公害等調整委員会は、アジア開発銀行(ADB)、国連環境計画(UNEP)からの招請を受けて、平成22年7月28日〜29日にフィリピン共和国マニラにおいて開催される標記会議に審査官を派遣することとしました。
この会議には、我が国のほか、アジア太平洋地域を中心とする諸国から、フィリピン共和国最高裁長官、インドネシア共和国最高裁長官等の高位な裁判官、環境行政官など50名程度が参加する予定です。会議では、近年開発が著しいアジア諸国の状況を踏まえて、各国における環境法理の進展に係る先進的な知見について情報を共有するとともに、環境紛争の解決に向けて、環境に関する司法教育の在り方及び裁判官等の能力向上の方法論などが議論されます。
中でも我が国に対しては、環境紛争の裁判外解決方法である、公害等調整委員会の公害紛争処理制度における経験及び課題について情報提供することが求められています。
公害等調整委員会では、今回の会議に派遣する職員が講演を行うとともに、参加国間の議論に加わることを通じて、我が国のこれまでの公害問題とその解決の歴史から得た知識と経験が、アジア太平洋地域の諸国における環境紛争の円滑・迅速な解決や、深刻な環境問題の発生防止と解決に資する環境法整備に役立つよう貢献したいと考えています。会議の日程は下記のとおりです。
記
1 日 程:平成22年7月28日(水)、29日(木) 2日間
2 場 所:アジア開発銀行(ADB)本部(フィリピン共和国マニラ)
3 会議議題:「セッション7 環境委員会、環境審判所における国際的経験について」
「セッション10 紛争解決における課題について」