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第73回独立行政法人評価制度委員会評価部会 議事録

日時

令和7年12月4日(木)11:25〜12:00

場所

中央合同庁舎2号館8階第1特別会議室(ウェブ会議併用)

出席者

(委員)栗原美津枝評価部会長、金岡克己部会長代理、河合晃一委員、島本幸治委員、高橋真木子委員、藤川裕紀子委員、大原美保専門委員、小田勇樹専門委員、清水剛専門委員、横田響子専門委員
(事務局)中井官房政策立案総括審議官、見次管理官 ほか

議事

配付資料

議事録

【栗原評価部会長】  定刻となりましたので、ただいまより第73回独立行政法人評価制度委員会評価部会を開催いたします。
 本日の会議は、傍聴者には会議の模様をオンラインで中継をさせていただいております。
 それでは、議題に入らせていただきます。本日の議題は2つございます。1つ目は「中長期目標の変更について」、2つ目は「役員の業績勘案率の点検について」です。
 まず、議題1の「中長期目標の変更について」審議を行います。事務局から説明をお願いいたします。
【見次管理官】  本日は諮問案件1件ございます。内容につきまして、担当管理官から説明させていただきます。よろしくお願いします。
【松隈管理官】  厚生労働省担当管理官の松隈でございます。厚労省所管の医薬基盤・健康・栄養研究所、いわゆる基盤研の中長期目標の変更について御説明させていただきます。
 本年の通常国会において、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、いわゆる薬機法等の改正法によって医薬基盤・健康・栄養研究所法が改正され、基盤研に新たに2つの業務が追加されたことを受けて中長期目標の変更を行うものでございます。
 まず、1点目の追加業務は、革新的な医薬品等の実用化に向けた支援に関するものでございます。背景としまして、近年、世界的にはスタートアップが創薬を担う時代が到来しているにもかかわらず、我が国においては創薬スタートアップの数が少なく規模が小さいことに加えて、創薬スタートアップへの支援を行う機能も大きく立ち後れており、官民が連携して研究開発早期段階から実用化段階まで連続的な支援を行う創薬エコシステムの構築が求められております。そのため、基盤研に革新的医薬品等実用化支援基金を設置し、革新的な医薬品等の実用化に取り組むベンチャー企業等への支援を行う事業者に対し、必要な資金の交付等の支援を行うことを新たに目標に追記するものでございます。
 2点目の追加業務は、後発医薬品、ジェネリック医薬品の安定的な供給確保に向けた支援に関するものでございます。背景としましては、近年、後発医薬品を中心とする医薬品の供給不足の一因として、後発医薬品産業における少量多品目生産による生産性の低さが指摘されておりまして、企業間の連携、協力、再編を通じて生産性向上のための製造基盤の整備を行うことで後発医薬品に係る産業構造を転換させることが求められております。そのため、基盤研に後発医薬品製造基盤整備基金を設置しまして、後発医薬品の安定的な供給の確保に向けた製造基盤の整備に取り組む後発医薬品企業に対し、必要な資金の交付等の支援を行うことを新たに目標に追記するものでございます。
 私からの御説明は以上です。
【栗原評価部会長】  ありがとうございます。ただいまの事務局の説明について、御質問・御意見等ございましたら、どなたからでも結構ですので御発言いただけますでしょうか。なお、改めてお伝えさせていただきますが、本議論においては、政策内容の是非というよりは、政策内容に照らして、目標や指標が適切に変更されているか、という観点を中心に御議論いただきたいと思います。いかがでしょうか。
 河合委員、お願いいたします。
【河合委員】  御説明ありがとうございました。変更内容については異存ございません。確認のために教えていただきたいのですが、今回のこの追加業務が令和18年3月31日までの時限的なものになっているのは、約10年で事業者による実用化支援が安定的なものになり、基盤研から事業者に対しての支援が不要になるであろうという見込みのもとの時限業務という理解でよろしいでしょうか。
【栗原評価部会長】  松隈管理官、お願いします。
【松隈管理官】  松隈でございます。基金全体として、終了期限については具体的な期限設定を行うこととする政府全体の方針があり、その上で、今回設置される基金については、法律上それぞれを、革新的医薬品等実用化支援基金は令和18年3月31日までの10年と、後発医薬品製造基盤整備基金は令和13年3月31日までの5年の期限を設けられていると承知しておりますので、まずは、その年限でやってみてというところだと認識しております。
 以上でございます。
【河合委員】  分かりました。ありがとうございます。
【栗原評価部会長】  ありがとうございました。
 島本委員、お願いします。
【島本委員】  1点目の創薬スタートアップは「日本成長戦略会議」における「総合経済対策」で掲げられた17の戦略分野にも入っていたと思いますし、法改正に伴う目標変更だと思いますが、この基金はどのような基金でしょうか。革新的医薬品等実用化支援基金を法人に設置することとなりますが、この基金の財源はどうなるのでしょうか。
【松隈管理官】  こちらにつきましては厚生労働省が概算要求をして国から拠出するものと民間からの寄附金を合わせて、基金の財源になります。
