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第24回独立行政法人評価制度委員会 議事録

日時

令和元年11月21日(木)10時から12時まで

場所

中央合同庁舎2号館10階 総務省第1会議室

出席者

(委員)野路國夫委員長、樫谷隆夫委員長代理、天野玲子委員、金岡克己委員、
栗原美津枝委員、高橋伸子委員、中村豊明委員、浜野京委員、河合晃一専門委員
(事務局等)進藤総務大臣政務官、三宅行政管理局長、吉開官房総括審議官、辻管理官他
 

議事

1.令和元年度に中(長)期目標期間が終了する法人に係る見込評価及び業務・組織の見直しについて
2.独立行政法人の中(長)期目標の策定について
3.平成30年度における独立行政法人の業務の実績に係る評価等の結果についての点検結果
4.監事との意見交換【非公開】

配布資料:
議事次第PDF
資料1PDF 
資料2PDF 
資料3PDF 

議事録


【野路委員長】 ただいまから第24回独立行政法人評価制度委員会を開会いたします。
はじめに、9月の内閣改造で新たに就任されました進藤総務大臣政務官に公務が御多忙の中お越しいただいておりますので、御挨拶をお願いしたいと思います。
【進藤総務大臣政務官】 ただいま野路委員長から御紹介いただきました総務大臣政務官の進藤金日子と申します。
野路委員長をはじめ、委員の皆様方には、日頃より精力的に御審議を賜りまして、誠にありがとうございます。この場をお借りして感謝を申し上げたいと思います。本当にどうもありがとうございます。
御案内のとおり、我が国は人口減少局面に入ってまいりました。そういった中で、少子化、そして高齢化ももちろん進んできておりますから、国内の市場が縮小していくことが見込まれているわけであります。そうなってきますと、労働力人口もだんだん減ってくる中で経済成長していかなければならず、どうしてもオールジャパンで、イノベーションを含め、いろいろな生産性向上に取り組まないといけないと思います。これにはいろいろな政策を総動員していかなければなりません。
こういった中で、私も元々農林水産省に勤務していたのですけれども、今はもう、農産物の輸出をどんどんやっていかないといけないと思います。2050年を見通しますと、国内全体の人口が20%ぐらい減少するということであります。日本の人口が1億ほどになってくる一方で、世界の人口は、今、約73、4億と言われているのですが、2050年には98億ということですから、3割増になってくる。日本の中だけでなくて、しっかりと世界を視野に入れた市場開拓をやっていかなければいけないという中で、生産性を向上していく必要があります。これは本当にどの分野でも喫緊の課題になっていると認識しています。
このような中で、国の政策実施機能を担っている独立行政法人、これは多くあるわけでございますが、本当に専門的な知識、そして多様な人材が法人にはおられるわけでありますから、それぞれの法人が課題解決に向けて、そういった専門性なり人材面での強みを最大限発揮していただく、これが非常に重要だと考えています。
また、それぞれの法人が課題解決に向けた取組を進めるに当たっては、関係機関や団体との連携が重要です。それぞれが独立していては、強みが発揮できないところがありますので、是非ここは関係機関・団体と連携して、専門性をいかしてお互いに補完しあいながら、さらに、1+1が2ではなくて3か4になるような、掛け算でやっていくような協働体制を確立していくこと、これが非常に重要だろうと認識しています。
現在、本委員会におかれましては、こうした問題意識を持たれている中で、今年度末で目標期間が終了する法人の評価や新たな目標につきまして、活発に御議論いただいていると伺っております。本当に委員の皆様方には、御多忙の中、しっかりと御議論いただいており、重ねて感謝申し上げますとともに、今後とも社会的な課題の解決に向けて法人の能力が最大限発揮されるように、活発な御審議を賜りたいと思います。是非とも委員の先生方、よろしくお願い申し上げます。
【野路委員長】 ありがとうございました。進藤総務大臣政務官はここで公務のために御退席されます。
(進藤総務大臣政務官、退室)
【野路委員長】 それでは、議題1及び議題2について、樫谷部会長から御報告をお願いします。
