総務省トップ > 組織案内 > 審議会・委員会・会議等 > 独立行政法人評価制度委員会 > 第54回独立行政法人評価制度委員会 議事録

第54回独立行政法人評価制度委員会 議事録

日時

令和7年12月4日(木)10:00〜11:25

場所

中央合同庁舎2号館8階第1特別会議室(ウェブ会議併用)

出席者

(委員)澤田道驤マ員長、栗原美津枝委員長代理兼評価部会長、長村彌角会計基準等部会長、金岡克己委員、河合晃一委員、佐藤綾子委員、島本幸治委員、高橋真木子委員、藤川裕紀子委員、大原美保専門委員、小田勇樹専門委員、清水剛専門委員、横田響子専門委員
(事務局)中野総務大臣政務官、平池行政管理局長、中井官房政策立案総括審議官、見次管理官、松管理官ほか

議事

  1. 令和7年度に中(長)期目標期間が終了する法人に係る中(長)期目標の策定について
  2. 日本司法支援センターに係る評価及び業務運営について
  3. 独立行政法人の令和5年度業務の実績に係る再評価及び令和6年度業務の実績に係る評価等の点検結果等について
  4. 令和6年度に主務省令期間が終了した行政執行法人に係る効率化評価の点検結果について
  5. 「独立行政法人会計基準」及び「独立行政法人会計基準注解」の改訂について(報告)
  6. 令和5事業年度の事業報告書について(報告)
  7. 独立行政法人シンポジウムの開催について

配付資料

議事録

【澤田委員長】  ただいまから第54回の独立行政法人評価制度委員会を開会いたします。
 本日の会議は、傍聴者には会議の模様をオンラインで中継しております。
 本日は議題が7つございます。1つ目は「令和7年度に中(長)期目標期間が終了する法人に係る中(長)期目標の策定について」、2つ目は「日本司法支援センターに係る評価及び業務運営について」、3つ目は「独立行政法人の令和5年度業務の実績に係る再評価及び令和6年度業務の実績に係る評価等の点検結果等について」、4つ目は「令和6年度に主務省令期間が終了した行政執行法人に係る効率化評価の点検結果について」、5つ目は「「独立行政法人会計基準」及び「独立行政法人会計基準注解」の改訂について」、6つ目は「令和5事業年度の事業報告書について」、7つ目は「独立行政法人シンポジウムの開催について」でございます。
 本日は中野総務大臣政務官に御出席をいただいておりますので、御挨拶を頂戴したいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【中野総務大臣政務官】  皆様、おはようございます。御紹介いただきました総務大臣政務官の中野英幸でございます。澤田委員長をはじめ、委員の皆様方におかれましては、日頃より国の政策実施機関であります独立行政法人の能力が最大限に発揮できるよう、精力的に御審議をいただいていますことに心から感謝と御礼を申し上げさせていただきたいと存じます。
 これまでも本年度、法人の次期目標の策定に関して、主務省や各法人へのヒアリングをはじめ、目標の策定に当たって留意されるべき事項について精力的にユニットごとにも調査審査をされていると伺っております。現在、政府の「日本成長戦略本部」においては、「強い経済」を実践するための成長戦略を強力に推進しております。これに当たっては、独立行政法人がその能力を最大限に発揮することが非常に重要であると考えております。ぜひ皆様方にも、さらなるお力添えをいただければと思っております。
 先日、私自身も総務省が所管する統計センターを視察させていただき、公的統計の整備などにおけるセンターの役割や、そして政府の政策実施における独立行政法人の役割の大きさを改めて実感をさせていただいたところでございます。委員の皆様方におかれましては、ぜひ独立行政法人が担う政策実施のPDCAサイクルが効果的に機能し、業務運営が活性化するよう、活発に御審議を賜れれば幸いに存じます。
 どうぞ、皆様方のこれからのさらなるお力添えを心からお願いを申し上げ、御挨拶に代えさせていただきたいと存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
【澤田委員長】  ありがとうございました。ここで、中野総務大臣政務官におかれましては公務のため、御退席されます。
(中野総務大臣政務官退室)
【澤田委員長】  まず議題1の「令和7年度に中(長)期目標期間が終了する法人に係る中(長)期目標の策定について」、栗原評価部会長から御説明をお願いいたします。
【栗原評価部会長】  評価部会におきましては、今年度の見直し対象法人等に係る検討を進めてきたところでございます。これまで行いましたヒアリングや、「見込評価」及び「業務・組織見直し」の結果を踏まえまして、次期目標を策定する際、各法人の主務省において留意いただきたい点が幾つか出てまいりました。これにつきまして、「資料1」のとおり整理しておりますので、これからの詳細につきましては事務局から報告をお願いしたいと思います。
【見次管理官】  事務局より御説明申し上げます。
 まず、資料冒頭のリード文において記載しておりますけれども、各見直し対象法人に共通する課題や留意事項につきましては、「独立行政法人の業務管理及び内部管理について」を踏まえ、委員会からお示しをいただいております。
 このため、次期目標の検討に当たりましては個々の法人ごとの留意事項だけでなく、「独立行政法人の業務管理及び内部管理について」、を十分に踏まえた上で目標策定いただきたい旨を明記しております。
 特にこれらの事項のうち、業務の改善や新たな価値実現を果たすデジタルトランスフォーメーション、いわゆるDXを推進することですとか、法人が使命を果たしていく上で必要な人材の専門性を一層高度化するための人材の確保・育成、これらを促すことは法人を取り巻く環境の変化に柔軟に対応し、質の高いサービスを継続的に提供する上で基盤となる重要な事項でありまして、留意いただきたいということにしてございます。
 また、本年7月の委員会において、事務局より御報告いたしましたとおり、従前から可能であった効率化目標の柔軟な設定につきまして、これを明確化するために目標及び指標の記載例を改正してございます。これも踏まえまして、効率化目標につきましても各法人の特性や事業等の内容に応じた適切な目標となるよう、主務省において留意いただければと存じます。
 リード文の末尾になりますけれども、既に「独立行政法人評価制度の運用に関する基本的考え方」等で委員会からお示ししているとおり、次期目標案の検討に当たりましては、国内外の状況の変化に柔軟に対応するために主務省と法人との間で十分なコミュニケーションを図るとともに、業務の重みづけについても適切に行うことが重要であることも改めて申し添えている内容となってございます。
 以下、見直し対象法人につきまして、法人ごとに個別の留意事項、背景事情を記載してございますけれども、こちらにつきましては資料を御参照いただければ幸いでございます。
 御説明は以上でございます。
【澤田委員長】  ありがとうございました。それでは、ただいまの報告につきまして、どなたからでも結構ですので御発言いただけますでしょうか。
 河合委員、どうぞ。