【島本委員】  民間からの寄附金をどのような形で募る予定か、可能な範囲で教えていただきたい。
 例えばマーケットからのように広くファンディングを募るとか、そのような発想はまだないでしょうか。
【松隈管理官】  厚生労働省に確認の上、後日お答えさせていただきます。
【島本委員】  関心があったので御質問させていただきました。
【栗原評価部会長】  ほかにいかがでしょうか。
 小田専門委員、お願いいたします。
【小田専門委員】  専門委員の小田でございます。私も政策の内容の変更というところに関しては異存ございませんが、追加業務の評価のモニタリング指標のところを少しお伺いできればと思います。
 創薬は不確実性の高い分野でございますので公共的な支援がある程度必要だと思いますが、その一方で、最終的に公共的な支援がどのような成果を生み出したかというところは、社会的に非常に厳しい目線が向けられやすい分野でもあるかなと思っております。
 そうした中で、年度計画に基づく各種業務の遂行状況を評価指標、助成金交付に関する各種事務の完了時期及び事業計画の審査件数をモニタリング指標とするとされております。どちらかといえばアウトプット寄りの指標が中心ですが、こういった不確実性の高い分野に対して成果を求めるのは非常に厳しいと思います。しかし、公的資金を用いる以上、社会的に厳しい目線が向けられると思いますので、アウトプット寄りの指標で評価していくところ、成果の見え方について具体的にどのように考えられているのかというところをお伺いできればと思います。
【松隈管理官】  先ほども申し上げたとおり、こちらの基金業務については厚生労働省が予算要求し、支援対象の認定についても厚生労働省が認定することになっており、基盤研の裁量が大きくないため、採択件数のような指標を設定しづらい面がございますが、基盤研のノウハウを生かして助言等を行いながら進捗管理を行うという趣旨で、遂行状況を指標として設定していると厚生労働省から聞いております。
 なお、既に抗菌薬原薬国産化支援基金という基金がありますが、同じく基盤研の裁量自体が高くなく、進捗管理の遂行状況という同様の指標にしておりますので、そちらとも整合していると考えております。
 以上でございます。
【小田専門委員】  基盤研の役割としては、事務手続の実施部分が主な業務内容になるとよく分かりました。ありがとうございます。
【栗原評価部会長】  ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
 それでは今、いただいた御意見については適宜フィードバックをしていただきたいと思います。
 本件については、意見なしということで御異議ございませんでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【栗原評価部会長】  ありがとうございます。それでは、本件については、意見なしと整理させていただきます。事後の処理につきましては、事務局に一任をさせていただきます。
 それでは、議題2の「役員の業績勘案率の点検について」、審議を行います。本議案につきましては、資料に特定の個人を識別する情報がございますので、会議及び資料は非公開といたします。なお、議事概要及び議事録は例年同様、公表することとさせていただきます。傍聴者への中継はここまでとしたいと思います。
【栗原評価部会長】  本議題の審議にあたり、藤川委員におかれては監事を務められている国立病院機構、また、これまでの御経歴を踏まえまして、労働者健康安全機構、国立がん研究センター、国立健康危機管理研究機構、土木研究所、建築研究所に関する審議、議決を回避したいとの申出がございましたので、申合せに従い、申出のとおり取り扱うことといたしましたので、御報告いたします。
 また、私も宇宙政策委員会、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構分科会の委員を務めておりますので、申合せにより、宇宙航空研究開発機構への意見は控えるとともに、議決には参加しないこととさせていただきます。
 それでは、事務局から説明をお願いいたします。
【見次管理官】  事務局より御説明いたします。役員の退職金に係る業績勘案率は、主務大臣が0.0から2.0の範囲内で法人の業績評価である年度評価又は期間実績評価に応じて決定するもので、総務大臣決定の「業績勘案率の算定ルール」に基づき、算定することになっております。
 本日は、31法人の退職役員54名の業績勘案率につきまして御審議いただきます。
 私からはこのうち、加算又は減算している、2法人計4名について、御説明いたします。
その他の方々につきましては算定ルールのとおりの計算になっているため、割愛させていただきます。
 まず、外務省所管の国際協力機構、いわゆるJICAの元役員3名の案件でございます。JICAにおきましては先ほどの委員会において御報告をさせていただきましたが、平成29年度にフィリピン向け円借款事業に係る職員によります情報漏えい事案が発生し、当該職員の懲戒処分や検証委員会を設置しての検証などの一連の対応を行ってきたところでございます。この事案を踏まえまして、令和5年度から6年度に副理事長であった方、また、令和5年度から6年度に調達・派遣業務部の担当であった理事、また東南アジア・大洋州部の担当であった理事につきまして、法人の信用失墜が生じた責任として追加的にそれぞれ0.1の個別の減算を行うことが適当であると主務大臣において判断し、減算を行った業績勘案率が通知されております。