【樫谷委員】 樫谷でございます。令和元年度の見直し対象法人の見込評価と業務・組織の見直しにつきましては、これまで評価部会において調査・審議を進めてまいりましたが、産業技術総合研究所(産総研)の見込評価につきましては、評価部会として意見を出す必要があるという結論に至りました。
また、今述べました、見込評価に対する意見とは別に、これまで行ったヒアリングや見込評価及び業務・組織の見直しの結果を踏まえまして、次期目標を達成する際、各法人において御留意いただきたい点につきましても、あわせて御説明したいと考えております。
見込評価に係る意見案につきましては資料1、次期目標の策定に関する留意事項等に関しましては資料2のとおり整理しておりますので、詳細については事務局から報告をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
【辻管理官】 それでは、事務局から資料1及び資料2について御説明します。まず、資料1でございますけれども、これは、今年度の見直し対象法人について8月に主務省から通知された見込評価のうち、産総研の見込評価に関し、独立行政法人通則法第35条の6第8項に基づき、主務大臣に対し意見を述べるものでございます。
委員会では、評価部会を中心に、これまで見直し対象法人の見込評価及び業務・組織の見直しについて8月に各主務省から通知を受けまして、その内容を確認してまいりましたけれども、産総研の見込評価につきまして、その目標の中で「民間資金獲得額を今期中に3倍以上とする」という目標があり、当該法人の中長期目標において最も重要とされているのですが、この目標が期間内に達成できない見込みであるとしながらも、未達成の要因分析等について評価書の中に明確な記載がないという状況が見られました。
「独立行政法人の評価に関する指針」(評価指針)において、評価に当たっては、なぜその実績に至ったかについて外部要因の影響やマネジメントの課題等を含む要因分析を行い、業務の改善につながるような実効性のある評価を実施する必要があるとされているとおり、評価は次の目標策定に向けて業務運営を改善し、PDCAサイクルを回していくためのものであるということでございますけれども、そのような観点を踏まえれば、本来であれば、見込評価において当該目標が未達成の要因分析等についてしっかり書き込まれていることが必要だったのではないかということです。
なお、3倍以上とする目標は非常に意欲的なものであり、法人が既に前期比で2倍以上の実績を上げている点については評価できるという文言につきまして、ここでは法人が目標を達成できなかったことに対する評価そのものでなく、主務大臣による評価において、要因分析等が評価書に記載されていないという点について指摘させていただいたということでございます。
こうしたことから、今後、次期中長期目標の策定に当たっては、先ほど申し上げた評価指針の趣旨に沿って、未達成となった要因の分析と改善方策等の検証を踏まえて適切な目標を策定するとともに、今期の中長期目標期間が終わってから行われます期間実績評価の際には、評価書に所要の記載を行うことを意見として述べさせていただいております。資料1については以上でございます。
次に、資料2でございますけれども、これまでの委員会における審議等を踏まえ、見直し対象法人の次期目標の策定に向けて、留意事項等を取りまとめさせていただいたものでございます。
まず、今年度の委員会の活動の概要をまとめておりますが、本年3月に「独立行政法人の目標の策定に関する指針」(目標策定指針)及び評価指針が改定されたことを受け、今年度は、この改定の趣旨を踏まえて調査審議を進めていくという方針を、4月の委員会で確認しました。
この方針に沿って、委員会では、評価部会を中心に、主務省、法人の長、ステークホルダー等との意見交換を行い、また、今年度は、中間的なフォローアップのための意見交換や新任理事長との意見交換を行いました。さらに、新しい取組として、法人の長との意見交換に当たり、法人のガバナンス確保等に重要な役割を果たす監事についても同席をいただくようにお願いしまして、併せて意見交換を行うという取組を行ったところでございます。
このほか、法人の取組の好事例の把握・発信に積極的に取り組み、その一環として、9月にはシンポジウムが開催されたところでございます。
