方式の更なる海外普及に努めていきます。
(参考資料)
1 日本方式(ISDB-T(Integrated Services Digital Broadcasting - Terrestrial)
国際標準となっている地上デジタルテレビジョン放送の規格には、日本方式(ISDB-T方式)、欧州方式(DVB-T方式)、米国方式(ATSC方式)の3方式が存在します。ISDB-T方式は他の方式に比べて、電波障害や干渉に強く、移動時でも受信が良好であるといった技術的な優位性があること、また携帯端末向け放送(ワンセグ)とハイビジョン伝送が一つの送信機で伝送可能であり全体のコストが安くなり経済的であること等の優位性があります。
ブラジルでは2006年6月にISDB-T方式を採用し、2007年12月から放送開始しており、現在23都市(人口カバー率65%以上)で放送されています。
ペルーでは2009年4月に、アルゼンチンでは同年8月に、そしてチリでは同年9月に、ベネズエラでは同年10月にISDB-T方式が採用され、早期の放送開始を目指しています。
2 日本方式の海外展開の状況
日本は、既に採用しているブラジル、ペルー、アルゼンチン、チリ、ベネズエラと連携して、未だ方式決定をしていない南米諸国(ボリビア、パラグアイ等)に働きかけています。アジアではフィリピンに採用を働きかけています。
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