【河合委員】  ありがとうございます。事務局からも御説明のあったDX人材の確保・育成に関しては、法人内部での人材育成だけでなく、外部人材の活用はもちろん、今後は、法人間、あるいは主務省と法人間における人材の共有化という視点も必要になってくるのではないかと思っております。
 また、国立研究開発法人では、生成AI等を用いられたデータ利活用による研究をさらに展開されていく状況にあるかと思いますが、そのような際に外部人材、特に大学や民間企業等のAI人材との連携がますます必要になってくるのではないかと考えております。委員会でも以前、内部リソースのみで全ての業務に対応する必要性はないのではないかといった議論があったように思いますが、改めて、外部機関との連携が今後さらに重要になってくるのではないかと思ったところでございます。
【澤田委員長】  ありがとうございます。重要な視点かと思います。事務局から何かコメントはございますか。
【見次管理官】  河合委員、ありがとうございます。
 これまで法人ヒアリングですとか、主務省ヒアリングですとか、また本年10月に開催した評価部会でも御議論いただいておりまして、河合委員の問題意識については共有させていただいております。内部リソースのみで全ての業務に対応していくことは、なかなか難しゅうございます。個別の留意事項においては、内部人材の育成、確保に加え、外部機関と会話できる外部人材活用の観点も各法人の事情に応じて盛り込んでおりますので引き続きこういった取組を促進できればと考えております。
【河合委員】  ありがとうございます。
【澤田委員長】  ありがとうございます。各法人においては、人材活用策に関する成功事例を法人の実情に応じて取り入れていくことで、うまく法人の業務を実施できる余地はまだあるのではないかと考えていますので、河合委員の御指摘も含めて、もっともっと進めていただければと思います。
 私から一言。このDXの推進というのは、もう当然進めないといけないことで、未だに議論しているようでは遅いと考えています。民間企業も含め、いかに高度化していくかというところまで進んできておりますので、法人におけるDXの推進の取組においても、本当に最低限取り組むべきものについては確実に進めていただければと思います。また、人材活用に関する議論も随分前から行われているところです。各法人の特性に応じた人材活用方法があると思いますので、それらを踏まえてしっかり検討いただければ結構いい形での業務運営ができるのではないかと考えています。DX推進や人材活用に関する取組については、取り組まないことはよくないことなのだと、本当に立ち後れているのだというぐらいの気概を持って進めていただければと思います。
 栗原評価部会長、何か補足はございますか。
【栗原評価部会長】  ありがとうございます。今回の調査審議の過程で気になる点がございましたので、時間をいただきまして私から申し上げたいと思います。
 今年度は24の見直し対象法人の次期中(長)期目標に関しての調査審議をさせていただきましたが、3ユニット体制のもと、各ユニット主査をはじめ、各委員の皆様に非常に活発に御議論をいただきました。また、主務省の皆様との対話もさせていただきましたし、それから各法人におかれても現地の視察を含め、いろいろな意見交換をさせていただきまして、今回の留意事項等をこのような形で報告するに至ったところでございます。その過程を踏まえて、本日2点、大きく申し上げたいと思います。
 1点目は、本日、説明は省略させていただきましたけれども、この留意事項についての位置づけに関してです。冒頭、申し上げましたけれども、留意事項は今後、主務大臣において各法人の次期中(長)期目標を策定するに当たって、委員会として特に留意いただきたい点を取りまとめたものでございます。背景事情等も記載されております中に、まさに留意点の趣旨ですとか、それから、委員会の問題意識も記述しておりますので、各主務大臣におかれては、この留意事項の全般を十分に踏まえて次期中(長)期目標を策定していただきたいと思います。
 特に、第1ユニットで担当していただいた国立青少年教育推進機構、いわゆる青少年機構に関して、主務省である文部科学省、それから法人と意見交換をさせていただいた調査審議の過程において、各委員から本法人を取り巻く環境が大きく変化する中で、今後の法人の在り方や業務運営に関する非常に厳しい指摘がなされました。
 また、現行の中期目標を策定するに当たって、令和2年度の委員会の調査審議においても、本法人の施設の保有の在り方については、議論がなされていたところでございます。今回も厳しい意見が出ているということで、今後の検討については適切な時間軸を持って着実に進めていただく必要があると考えます。
 このような過程を経て取りまとめた青少年機構についての留意事項は、委員会として非常に強い問題意識に基づくものでございますので、文部科学大臣による青少年機構の次期中期目標の策定において、この内容が十分に反映されることを強く期待しております。
 本法人だけではなく、各主務大臣から諮問がなされる次期中(長)期目標について、改めて委員会として調査審議を行うことになりますが、青少年機構をはじめとする各法人の中(長)期目標において留意事項が必ずしも十分に反映されていないと判断する場合には、独立行政法人通則法に基づいて委員会から意見を述べることもあり得ることを、この場で念のため申し上げさせていただきたいと思います。
 また、第2ユニットが担当していました国立女性教育会館、いわゆるNWECについてですけれども、令和8年の4月から男女共同参画機構という新たな法人になります。この委員会でも、これまでも新しい法人が設立されるような場面に直面し、その新法人での目標の設定、それから運営の円滑化は常に関心事項として注視してきたわけですけれども、令和8年度からは、男女共同参画機構という新法人ができ、主務大臣も変わるような中で、主務大臣と法人がよく連携をしながら、業務の重みづけの整理を行った上で必要な体制整備を行うなど、円滑な新法人の業務開始に向けて十分な準備をしていただくとともに、新法人として期待される大きな役割の実現に向けて、リソースの確保も含めて着実に取り組んでいただきたいと思います。新法人としての業務運営についても、委員会も関心を持って注視していきたいと思っております。
 それから2点目でございますけれども、今年度の法人ヒアリングにおいて、法人から比較的多く出た意見と、それから委員会として議論をした点で、今回、現在の独立行政法人制度に対する認識を改めてお伝えしておいたほうがいいと思うことがございましたので、申し上げたいと思います。
 24の見直し対象法人全てと意見交換を行った中で、例えば業務内容の変化ですとか、施設の老朽化による財源確保等への懸念ですとか、また中(長)期目標をまたいだ資金の運用について、複数の法人から比較的多くの意見を伺ったところでございます。こうした声を踏まえて私どもも考える中で、必ずしも関連する制度について、法人の長をはじめとする関係者の皆様に正確に御理解いただけていないのではないかと感じることがございましたので、申し上げる次第でございます。