次に、次期目標の策定に向けて、各主務大臣に特に留意していただきたいことをまとめております。まず、見直し対象の5法人に共通する事項について記載した上で、個別法人ごとの留意事項については別紙に整理しております。各法人共通の留意事項については、委員会としての考え方は、基本的に3月に改定した目標策定指針の中にしっかりと書き込まれておりますので、基本的にはこの指針に沿って対応していただきたいということでございますが、その中でも特に重要と考えられる視点について明示しております。
はじめに、目標の策定に際し、主務大臣には法人とよくコミュニケーションを取っていただきたいということを記載しております。その上で、新たな目標の策定に当たり、従来の延長線上で考えるのではなく、まず、法人に求められる使命を明確にすること。そして、法人のリソース、強みや弱みを把握・分析すること。さらに、現状や環境の変化などについて分析をした上で目標を立てていただくといったことを記載しております。
それから、目標策定の視点として、人材やノウハウが不足している地方公共団体や地域企業等の支援、また、「脱自前主義」により外部との協働を進めるといったことを記載しております。
また、目標策定指針において、人材確保・育成方針を策定することを目標に定めることとしておりますけれども、その際、職員が意欲を持って働くことができるようキャリアパスを明確にするといったことや、外部との人材交流も視野に組織の活性化を図るなどの観点が重要であるということを記載しております。
別紙について説明する前に、3の今後の取組に関する記述についてでございますけれども、委員会として今後さらに力を入れて取り組んでいきたいということを2点記載しております。
1点目は、独立行政法人の監事について、その役割が非常に重要だという指摘が、この委員会の中でもたびたびございましたけれども、今年度は、法人の長との意見交換の際に監事の同席を求めるということや、本日、この後にも予定しておりますけれども、委員と監事の意見交換の場を設けるといったことも行ってまいりました。今後もこうした委員と監事が直接意見交換を行う機会を積極的に設けていきたいということを記載しております。
2点目は、社会的課題の解決に向けての法人の取組を応援するといった観点から、引き続き法人の取組の好事例の把握・発信に積極的に取り組んでいきたいということを記載しております。
次に、別紙でございますが、ここに個別法人ごとの留意事項を整理しております。前回、10月23日の委員会におきまして、法人ごとの留意事項について検討状況を報告いたしましたが、本日の資料では、基本的に前回報告させていただいた内容をそのまま踏まえて整理しております。
また、今回の資料では、留意事項に加えて、その理解に資するよう、背景事情等についても記載しております。
まず、日本医療研究開発機構(AMED)でございますけれども、留意事項として、第1期中長期目標期間の業務運営を踏まえて、ノウハウの蓄積と継承の方策を検討するなどの3点について整理しておりまして、内容については前回と同様でございます。
それから、2法人目の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)につきましては、これについても、ガバナンス改革の趣旨に沿った組織体制の確立・定着に向けた取組やリスク管理の強化、それから国民の関心に応じた戦略的な広報等の3点について、若干の文言整理はさせていただきましたが、内容は前回と同様でございます。
加えまして、4点目ということで、法人が10月18日に理事長に対する制裁処分事案を公表したということがございましたので、これを受けまして、法人理事長に対する制裁処分事案を踏まえ、目標の策定に当たって必要な対応について検討すべきである、また、中期目標期間終了後に改めて行われる期間実績評価において適切な評価を実施する必要があるといった記載を追加しております。
3法人目の経済産業研究所(RIETI)でございますけれども、文理融合の研究体制の整備や、他の研究機関等における研究成果の社会実装への貢献など、3点について記載しております。前回と同様でございます。
工業所有権情報・研修館(INPIT)でございますけれども、こちらも、中小企業等の知財活用による「稼ぐ力」の向上や、国民一般への知財の重要性の周知・広報など4点について、前回と同様の内容を記載しております。
