
ICT産業は、我が国の経済成長の原動力であるとともに、その技術については高い評価を受けていますが、グローバル市場におけるシェアは高いとは言えません。こうした現状を打開するため、総務省は、2007年5月に、ICT産業の国際競争力を強化するための「ICT国際競争力強化プログラム」を策定しました(2008年7月に「ICT国際競争力強化プログラムver.2.0」に改定)。総務省は、本プログラムに基づき「ICT国際競争力会議」を開催し、産学官一体となって、革新的なICTサービスの開発の推進や海外市場の開拓(ユビキタス特区の推進や産官ミッションの派遣)など、我が国ICT 産業の国際競争力強化に取り組んでいますっています。

ネットワークのブロードバンド化や放送のデジタル化の進展を背景として、携帯端末向けマルチメディア放送や放送番組のブロードバンド配信など、通信・放送の融合・連携サービスは一層進展することが期待され、こうした情報通信社会の構造変化へ制度的にも対応することが求められています。総務省では、通信・放送の融合・連携に対応した具体的な制度の在り方の検討を進めるため、2008年2月、「通信・放送の総合的な法体系の在り方」について情報通信審議会に諮問を行いました。今後同諮問に対する答申を経て、2010年の通常国会へ法案を提出することを目指しています。
我が国の国際競争力の強化のほか、国民の生活・安全の確保、地球温暖化への対処といった課題により適切に対処する観点から策定した「UNS研究開発戦略プログラムII」に基づいて、ICTの研究開発を推進しています。具体的には、超高速フォトニックネットワーク技術などの次世代ネットワーク基盤技術、ユビキタス・プラットフォーム技術、ネットワークロボット技術、宇宙通信技術などが挙げられます。また、独創的な研究開発を支援するため、研究者から研究開発課題を広く公募する戦略的情報通信研究開発推進制度(SCOPE)を実施するとともに、最先端の研究開発テストベッドネットワークやオープンラボを広く開放し、産学官連携による研究開発を支援しています。
さらに、研究開発成果を国際的に広く普及させるため、アジアとの連携を重視しながら、国際電気通信連合(ITU)を通じた国際標準化などを推進しています。

ICT分野における国際競争力強化の一環として、2007年1月にICT国際展開対策本部を設置し、我が国が優れた技術を誇る次世代IPネットワーク、ワイヤレス、デジタル放送の 重点3分野について、官民合同のミッション団の派遣や海外でのICTセミナー開催により、ICT企業の国際展開支援を推進しています。例えば、南米諸国等に対して、地上デジタル 放送日本方式採用に向けた積極的な働きかけを展開していま す。また、諸外国との経済連携協定(EPA)交渉を通じて、規制の緩和・撤廃及び競争促進的な電気通信市場の形成に必要な制度の導入を働きかけています。
また、情報通信のグローバル化に対応するため、ITU、APTなどの国際機関への積極的な貢献を行うとともに、欧米・アジア諸国等との政策協議開催、WTO、OECD、APEC等の多国間の枠組みにおける活動も進めており、国際機関及び諸外国との相互理解と協調の促進を図っています。さらに、開発途上国に対して、技術協力を通じた人材育成への支援を行うなど、国際的デジタル・ディバイド解消に取り組んでいます。