 委員会としては、資料1の冒頭のリード文でもございましたけれども、特に目標及び指標設定においては、例えば、効率化目標については、法人の特性及び事業等の内容に応じて適切に設定できるものであると認識しておりまして、令和7年度に記載例も改正したところでございます。また、経営努力認定制度においても、単年度主義が原則となる国の予算管理の中で資金の相当程度の柔軟な繰越しが認められていると理解しております。こういった点を各主務省及び法人でも十分理解をいただいて、各法人の実情に即した適切な運用をしていただきたいと思っております。
 また、自己収入と運営費交付金の関係について、平成25年に閣議決定された「独立行政法人改革等に関する基本的な方針」において、法人の主体的な経営努力を促進するインセンティブが機能するよう運用を改善するとされておりまして、例えば、法人の増収意欲を増加させるため、自己収入の増加が見込まれる場合には、運営費交付金の要求時に、自己収入の増加見込額を充てて行う新規事業の経費を見込んで要求できるものとし、これにより、当該経費に充てる額を運営費交付金の要求額の算定に当たり、減額しないこととされています。
 ですので、自己収入による増収によって、必要経費が削減されてしまうようなことがないことは既に記載されているところでございます。各主務省においては、これらをはじめとする関連制度を十分に御理解いただいて、各法人の特性及び事業の内容に応じて活用をいただきたいと思っております。
 そして、目標及び指標の設定や、自己収入との関係、積立金の繰越し等を検討する上でも、各法人の目標設定の方法や、目標管理の枠組みについて、より主務省と法人との間で十分なコミュニケーションを長期的視点に立って行っていただくことが重要だと思っております。それに必要なリソースに関する課題についても十分、両者で共通の認識を持っていただいた上で、次の目標を立てていただきたいと、ここが重要であることを改めて強調してお伝えしたいと思います。
 委員会としても、各法人の期待される役割はますます増えており、かつ変化をしていると認識しております。そうした中で効率化は進めていただきますけれども、経費の確保や、設備も含めた投資が適切に行われることが重要だと考えておりますので一言申し上げさせていただきました。
 以上でございます。
【澤田委員長】  栗原評価部会長から2点、1つ目は青少年機構、それからNWECについての留意事項に関して、2つ目は法人ヒアリングにおける法人の長等の発言に対する認識についての発言がございました。ありがとうございました。
 それでは、ただいまの栗原評価部会長の御発言も踏まえて、何か御発言はございますか。
 金岡委員、お願いします。
【金岡委員】  ありがとうございます。金岡でございます。第1ユニットの主査を務めさせていただきました。今ほど栗原評価部会長から青少年機構について御発言いただきましたので、少し補足させていただきたいと思います。
 この青少年機構につきましては全国に20以上の教育施設を保有されておるわけでございますが、その多くが昭和40年代の高度経済成長時代に形づくられたものでございます。当時と現在を比べますと、その出生数に2倍を超える差がございます。ということで、施設の老朽化と併せて現在の保有施設のスクラップ・アンド・ビルドが急務ではないかというのが第1ユニットの委員の皆様の共通の認識であったかと思います。
 併せて当時いただいた資料の中では、施設の利用率向上を図る観点から、新たな利用者の獲得に向け、一般の大人やシニア層にもアプローチしたいという内容があったわけでございますが、それについては本法人の活動趣旨である青少年教育のために利用されることが第一ではないかという御指摘もさせていただいたところでございます。
 私からは以上、補足とさせていただきます。ありがとうございました。
【澤田委員長】  金岡委員、ありがとうございました。
 横田専門委員、どうぞ。
【横田専門委員】  ありがとうございます。横田です。先ほど栗原評価部会長から御紹介がありました自己収入と運営費交付金の関係性についての平成25年の閣議決定について、1点だけ情報共有を申し上げます。
 先日の財政制度等審議会の財政制度分科会でも、実は独立行政法人に関する自己収入と運営費交付金の関係性について話題に上りました。私からもコメントを差し上げたんですけれども、他の委員からも、財政当局においてもしっかりとこの関係性について誤解のない形で対応を進めていただくことは重要である旨のコメントの共有がなされているところです。現時点で財政当局から明確な回答を得たわけではありませんが、閣議決定の内容については、主務省と法人はもちろん、関係者間で共通の認識として共有した上で、それに基づき対応していく必要があるのではないかと感じております。
 以上でございます。
【澤田委員長】  ありがとうございました。
 島本委員、どうぞ。
【島本委員】  財政難に関して私からも。第3ユニットの主査をさせていただいたのですけれど、財政難に直面している法人が多く見受けられたところ、「日本成長戦略会議」では、「総合経済対策」において政府が注力すべき17分野を掲げられており、国立研究開発法人の業務分野と重なるテーマが多いので、ぜひ連携していただければと考えております。また、政府においては、官民ファンドを強化していくというコンセプトもございますので、各法人におかれても資金調達の仕方等における民間のノウハウをぜひ共有して工夫していただければよいと感じました。
 私からは以上です。
【澤田委員長】  ありがとうございました。
 それでは、資料1の委員会決定案につきまして、委員会として決定することに御異議ございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【澤田委員長】  ありがとうございました。それでは、そのように決しました。
 本日の議論の内容につきましては、事務局を通じて各府省に十分お伝えいただきたいと思います。
 それでは、次に議題2の「日本司法支援センターに係る評価及び業務運営について」、まず、栗原評価部会長から御説明をお願いします。
【栗原評価部会長】  ありがとうございます。評価部会では、日本司法支援センター、いわゆる法テラスに係る検討も進めてきたところでございます。
 これまで行ったヒアリングや、「見込評価」及び「業務・組織見直し」の結果を踏まえまして、次期目標期間における業務運営等に関して法テラスの主務省である法務省においても留意いただきたい点が幾つか出てまいりました。これにつきまして「資料2」のとおり整理しておりますので、詳細につきまして事務局から報告をお願いしたいと思います。
【見次管理官】  事務局から御説明いたします。資料2を御覧ください。
 法テラスの評価業務につきまして、次期目標期間において留意すべき事項をまとめております。この中で委員会としては、今後次期目標期間終了時に向けて留意事項に係る取組状況に関心を持って注視していくとしており、法務省に対して留意事項への対応を求める旨を記載しております。