最後に、産総研でございますけれども、先ほど申し上げたとおり、見込評価について意見としてまとめた事項はございますが、ここに記載しております3点については前回と同様の内容でございます。説明は以上でございます。
【野路委員長】 ありがとうございました。それでは、ただいまの御報告について、どなたからでも結構ですので、御発言をいただけますか。
なお、前回同様、中村委員はGPIFの経営委員会の委員、私は産総研の経営戦略会議の委員を務めておりますので、申し合わせに従い、それぞれの法人について意見を述べることは差し控えるとともに、議決には参加しないこととしたいと思います。
それでは、御意見をお願いいたします。
【樫谷委員】 産総研の見込評価に関する件ですけれども、これは一応、意見は付すのですけれども、産総研を非難している意見ではなくて、おそらく目標を挑戦的に設定していただいたということについては高く評価をする意見ですので、事前に立てた目標と結果との差の検証が簡単かどうか分かりませんが、目標と結果の差の検証を検討すべき旨を申し上げているので、目標が高過ぎるので低くしろと申し上げているわけでは決してなく、今後とも高い目標を設定し、チャレンジしていただくことが望まれますので、この意見の捉え方についてはぜひ御留意いただきたいと思っております。
【野路委員長】 高橋委員。
【高橋委員】 まず、産総研につきまして、樫谷委員の御発言のとおりですが、加えて少しだけ意見を申し上げたいと思います。
書きぶりが不十分な点について指摘し、正しくしていただくということはそのとおりですけれども、ただ、「民間資金獲得額を3倍以上にするという目標は意欲的なものだったけれども、前期比では2倍以上上げている点について評価できる」と我々が考えるかどうかという点につきましては、民間企業で経営監督に携わっている身からすると、計画対比で見ていくというのが評価の基本的な基準だと思います。「前期より良いから評価できる」とまで述べるべきかどうかにつきましては、私には少し異論がございます。一定の評価はできると思いますけれども、基本的には、我々が見ていくのは計画対比であるべきだと思います。
その上で申し上げるとすれば、法人の長というのはリスクを識別、分析及び評価するという役割がございますので、そもそもの目標の立て方に若干の問題があったのではないか。私はこの組織に関してはそのように感じます。いろいろな事情の上だと思いますけれども、目標についても今後は精査した上で立てていただきたいと思います。
【野路委員長】 中村委員
【中村委員】 今、高橋委員が仰られたことに関してですが、極めて高い目標と普通にできそうな目標について、その評価した結果がSからDまであるということなので、評価の仕掛けを実際にまだよく理解していませんけれども、例えば産総研のような3倍を設定した場合、その目標そのものがSであるとかAであるといった、スタートするときの目標への評価があれば、もっとスムーズに議論ができると思うのですが、Bレベルの目標をたくさん設定して、全部達成すると評価が高くなるというのはおかしいとも感じます。チャレンジングな目標が、当然組織にはあっていいはずだと思います。したがって、Sレベルの目標を設定して、それが普通程度の達成であるといった際には、それはBレベルの目標を達成した場合と比べてどうするのかという仕組みがあれば、落ち着いて評価できるのかと思います。
【野路委員長】 事務局、今の意見についていかがですか。
【辻管理官】 今の中村委員の御指摘につきまして目標策定指針の中で、重要度や困難度を目標ごとに設定するということになっておりまして、その中で、困難な目標を立てた場合には、最終的に評価の段階でそれを考慮するといったことも、評価指針の中に記載しております。そういう形で評価の中で対応しております。それから、高橋委員の御指摘ですけれども、評価という言葉の語感が多義的でございまして、ここに記載した評価という文言は、目標そのものを否定するわけではないという意味であり、評定の良し悪しを判断する意味で評価すると記載したものではないということで御理解いただければと思っております。
