総務省は、昨年11月から、平成21年度に経営が改善した各公立病院における取組事例を中心に調査・研究を行い、経営改善等の事例集を作成するため、「公立病院経営改善事例等実務研究会」を開催してきました。対象病院の選定、個別の病院からのヒアリング、調査の回答に対する分析や検討などを経て、今般、「公立病院経営改善事例集」が取りまとまりましたので、公表します。
○公立病院経営改善事例集の概要
第1章 公立病院の経営改善事例
平成21年度において経営状況が前年度よりも改善した公立病院のうち、1病床当たりの他会計繰入前経常損益の改善額や改善割合に着目のうえ、66病院に対して経営改善取組事例等の調査を実施し、各病院において効果的であったとして回答があったなかから、病床の規模、経営形態や再編・ネットワーク化など他の医療機関との連携・役割分担などを勘案して、10事例(11病院)における取組を紹介。
- (1) 病床数100床未満の事例
郡上市国保白鳥病院 [64床](岐阜県)、三春町立三春病院 [86床](福島県)、身延町早川町国民健康保険病院一部事務組合立飯富病院 [87床](山梨県)
- (2) 病床数100床以上300床未満の事例
那智勝浦町立温泉病院 [150床](和歌山県)、豊後大野市民病院 [199床](大分県)、綾部市立病院 [206床](京都府)、高砂市民病院 [290床](兵庫県)
- (3) 病床数300床以上の事例
飯田市立病院 [407床](長野県)、公立南丹病院 [464床](京都府)、地方独立行政法人神戸市民病院機構 [中央市民病院(912床)、西市民病院(358床)](兵庫県)
第2章 経営改善の主な取組事例
経営改善取組事例等の調査回答の中から、第1章で紹介した11病院以外の55病院における取組事例のうち主なものについて、(1)人材の確保・育成、(2)経営戦略、(3)収支改善、(4)再編・ネットワーク化(連携・役割分担)、(5)経営形態見直しの観点から紹介。
第3章 平成21年度において経常損益が前年度よりも改善した病院(605病院)の状況
平成21年度において、地方公営企業法を適用する916病院のうち、経常損益が前年度よりも改善した605病院について、病床規模別に決算状況を紹介。
第4章 医師確保の取組状況
平成21年度末の医師数が前年度より増加している公立病院を対象に医師確保対策に係る取組事例の調査を実施し、その取組状況を紹介。
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公立病院経営改善事例集