 具体的な留意事項の内容ですけれども、1点目としましては、社会経済情勢が変化し、法人単独では対応困難な社会的課題や地域のニーズが増加する中で、令和8年1月に開始されます犯罪被害者等支援弁護士制度への対応など、法人の業務範囲、内容が拡充していることを踏まえますと、法人の業務負担軽減を図る観点からも関係機関との連携を一層推進してはどうかとしてございます。
 また、2点目は、法人の業務範囲、内容が拡充するとともに援助件数も増加する中で、引き続き法人外部との交流も含めて専門人材の確保、育成に取り組むことが必要ではないか。また、業務効率化や利便性向上の観点から、内部管理業務や各種手続、サービスのDXの取組を計画的に一層推進していくべきではないかとしてございます。
 各項目の背景にあります法人の業務運営に関する問題意識等につきましては、背景事情として整理してございます。
 御説明は以上でございます。
【澤田委員長】  ありがとうございました。それでは、ただいまの説明につきまして、御質問、御意見等ありましたら、どなたでも結構ですので御発言いただけますでしょうか。よろしいでしょうか。
【澤田委員長】  それでは、資料2の委員会決定案につきまして、委員会として決定することに御異議ございませんでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【澤田委員長】  ありがとうございます。それでは、そのように決しました。本日の議論の内容につきましては、事務局を通じて主務省に十分お伝えいただけますようにお願いしたいと思います。
 それでは、次に議題3の「独立行政法人の令和5年度業務の実績に係る再評価及び令和6年度業務の実績に係る評価等の点検結果等について」、議題4の「令和6年度に主務省令期間が終了した行政執行法人に係る効率化評価の点検結果について」、まとめて議論できればと思っておりますので、まずは栗原評価部会長から御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
【栗原評価部会長】  ありがとうございます。
 まず、令和5年度の業務の実績に係る評価につきましては、昨年の11月の委員会で審議を行いましたけれども、その後に外務省所管の国際協力機構、いわゆるJICAにつきまして、令和5年度の業務実績評価の見直しが行われましたので、評価部会において改めて点検を行いました。
 併せて、令和6年度の業務の実績に係る評価などについても、評価部会を中心に検討を行ってまいりました。結論としましては、著しく適正を欠く評価の実施などと考えられるものはございませんでしたけれども、資料に基づきまして詳細について事務局から報告をお願いしたいと思います。
【見次管理官】  それでは、事務局から御報告いたします。
 評価部会におかれまして、令和6年度におきます独立行政法人の業務の推進に係る評価等の結果に関する点検を行っていただいております。さらに今、栗原評価部会長から御発言いただきましたとおり、今年の8月に外務省所管のJICAについて令和5年度の評価が再度行われ、これに伴いまして、こちらも改めて評価部会において点検をいただきました。これら2点の点検結果についてまとめて御説明をいたします。
 また、令和6年度に主務省令期間が終了しました行政執行法人につきまして、業務運営の効率化に関する実施状況につきまして、主務大臣によりまず評価が行われ、結果が通知されたことから、評価部会において点検を行っていただいておりまして、こちらにつきましても、こちら議題の4になりますけどもまとめて御説明いたします。
 議題の3ですが、まずJICAにつきまして今年度、令和5年度の再評価と令和6年度の評価の点検と2つございますので、まず、再評価に至った経緯につきまして御説明いたします。
 資料の3−1を御覧ください。JICAにおきましては、平成29年度にフィリピン向けの円借款事業に関しまして、職員による調達関連情報の漏えい事案が発生いたしました。本事案につきましては、令和5年の1月に通報を受けましてJICAにおいて対応してきたところですけれども、令和6年の11月にJICAが設置しました検証委員会による検証がなされておりまして、今年の6月に報告書が公表されたところでございます。この報告書におきまして、不適切などと指摘をされました令和5年度における対応を踏まえまして、今年の8月に外務大臣において令和5年業務実績評価が再度行われたところでございます。
 再評価の結果、項目別評定のうち、業務運営の効率化、適正化、また内部統制の強化につきましてBからDへ引き下げ、総合評定をAからBへ引き下げとされております。この主務大臣評価書におきましては、これらの評定の見直しとともに要因分析、また再発防止等に関する記載がなされているところでございます。
 このように令和5年度の再評価が行われた背景がございまして、令和5年度の再評価、また、令和6年度の評価、さらに令和6年度に中(長)期目標期間が終了した法人の期間実績評価に関しまして、評価部会において点検をいただきましたので、その結果につきまして報告いたします。
 具体的には資料の3−2にまとめてございます。これらの評価につきましては、「独立行政法人評価制度の運用に関する基本的考え方」に掲げる視点等を踏まえて点検を行いましたところ、先ほど御発言もいただきましたけれども、著しく適正を欠くと考えられるものはなかったという結論に至っております。
 一方で、点検の過程におきまして確認をされた次の2点、につきまして、引き続き主務大臣において評定を付す際の参考としていただきたい事項をまとめてございます。こちらは本年10月の評価部会で御議論いただきました。
 まず、1つ目といたしまして、C以下の評定を付した評価項目における要因分析ですとか、改善方針などの記載につきましては、評価部会におきまして、点検の視点の例として掲げられるともに、複数にわたって、実際の記載方法の改善についても御指摘いただいてきたところでございます。こういった背景もございまして、今年度点検された評価書の中で主務大臣評価において具体的に要因分析、改善方針につきまして、記載している例が見られたところでございます。このように主務大臣評価によって判明した法人の業務運営上の課題の改善が図られることが重要であることを、まず記載してございます。
 2つ目ですけれども、主務大臣評価の実施時点において要因分析等の精査途上である場合、その旨を主務大臣評価に記載した上で、それらの精査が完了次第、可能な限り早期に公表することが望ましいとしてございます。また、その際に要因分析等の客観性を確認することができるように、検証体制等につきましても言及をすることが国民への説明責任を果たす意味で望ましい記載の在り方であるとしてございます。
 続きまして、資料の4もまとめて御説明いたしますけれども、こちらは行政執行法人に係る効率化評価の点検結果についてでございます。
 独立行政法人通則法におきまして、行政執行法人は3年以上5年以下の期間で、主務省令で定める期間の最後の事業年度の終了後に、その期間におきます業務運営の効率化につきまして、主務大臣の評価を受けなければならないとされてございます。委員会は通知された評価の結果について、必要があると認める時は主務大臣に意見を述べなければならないとされているところでございまして、今般、令和6年度に主務省令期間が終了した行政執行法人の効率化に関する実施状況につきまして、主務大臣の評価が行われ、結果が通知されましたので点検結果をまとめております。