【金岡委員】 一般企業の経営にも携わってきた人間として、今の議論は大変難しいところがございますけれども、おそらく問題なのは、最重要の目標としていたということで、一般的に言うと、どの企業でも、例えばこういう要因があって伸びるということが分かった際に、ある程度外部要因を目標に反映させているのではないか。それから、上場企業ですと、外部に対してコミットする数字と別に内部目標があると思います。例えば、上場企業として株主や市場にコミットする値が2倍だったとすると、内部の更にチャレンジングな目標として3倍にすることもありえると思います。今回の産総研は、最重要目標として3倍という数値を掲げていますが、産総研もかなり大きな組織ですので、それを最重要目標とした以上は、それに関するリソースや人なりを動かして達成に努めなければならないと思います。確かに2倍以上でも評価はできるのですが、その目標の立て方自体や、この目標を最重要としたこと自体がどうだったのかという論点は残るのだろうと思います。
したがって、チャレンジングな目標は立てる必要もありますが、それを外部へのコミットという形で公表されるか、内部の努力目標としていくのか、このどちらの側面で目標を立てられたのかということについては、若干なりの説明が必要だろうと感じた次第です。
【野路委員長】 ありがとうございました。よろしいでしょうか。それでは、議題1及び議題2について、それぞれ案のとおりとさせていただきたいということで御異議ございませんか。
(「異議なし」の声あり)
【野路委員長】 ありがとうございました。それでは、そのように取り扱わせていただき、議題1の意見については、主務大臣に通知し、議題2については、案のとおり委員会として決定し、それぞれの内容を公表したいと思います。本日決定した内容については、事務局を通じて各府省に十分お伝えいただきたいと思います。
次に議題3について事務局から説明をお願いします。
【辻管理官】 それでは、資料3「平成30年度における独立行政法人の業務の実績に係る評価等の結果についての点検結果」について、御説明します。
これは、各主務大臣が実施した平成30年度における年度評価等の結果について、委員会として点検を行ってきましたので、その結果等をまとめたものでございます。
点検の対象につきましては、平成30年度における全ての法人の年度評価、それから、昨年見直し対象だった法人について、中(長)期目標期間終了後に行われる期間実績評価、それから、国立研究開発法人については、中長期目標期間が7年などの長い場合に、理事長の任期を3年又は4年で定めることができるとされておりますので、その場合に、理事長の任期と合わせて中間評価が行われるものですけれども、今年度は日本原子力研究開発機構について中間評価が行われましたので、これも点検の対象となりました。
点検の進め方でございますけれども、評価の際に、評定はS、A、B、C、Dの5段階で、Bが標準とされているわけでございますが、その中でA以上の評定がついているといった場合には、所期の目標を上回る成果が得られていると認められることなどが、具体的根拠として評価書の中で示されているかといった点につきまして、また、C以下の評定がついている場合には、評価書に改善方策等が記載されているかといった観点を中心に、対象法人の評価について点検したところでございます。そうした観点で見たところ、著しく適正を欠く評価の実施と考えられるものとして、委員会が意見を述べる必要があるものはなかったということでございます。
一方で、点検においては、例えばA以上の評定がついているほぼ全ての項目において、評定に至った根拠の合理的かつ明確な記述が確認できましたが、中には、評価書に書いてある記述だけでは必ずしも読み解くことができず、所管府省に内容を確認し、その結果、ようやく評定に至った根拠に一定の合理性を見いだすことができたという事案もございました。C以下の評定についても同様で、一部には、所管府省への確認の結果、改善方策等の具体的な内容が把握できたといった事案もございました。こうした、一部の評価書の記載が必ずしも十分ではないのではないかと考えられる事案については、所管府省への確認の過程の中で問題意識を伝え、次年度以降の改善を促してきたというところでございます。
