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ICT街づくり推進事業
「放送とID融合サービスプラットフォームの構築及び実証」
-JoinTown徳島-美波町阿部地区で避難訓練を実施

 総務省が実施している平成25年度補正予算の「ICT街づくり推進事業」において、徳島県などは「放送とID融合サービスプラットフォームの構築及び実証」を実施しています。昨年度、実施した「放送と通信の融合による、地域力・地域連携を活かした災害に強い徳島プロジェクト-JoinTown徳島-」の取組成果の普及展開を図るため、徳島県美波町や東京都豊島区において実証をおこなっているものです。

 平成27年2月7日(土)に、美波町阿部地区で第2回避難訓練が実施され、昨年度に引き続き、プロジェクトで構築したシステムの有効性などを検証しました。本年度2回目となる避難訓練には、阿部地区住民(約139名)とプロジェクト関係者100名が参加しました。
 阿部地区では、想定される南海トラフでの地震発生後、最短12分で津波の影響が出始め、最大17.5mの大津波が押し寄せる可能性があると言われています。このため、この地区では平成24年1月に阿部自主防災会が再立ち上げされ、避難路の整備や避難訓練などに積極的に取り組んでいます。

整備された避難路1

整備された避難路2

 

 昨年度実施したプロジェクトでは、避難訓練時に各住民宅のテレビ画面に四国放送のデータ放送画面で「●●さん今すぐ避難してください!」のメッセージが適切に表示されるか、また、高台にある避難所等に共通ID「すだちくんカード」でチェックインした住民やテレビ視聴ログを収集し、自治体等に安否情報を提供し避難支援に役立てるというものでした。(詳しくはイベント報告2014年1月19日付け参照
 ※「●●」には個人名が入ります。

 今年度の訓練では、避難訓練の呼びかけを直接、自治体(美波町)の端末から配信し、住民宅のテレビ画面上に避難指示が適切に表示されるか、またチェックポイントで住民がおこなったチェックインのデータが正確に反映されているかなどの確認を目的に開催しました。また、高齢者の多い地区にあって共助により避難時間の短縮を図ることなども取り組みました。

 訓練前日には、徳島県南部(牟岐町で震度5強)では大きな地震が発生し、参加者には緊張感のある中での開催となりました。

 午前9時30分、美波町役場からの情報配信により、各住民宅のテレビ画面に避難を呼びかけるお知らせが流れます。訓練に参加した住民は最寄りの避難経路を通り高台にある避難所を目指します。

自宅TV画面に表示された美波町役場からのお知らせ1

自宅TV画面に表示された美波町役場からのお知らせ2

 

 訓練参加者は、共通ID「すだちくんカード」を持ってチェックポイントでのチェックインを行います。

チェックポイントでのチェックイン確認画面

 

 また、当日は要支援者も想定して、避難路の移動などの共助訓練も行われました。

要援護者を想定しての共助訓練

 

 今回は避難訓練では、防災無線やサイレンは使用せずに各住民宅のテレビ画面でのお知らせ表示のみで実施をしましたが、訓練の結果、139人中110人(79.1%)が決められた時間(9分以内)どおりにチェックインしたことが報告されました。
 訓練に参加された影治(かげじ)美波町長からは、今後も人的被害を食い止めるため安心できるシステムづくりに取り組んで行きたいとの挨拶がありました。その後、住民との意見交換が行われ、画面の文字を大きくして欲しいなどシステムについての要望が出されました。
 最後に参加者は、地区ボランティアの方々が用意をした「けんちん汁」で身体を暖めて訓練を終了しました。

影治(かげじ)美波町長挨拶

避難所に集まった地域住民の方々

 

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