 具体的には、「独立行政法人評価制度の運用に関する基本的考え方」に掲げる視点等を踏まえまして、その評価結果の点検を行った結果、合理的な根拠、説明に基づき評定が付されていること、また、実績と目標の関係が明確で必要な比較分析を行われていることから、主務大臣に意見を述べる必要があると考えられるものはないとの結論に至っております。
 御説明は以上でございます。
【澤田委員長】  ありがとうございました。では、議題3、議第4併せて説明いただきましたので、御質問、御意見等ありましたらお願いしたいと思います。
 栗原評価部会長、お願いします。
【栗原評価部会長】  評価部会の審議を踏まえた今回の振り返りでございますけれども、JICAについては、令和5年度評価を見直すに至る過程において、要因分析や改善策の検討がこのタイミングで完了したことによって、最終的な評価を見直したものと理解しております。一方で、資料3−2における「評価の実施時点において精査途上である場合の記載」について、途上の場合には、その旨を大臣評価に記載した上で、精査終了後、可能な限り早期に公表することとされているところです。この考え方に立てば、本件についても、場合によっては令和5年度評価を昨年度行う時点において、精査途上であることを記載する対応もあり得たのではないかとも考えられます。そこで、他法人における類似の取扱いや、今回の考え方を今後どのように整理していくべきかという観点から、事務局としての考えや、参考事例等がございましたら、お聞かせいただければと思います。
【澤田委員長】  ありがとうございます。事務局から、どうぞ。
【見次管理官】  今回の報告におきまして、御指摘のとおり、要因分析や改善方針等が精査の途上である場合にあっても、その旨を主務大臣評価に記載した上で、それらの精査が完了次第、可能な限り早期に公表することが望ましいとしてございます。具体的にC以下の評定が付された場合や、業務上、基準に違反しているような場合など、何らかの問題が生じた際に、どのような対応を取るべきかという観点から、一般的な考え方、姿勢として、整理したものでございます。 
 実際には、調査の途上にある場合や係争中である等の事情で、評価書に記載できるかどうかというところは、個別の事情は様々に存在するものと認識しております。また、年度評価においては、主務大臣が責任を持って評価を行い、そして、評価の実施が著しく適正を欠くと認めるときは、委員会として御指摘をいただく枠組みで運用されているところです。こうした前提の下、事務局としては、可能な限り、先ほど申し上げた考え方に沿った対応を主務省に促してまいりたいと考えてございます。
 他法人においては、スピーディーな対応がされている事例もありますので、そのような事例も踏まえつつ、各法人に対してはスピード感を持った対応を促すように意識づけを行っていきたいと考えてございます。
【澤田委員長】  ありがとうございました。
 それでは、まずはJICAの令和5年度業務実績評価の見直しを踏まえ、外務省及び本法人においては改善方策を適切に実施していただきたいと思います。なお、本法人は来年度の見直し対象法人でございます。委員会としても、ガバナンスの改善につながりますように、次期中期目標策定に向けた外務省における検討状況を注視してまいりたいと考えております。
 また、議題3及び議題4での御議論を踏まえますと、評価結果によって判明した法人の業務運営上の課題につきまして改善が図られることが重要であるという点、それから要因分析等の精査が完了次第、可能な限り早期に公表することが望ましい点などにつきまして、事務局より主務省にお伝えいただくことにしたいと思います。
 皆さん、よろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【澤田委員長】  それでは、事務局におきましては、主務省への伝達をよろしくお願いします。
 また、主務大臣におかれましては、今回の点検結果も踏まえ、次回以降の評価につきまして適切に実施をしていただきたいと思っております。よろしくお願いします。
 それでは、次に、議題5の「「独立行政法人会計基準」及び「独立行政法人会計基準注解」の改訂について」、議題6の「令和5事業年度の事業報告について」、長村会計基準等部会長からまとめて御報告をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
【長村会計基準等部会長】  ありがとうございます。それでは議題5の「独立行政法人会計基準」及び「独立行政法人会計基準注解」の改訂につきまして御説明させていただきます。資料5の1ページ、「会計基準改訂の経緯等」を御覧ください。
 本件につきましては、令和7年9月25日に独立行政法人評価制度委員会会計基準等部会におきまして、また、同年の9月29日に財政制度等審議会財政制度分科会法制・公会計部会におきまして確定し、既に公表されております。確定までには非常に多くの方々のサポートを得て進めました。改めて御礼申し上げます。
 さて、5ページの※1のところに記載がございますけれども、平成11年、独立行政法人会計基準研究会におきまして、「独立行政法人会計基準 中間論点整理」がされております。ここでは独立行政法人が中期計画に沿って通常の運営を行った場合、損益がニュートラルになるような仕組みが必要とされ、この仕組みが採用されてございます。さらに独立行政法人の会計基準は、企業会計をベースとしつつ、損益がニュートラルとなるような固有の修正が加えられた内容になっております。なお、この考え方は、平成25年12月24日の閣議決定でございます「独立行政法人改革等に関する基本的な方針」においても維持することとされております。
 「損益がニュートラルになる」、この考え方は「損益均衡」とも呼ばれてございます。この仕組みを採用している目的は、「独法の損益が独法の活動成果、経営努力の状況を適切に表すようにする」ということにございます。
 例えばですが、運営費交付金を財源とする業務であり、業務の完了までに複数年度を要する場合について申し上げますと、運営費交付金を受け取った1年目に直ちにその運営費交付金全額を収益に計上するのではなく、この運営費交付金を財源として実施する業務が達成される段階、もしくは程度に応じて、それが例えば3年間の業務であれば、業務が完了する3年後までにその運営費交付金を収益に計上していくことを基本としております。
 このように、運営費交付金を収益に計上するタイミングを「業務が達成される段階」まで繰り延べることによりまして、その業務に係る損益が独立行政法人の活動成果を適切に表すようにする、例えば、予算どおりに業務が実施されれば赤字も黒字も出ない、「損益均衡」の状態となり、効率的に業務が実施できれば利益が計上される、独立行政法人会計基準におきましては、このような工夫が採用されております。
 このように、独法の損益計算に「独法の経営努力」が適切に反映される仕組みを取り入れることによりまして、損益計算によって算出される利益に基づいて経営努力が認定され、中長期計画に沿った範囲で独法が自己の判断で使用できる「目的積立金」の計上が認められるというインセンティブを与える仕組みも機能することとなります。