なお、3ポツ目に記載しておりますが、政府の方針を踏まえ、重点的に情報セキュリティ対策及び調達等合理化に関する取組に係る年度評価の状況を点検させていただいております。それによりますと、いずれの法人においても、これらの項目について評価が実施されていましたが、それぞれ2つの法人がC以下の評定となっていたということでございます。それらについて評価書を確認したところ、いずれも改善方策等の記述はしっかりとなされていたということでございました。
このほか、本年7月に会計検査院から各法人について指摘された事項への対応状況についても、別途、事務局において確認をしておりまして、一定の事業等のまとまり単位で評価等を行う必要があるとの指摘に対して、未対応の法人が幾つかございました。また、会計検査院の指摘で、インプット情報、すなわち財務情報の評価への活用を進めるべきであるといった指摘があったことを受けまして、評価書に財務情報がきちんと記載されているかといった点を確認したところ、例えば本来は経常利益の金額を書かないといけない欄に、経常収益の金額を書いていたといった事案など、財務諸表の数字の評価書への転記ミスなどが幾つか見られたところでございます。これらについては、主務省に対して個別に指摘を行いまして、次年度以降の改善を求めたところでございます。
最後に、資料の4ポツ目でございますが、委員会としては、評定の結果自体ではなく、評定を付すに至った根拠が合理的かつ明確に記述され、主務大臣において、評価結果によって判明した法人の業務運営上の課題等を踏まえて、業務及び組織の見直し等の対応が行われることが重要だという委員会のスタンスを改めて述べております。そうした認識の上で、評価結果に基づいて、更に高い目標を目指し、また、改善事項が見つかれば、目標達成に向けたより優れた取組や工夫を行うといった形でPDCAサイクルを回す中で、より高みを目指し、螺旋状に改善する形で評価を適切に機能させていくことを目指すべきであると記載しております。そして、結びとして、今回の点検結果を踏まえて来年度以降の評価を適切に実施していただきたいという各主務大臣へのメッセージを記載しております。以上でございます。
【野路委員長】 ありがとうございました。それでは、ただいまの説明につきまして、御質問、御意見等ございませんか。天野委員。
【天野委員】 質問というよりも確認ですが、委員会の事務局で書類を見て、不十分ではないかというところにヒアリングして確認した結果、合理性を確認したり、内容を把握したりということをしているようですが、このヒアリング結果というのは、評価書に反映され、書き方を修正されたりするのでしょうか。
【辻管理官】 評価自体は、主務大臣の評価結果が、委員会に通知されるという形でございますので、評価書自体を修正するという形では対応しておりませんが、中身については、主務省とのやりとりの中で確認をしているということでございます。
【天野委員】 非常に良い取組であると思うのですが、主務省ごとに、評価書の書き方に癖なり習慣なりがあるとすれば、毎年記述が不足している点にヒアリングをするのは、あまり効率的ではないと思いますので、評価書を修正する必要があるとまでは思いませんが、このように来年からはやったほうが良いのではないかといった何らかのアドバイスはしたほうが良いと思います。
【野路委員長】 高橋委員。
【高橋委員】 例えばまとまり単位での評価が未実施であった法人があったり、転記ミスがあった法人が存在したようですが、転記ミスというのは事務的なミスであり、いろいろな形で改善していけば良いと思うのですが、そもそもまとまり単位での評価が未実施であった点については非常に驚いています。これがちゃんとできていないと、今後、事業報告書を書いたりできないわけなので、どうしてそうだったのか、なぜやらなかったのかという点に関して、追加の情報等があれば確認したいと思います。
【辻管理官】 まとまり単位での評価がされていなかったというのは、それよりも細分化した単位で評価はされているのですが、事業のまとまりのレベルでは評価書を作成して評定をつけるということがされていないという意味です。例えば細分化した項目が全部Bであれば、自動的にまとまり単位の評定がBになるといったようなことも考えられるわけですけれども、そういうまとまり単位で評定が、なぜそのような評定になったかという説明が個別にされていないとか、そのようなことです。まとまり単位で評定をつけるということが必ずしも法人の運営の中で意識がされていなかったり、より細分化した単位で評定をつけているので、まとまりでやるということに対しては意識が高くなかったということではないかということでございますので、そこはちゃんとやってくださいということを言っていくしかないと思っております。実際できていなかったところは、本当にごく少ない数の法人でございましたので、そこはしっかり指摘をして、改善を促していきたいと思っております。