 また、このように独法の活動成果を適切に表すために、企業会計とは異なる独法に固有の会計処理として手当てされている、このような状態を「損益均衡が図られている」と表現しているところでございます。
 しかしながら近年、独法を取り巻く環境の変化や取引内容の多様化などによりまして、「本来は損益均衡を確保すべき取引であるにもかかわらず、損益均衡が確保されていない」状況が見受けられましたことから、損益計算によって独法の活動成果が適切に表現されるように必要な改訂を加えることといたしました。
 2ページの「2(1)損益均衡に関する会計処理」を御覧ください。「ア」ですが、このような独法に固有の会計処理につきまして、収益を適切なタイミング、すなわち業務の達成のタイミングまで繰り延べるために、損益均衡を図るために、これまで用いられてきました「資産見返負債」という独立行政法人に固有の勘定科目につきましては、財務情報の利用者が、よりこのような仕組みを理解できるように、その名称を「資産に係る繰延収益」に変更することといたしました。
 「イ」になりますが、「退職給付費用に係る前払年金費用」につきましては、収益が適切なタイミングで計上されず、損益均衡が確保できない形となっておりましたので、新たな勘定として会計処理を設けることといたしました。
 「ウ」になりますが、「自己収入を財源とする取引から生じた資金の裏付けがない前中期目標等期間繰越積立金」につきましては、損益均衡を図るための独法固有の会計処理によって利益が過大に計上されるケースが生じておりましたので、この部分を修正する改訂を行うことといたしました。
 次に、その下の「(2)リースに関する会計処理」を御覧ください。令和6年9月にリースに関する新しい会計基準、すなわち企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」を企業会計に導入することが決定されております。具体的には、全てのリースを借手に対する金融の提供と捉えまして、使用権資産に係る減価償却費及びリース負債に係る金利費用を別個に認識する単一の会計処理モデルを導入することとされております。
 これを独法の会計基準に導入すべきか否かについて検討を行い、独立行政法人におきましてもリースの将来リスクをより適切に開示する観点から、このような単一の会計処理モデルを導入することといたしました。
 ただし、独立行政法人の場合、例えばリース負債に係る利息費用が時間の経過に伴って小さくなることに対して損益均衡が図られていなかったことに加えまして、新リース基準の導入により新たに計上することとなるリース負債も増加しますので損益不均衡が拡大する、すなわち独法が複数年度にわたる特定のリースを行っている場合に、そのリースが原因となって独法の各年度の損益が変動してしまいます。このような影響が見込まれましたので、損益均衡を確保するための必要な手当てを設けるようにしております。
 続いて適用時期になりますが、4ページの「3」にありますように、「損益均衡に関する会計処理」は令和8事業年度から適用することとし、「リースに関する会計処理」につきましては令和11事業年度から適用することを原則としつつも、より早期に適用することも許容することとしてございます。
 最後に5ページを御覧ください。今回の改訂に当たりましては、独法会計基準の在り方にまで踏み込んだ議論が行われております。その中で「企業会計では、機関投資家の意思決定有用性が念頭に置かれるようになり、資産・負債アプローチを中心とするものに変容してきている。一方で、独法の会計基準は損益均衡を図るために収益・費用アプローチも活用している状況が続いており、こうした中で、企業会計基準と依然として政府の一部である独法の会計基準との間に乖離が生じてきているのではないか。」、このような現状認識や問題意識も提起されたところであります。
 この点を踏まえまして、「4.今後の課題」に記載してございますけれども、「今後の検討に当たっては、企業会計基準の改訂が生じた場合であっても、これまで以上に独法制度の特性を踏まえつつ、会計基準の在り方について検討していく姿勢が有効と考えられる」、言い換えますと、「今後の検討に当たっては、企業会計基準に改訂が生じた場合であっても、独法制度の特性をよく踏まえて、適用の要否、適用する場合における独法の財務情報への影響や複雑性の程度なども慎重に検討していく」、このように独法の会計基準を考える上で今後の姿勢も明確に記載したところでございます。
 資料5の説明は以上になります。
 続きまして、議題の6、独法の事業報告書の作成状況に関する御報告になります。令和5年12月に、事業報告書の「標準的な様式」を改訂いたしました。資料6の1ページに記載してございますけれども、「持続的に適正なサービスを提供するための源泉」の項目の中に、「法人の強みや基盤を維持・創出していくための源泉」に関する情報を記載することを求める、また、「業務運営上の課題・リスク及びその対応策」の記載内容の充実を求める、このような事項を含む改訂がなされたところでございます。改訂後の「標準的な様式」を踏まえまして、令和5事業年度の事業報告書が作成されておりますので、その状況を御報告する資料となってございます。
 時間の関係上、ポイントに絞って紹介させていただきますが、3ページ以降に、多くの独法にとり有益と考えられる記載事例を記載してございます。
 まず、家畜改良センター、それから日本芸術文化振興会、量子科学技術研究開発機構につきましてですが、「法人の強み」について、項目や方向性を整理して、体系的に解説されており、また、「法人の強みの源泉」については特許権、蓄積された重要なノウハウ、数量的な活動成果、研究施設・装置、これらの活用状況を用いて、「強みの源泉」の根拠が、より詳細に具体的に記載されているところでございます。
 次の国際協力機構でございますけれども、「法人の強みの源泉」を主に人的資本の観点から説明しております。その際に人事制度や職場環境に関する数量的な実績数値を用いて、前年度と今年度の状況を比較して、改善されているかどうかを示しているというものでございます。
 日本スポーツ振興センターにつきましては、実施されている業務や事業ごとに「想定される固有のリスク」が記載されております。また、この「想定される固有のリスク」ごとに、リスク軽減のためのアクションプラン、打ち手の記載もされております。
 国立病院機構につきましては、法人の目的を阻害する要因を4つの要因と26の事象に細分化いたしておりまして、140の病院ごとに「リスク事象リスト」と「リスクマップ」を作成した上で、140の病院の平均値を落とし込んだ「リスクマップ」を事業報告書に記載してございます。
 以上のような事例が確認されたところでございます。
 財政制度等審議会財政制度分科会法制・公会計部会との共同ワーキングチームにおきましては、独法の場合、「持続可能性」が極めて重要であるので、事業報告書に「持続的に適正なサービスを提供するための源泉」に関する情報をしっかりと記載していただく必要がある。また、企業の財務情報と同様に、独法が事業報告書を作成する上で有用と思われる情報や事例を蓄積し、独法が容易にアクセスできる環境を整備いただくのがよいのではないか。このような御意見が出されたところであり、事務局においても検討いただくこととなってございます。
 資料6の説明は以上になります。
【澤田委員長】  ありがとうございました。佐藤委員、お願いします。
【佐藤委員】  私も会計基準等部会に参加をしておりまして、そこで2点、重要と感じたことを報告させていただきます。
 長村会計基準等部会長からもありましたとおり、最後に今回の議論ではいろいろな会計処理の議論にとどまらずに、独法会計の在り方について非常に深く議論がなされたところを私からも強調したいと思います。その結果が、今般の改訂に関する「前文」に掲載されております。独法の会計については、2000年の設定当初から企業会計とは異なるということをしっかりと強調してきて、「前文」にもその点がしっかり書き込まれたことは大きな意味を持ち、さらに今後議論を深めていく点についても記されておるところです。
 それから、2点目については、最後の損益計算で特に独立行政法人通則法第44条に基づく損益につきましては、あくまでもこれはインセンティブを計算するための利益であって、法人の成果評価とは異なるものであることもしっかり書き込まれてあるのですが、この点については、改訂に当たって実施された調査結果等で、法人がこの利益のインセンティブの性質やシステムを十分に理解できていないのではないかということが分かりました。また、法人が理解していないものを、これから国民にどのように分かりやすく伝えるかということも課題だと思いましたので、意見として述べさせていただきます。
 以上です。
【澤田委員長】  ありがとうございました。
 それでは、最後に議題7「独立行政法人シンポジウムの開催について」、伊藤企画官から御説明をお願いします。
【伊藤企画官】  伊藤でございます。議題7のシンポジウムの開催につきまして、御案内申し上げます。
 資料7の「1」、「2」のところでございます。開催趣旨について、委員会の基本的な考え方にも記載されてございますが、法人の政策実施機能最大化、そのために委員会としては法人の取組を後押ししていこうということで、優良事例の横展開等について記載しているところでございます。
 その一環といたしまして、2段落目の(1)を御覧ください。実際、先進的な取組を実践されている法人の理事長から直接、御自身が実施されている取組についてお話をしていただき、御出席いただく他法人のトップや委員との意見交換を通じて議論を深めていく、このように法人横断的な業務改善に資するようにシンポジウムを開催しているところでございます。コロナ禍以降、毎年1回開催しておりますが、昨年度も役に立った、満足だった、のような回答を総合しますと8割ぐらいの出席者の皆様から満足という回答をいただいておりまして、開催の継続を要望いただいているところでございます。そうしたわけで、今年度も開催をしたいと考えてございます。
 日時でございますが、年明け、令和8年2月5日、午後2時半から5時、中央合同庁舎2号館地下2階の講堂にて開催する予定でございます。ここまでが資料「1」、「2」の御説明でございます。
 「3」について、どういったテーマを扱うかというところでございますが、記載してございますとおり、「人材不足に対応する法人マネジメント〜人材戦略・DXを中心に〜」としてございます。
 人材不足については、先ほどの議題1の留意事項の議論においても、法人ヒアリングを行う中で、やりたいことや課題認識はあるものの、人手が不足しているという点が悩みの中心として、法人の類型を問わず、様々な法人から聞かれたところです。また、シンポジウム終了後のアンケートにおいても、人材不足に関する具体的な事例を知りたいという要望が寄せられていたところでございます。さらに、DXにつきましても、重要だと分かっているので、他法人の取組が知りたいという要望がございました。こうした要望を勘案いたしまして、今回のテーマを設定したところでございます。
 1点だけ、DXにつきましては、人材不足との関係で申し上げますと、国立研究開発法人は様々な取組を実施してございますが、個別業務に関するDXと、内部管理に関するDX、2つの種類が大きく分けてあると思います。今回のDXというのは、人手不足がある中でDXにより業務を効率化できないか、何かそういう取組で法人の参考になることはないかという観点で考えてございます。以上が開催趣旨でございます。
 パネルディスカッションのところでございますが、御登壇される皆様、資料のとおりでございます。司会は栗原委員長代理にお願いしたく存じます。ありがとうございます。パネリストも資料のとおりでございますが、澤田委員長、昨年に引き続きお引き受けいただきありがとうございます。また、河合委員と清水専門委員にも御登壇いただくということで、ありがとうございます。
 次に、登壇いただく3名の法人の理事長の御紹介でございます。今回、より多くの参加者に自身の法人に当てはめて御参考としていただけるように、法人の職員数の規模ですとか、組織形態のバランスに着目して、いろいろと検討しまして、依頼させていただきました。これから御紹介いたします法人の理事長の中にも、実際、過去にシンポジウムに出席なさった方々もいらっしゃって、自分の出番が回ってきたということで、私でよければと、御快諾いただいた方もいらっしゃいます。
 お一人目は、物質・材料研究機構、いわゆるNIMSの宝野理事長でございます。こちらの法人は特定国立研究開発法人、まさに国立研究開発法人のトップランナーでございますが、職員数は約1,600名になってございます。現在、どのような取組を実施しているのか、その選定過程から伺っているところでございますが、組織の最優先リスクというのは、まさに人口減少という状況下における優秀な人材の確保ということで、理事長はメッセージを出されまして、若手や外国人研究者の確保育成ですとか、研究職を支えるエンジニア職のキャリアチェンジによる確保について、法人だからこそ、これらの取組方針について、理事長が主導となって方針を変えてもいいのではないかという話も聞いてございますが、組織の方針に沿った人事評価制度の見直しなど、戦略的に取組を進めておるところでございます。
 お二人目は、高齢・障害・求職者雇用支援機構、いわゆるJEEDの輪島理事長でございます。こちらは、全国ネットの組織でございまして、職員数はトータルで申しますと7,000名でございます。かなり規模の大きい中期目標管理法人でございますが、令和5年に御就任されてから理事長のお名前で人材確保育成方針を職員に発信されて、まだ中期目標期間の半ばでございますが、その進捗状況についても理事長のお名前で全職員に対してメッセージを出されております。
 取組について大きくすると12個ほどあると伺っており、大規模法人でございますが、規模の大小問わず何かヒントがあるのではないかというところで期待をしているところでございます。