【野路委員長】 細分化した項目が10項目あったとしたら、SとかAとかBとかCとか異なる評定が複数あって、全部トータルするとAにするのかBにするのか、項目の重要度によって違うから、そこの評価が難しいということですか。
【辻管理官】 そこは難しいというよりも、やはり意識が低かったということに尽きるのだと思いますので、そこはしっかりやっていただく必要があると考えています。
【野路委員長】 次回からは、まとまり単位できちっと、こういう理由でこういう評価ですよというのを書いていただくということですね。
【辻管理官】 はい。
【野路委員長】 分かりました。栗原委員。
【栗原委員】 この点検結果については、異論はございません。ただ今後、各主務省において、法人との間で、この年度評価についてのフィードバック、議論をする際に、是非お願いしたいと思うことがございます。
今回、SからDまでの評価を見てみますと、多くはB評価で、A評価が大体2割くらいありまして、逆にC評価は2%くらいと非常に少ないです。先ほどの産総研の議論もございましたが、こうした未達の際に、特に年度評価において、どのように評価結果に対応するかというスタンスが非常に重要だと思います。私としては、この未達の評価の法人については、その部分の自己評価ができているということを前提に、未達を責めるのではなく、改善点を認識したことが次につながる、という視点でコミュニケーションを取っていただきたいと思います。
また、今回、Cになった法人が、昨年度はどうだったのかを確認した方が良いと思います。同じようにCが連続している状況であれば問題かと思います。今回調べていただいたところでは、例えば情報セキュリティでC評価が付いている2法人は、昨年度は問題なく、今年はアクシデントがあって未達になったということでございますので、そういった問題が継続することなく、改善されているかという点から、是非時系列で見て、確認していただきたいと思います。
【野路委員長】 浜野委員。
【浜野委員】 その法人の根幹をなすような目標が未達であったということについては、改めてどのように今後取り組んでいただくかということを検討していただくことが必要ですけれども、例えば総務的な部分である情報セキュリティやコンプライアンスのように様々な法人で共有できるようなものもあると思いますので、そのような目標が未達のところは、ぜひ御自分の法人の弱い部分について、同じ府省所管の法人間でもいいと思いますし他府省所管の法人間でも良いと思いますが、他の法人に学んで改善していただくといったことを是非やっていただきたいと思います。
根本的に目標の達成度が不十分であった法人につきましては、先ほど進藤総務大臣政務官も仰いましたように、他の法人との間で補完しあい、連携や協働によって向上するものがあれば、そういった部分も主務省と御相談していただきながら、更なる成果に取り組んでいただきたいと思います。
【野路委員長】 ありがとうございました。よろしいですか。
いつも思うのですけれども、評価がどのようにして法人の活動にインセンティブを与えられているのかという点も少し見ていかないといけないと思います。民間企業の場合だと、しっかりとしたインセンティブが存在しています。だから、せっかく評価しているわけですから、この評価をうまくいかして、各法人の中でインセンティブの役割を果たしてもらい、法人に活力を発揮してもらう形で評価を進めてほしいというのが私のお願いです。
それでは、各主務大臣におかれては、本日の点検結果も踏まえ、次年度以降の評価について、適切に実施していただきたいと思います。
続きまして、議題4の監事との意見交換に入りますが、本議題についての会議、議事録及び資料は非公開とします。ただし、議事概要は公開することとします。傍聴者の皆様はここで御退席をお願いしいます。
(傍聴者退室)


 

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