 三人目は、農林漁業信用基金の牧元理事長でございます。職員数は、今、申し上げた2法人と比べますと規模は小さいほうでございまして、100名程度と伺ってございます。また、数次にわたって複数の法人が統廃合してきた歴史がございます。こうした経緯もございまして、理事長が就任されてから新たに人材確保育成方針を策定しまして、この方針の具体化のために、マンパワーも限られているところですが、外部の知見も活用して、組織の現状分析や、職員の率直な思いの把握、取組のロードマップ作成、人事評価制度の見直し、慣習的な業務の見直し等を実施していると伺っております。
 以上の3名の理事長から御紹介いただいた取組内容を基に、栗原委員長代理の司会進行のもとでパネリストとして澤田委員長、河合委員、清水専門委員に御議論いただきたく存じます。
 パネルディスカッションの後の(3)でございます。登壇理事長と来場者との質疑応答となってございますが、ここでは3法人の理事長からの取組の説明、パネルディスカッションの議論を踏まえまして、特に法人トップとして日々悩みを抱えていると推察いたしますが、御来場の理事長の皆様方を中心に質疑応答していただき、トップ同士の意見交換、悩みの共有という趣旨でざっくばらんに御議論いただきたいと考えてございます。
 なお、登壇理事長と来場者との質疑応答以外のプログラムにつきましては、後日アーカイブ発信する予定でございます。対面開催中心ということになってしまいますけれども、委員の皆様におかれましても、もし御都合がよろしければ、ぜひ御参加いただきますようお願い申し上げます。
 説明は以上でございます。
【澤田委員長】  ありがとうございました。非常に意味のあるシンポジウムだと思いますので、今回もいい形でディスカッションできればいいと思います。それから私もパネリストの1人として参加しますけれども、せっかくなら3法人の理事長の取組をさらに後押しするような、深掘りできるような、パネルディスカッションになれば参加者もこの後の質疑応答に結びつくのではないかなと思いますので、栗原委員長代理も遠慮なく、3人のパネリストに話を振っていただければと思います。我々としても、本当にできるだけ後押しをして、各法人の特徴がさらに引き出せるような形で進めていければなと思っております。
 皆さんから御質問、それから御意見等ございますか。よろしいでしょうか。
 どうぞ、清水専門委員。
【清水専門委員】  先ほど、自分の出番がとうとう来たかという意識をお持ちの方がいらっしゃったというのは、いいことだなとすごく思っております。前回も質疑はすごく闊達だったと思いますし、そういうことが続いていくようなネットワークになれば、本当にいいシンポジウムになるのではないかと思っておりますし、そのような雰囲気に今年もできればと思っております。
 以上です。
【澤田委員長】  ありがとうございました。
 藤川委員、お願いします。
【藤川委員】  独法の理事長と近くでお話しする機会がありますと、独法を運営していくに当たっては独法制度という、少しニッチで特有な知識も必要であるということを感じます。それに加えて、業務運営や経営的なセンス、さらにそれぞれの独法が持つ専門分野、これもかなりニッチなものがあると思いますが、色々な面にわたる知見も求められるのだろうと思います。一方で、いかなる理事長であっても、この3つを既にお持ちという方はなかなかいらっしゃらないのではと感じています。実際には、5年あるいは7年と任期を務める中で、十分に獲得しきれないまま、何となくもやもやと終わってしまうような方もいらっしゃらなくはないと思うところではあります。
 ましてや独法は独任制ですから、理事長の権限は非常に強いものがあります。環境が激変する中で、このような状況では、我々が相手としている独法がうまく運営していけるのだろうかという点については、日頃から非常に悩ましく思っているところであります。
 民間においては、経営人材のサクセッションプランのようなことを当然のこととして、かなり真剣に検討されているかと思います。他方で、独法理事長のサクセッションプランのようなことや育成といった点について、なかなかうまく手が付けられていない面もあるのではないかと感じています。そうした中で、今回の総務省のシンポジウムだけでは少し足りないのではないかと思う部分もございます。特にまだシンポジウムに参加されていない理事長も含めて、こうした取組が活性化するような、何らかの企画があればいいなと思う次第です。よろしくお願いします。
【澤田委員長】  ありがとうございました。
 伊藤企画官、お願いします。
【伊藤企画官】  御指摘ありがとうございます。シンポジウムにつきましては、おっしゃるとおり、開催しておしまいとは思っておりません。法人のトップ同士の意見交換を趣旨にしていますけれども、トップの意思を受けて職員の皆さんが追随することが重要でございますので、様々な階層の皆様にも知っていただきたいと思っております。まずはアーカイブ配信を行うことを考えているところですが、今後、順次、より浸透していくような取組についても工夫してまいりたいと思っております。
 加えて、足元の取組で先ほど説明では省略してしまった点なのですが、DXにつきましては今回、内部管理のDXということで申し上げましたけれども、4月の委員会において、かなりボリュームのある事例集を、清水専門委員の御指導もいただきながら作成し、公表したところです。これについても、4月の委員会で公表したきりでは非常にもったいないなと思っていますし、浸透させていかなければならないと思っています。
 具体的には、法人の新人職員の研修ですとか、法人類型ごとに設けられている監事関係の連絡会もございますので、そうした場を活用した出前講座のような形で、この事例集ですとか、先ほどお話した効率化目標の件についても、法人の関係者の皆様に直接説明する機会あれば、出張講座を増やしているところです。今後も、機会を見つけながら、こうした取組を活用して、より浸透するよう努力してまいりたいと思います。御指摘ありがとうございます。
【澤田委員長】  ありがとうございます。藤川委員、貴重な御意見ありがとうございました。
 そのほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。本当に意義あるシンポジウムにしていきたいと思っております。よろしくお願いしたいと思います。ありがとうございました。
 議題7まで終わりましたけれども、全体を通じて皆様から御質問、御意見等ございますか。
 特段の御質問、御意見なければ、最後に事務局から、その他報告等あると思いますので、よろしくお願いします。
【見次管理官】  次回の委員会でございますけれども、2月17日火曜日の10時から開催を予定してございます。
 会場は本日の委員会と同様、2号館8階第一特別会議室で、ウェブ会議を併用したハイブリッド開催を予定しております。
 以上です。
【澤田委員長】  ありがとうございました。
 それでは、以上をもちまして、第54回独立行政法人評価制度委員会を閉会したいと思います。続いて評価部会を開催すると聞いておりますので、以降は栗原評価部会長に引き継ぎたいと思います。
 では、本日は皆様、お忙しい中、御出席賜りましてありがとうございました。オンラインの先生方もありがとうございました。

 
(以上)

ページトップへ戻る