 続きまして厚生労働省所管の国立研究開発法人国立がん研究センターの元役員の案件になります。前提といたしまして、この役員の方の在任期間のうち、平成25年度以前の業績勘案率につきましては原則1.0で算定するところ、在職期間中にわたり法人の業績が極めて好調な場合には、その程度に応じて業績勘案率を加算することが可能とされているところでございます。
 この元役員の功績につきましては、国民の半数が一生のうちに罹患するがんの克服に向けた功績は多くの国民から賞賛を受けるものであること、また、実際に当該役員個人の担当業務である研究開発業務の評価6項目中4項目がS評定であることを踏まえて、主務大臣において平成25年度以前については加算を行うことが適当であると判断し、加算を行った業績勘案率が通知をされております。
 以上の4名を含みます全54名の退職役員につきまして、各主務大臣から通知のあった業績勘案率につきましては算定ルールや過去の加算・減算事例等に照らしまして妥当であると考えられるため、事務局としては意見なしとしてはどうかと考えてございます。
 御説明は以上でございます。
【栗原評価部会長】  ありがとうございました。ただいまの事務局からの説明につきまして、御質問、御意見などございましたら、どなたからでも結構ですので御発言をお願いいたします。
 横田専門委員、お願いします。
【横田専門委員】  ありがとうございました。内容に異論は特にございません。
 1点だけ確認をしたいのが、今回の場合、JICAのお三方が挙がっておりますけれども、拝見するに就任時期から少し時間がたっているのですが、不祥事があったから退職金の確定を保留していたという考え方でよろしいのでしょうか。
 また逆に、本件に絡むところではないのですけれど、退任後、退職金の確定後に不祥事が発覚した場合、遡って退職金に反映をするようなことが行われているのかどうかというところもお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
【見次管理官】  ありがとうございます。JICAのこの退職役員の方のうち、一部の方につきましては、本情報漏えい事案が起き、検証委員会を開催、設置をして再発防止策ですとか、原因究明、要因分析に関する検討を行っていた事情がございますので、そのような事情を考慮しまして、委員会への通知を保留していたと承知しております。要しますと、きちんと事案の分析等が行われ、それが評価に反映されるタイミングを待って今回通知をいただき、点検の対象とさせていただいているということでございます。
 それで、2点目の退職金確定後に不祥事が生じた場合に、遡って反映させるかについては、今回のように再評価を行ったということが非常に珍しい事案でございまして、基本的にはそれぞれの評価のタイミングで適切に反映されているところでございますので、既に払い済みの場合にどう対応されているかというところは、事例というのは把握をしていないところでございます。
【横田専門委員】  ありがとうございます。少し整理は必要かと思いますし、ルール化が必要なのかどうか、あるいは主務省にその判断を委ねることなのか分かりませんが、一定の公平性を持った基準というのは持ち合わせているようであれば、また別途の機会でも構いませんので御教示いただけたらと思います。
 以上です。
【見次管理官】  ありがとうございます。基本的には年度ごとに評価を行っており、過去の事業年度について遡って再度評価を行うようなことはあまり例がないところです。その点につきましては、今後、様々な事例の蓄積を踏まえて検討するところもあるかもしれませんけれども、現状といたしましては、一般化するまでの蓄積がまだないところでございます。
【横田専門委員】  承知しました。
【栗原評価部会長】  個別の事象を積み上げて整理していくのか、それとも、そもそもルール化していくべき事柄なのか、という点かと思っております。そのあたりも確認いただいて、整理いただければと思います。評価部会の議論ではないかもしれませんし、場合によっては、私どもの評価にも反映するルールになる可能性もあるかと思いますので、その点も含めて、御確認の上、改めて共有いただけますでしょうか。
【見次管理官】  ありがとうございました。いろいろと事例が不足しているところもございますけど、勉強してまいりたいと思います。
【栗原評価部会長】  他にございますか。
 藤川委員、お願いいたします。
【藤川委員】  決まっているルールに従って、本件は決定されたと伺っていますので、その点に関しては反対ということではないのですけれども、JICAにつきましては、再評価を行いDに変更したということは、かなり重大な問題だという認識なのかと思っております。昨今コンプライアンスの重要性が高まっている民間企業であれば、コンプライアンス違反があれば一発アウトと受け止められることも少なくない中で、0.1減算したとしても、1.2、1.1というように、他の法人役員と比較すると、本法人の役員を評価する結果になっていることは、常識的な感覚と合致しているのかという疑問が少しあります。
 ルール上、仕方がないのですけれども、常識的な感覚とかけ離れないようなルールづくりも必要かと考えていますので、御検討いただけたらと思います。
 以上です。
【見次管理官】  ありがとうございます。算定ルール上は機械的算出をまず行いますが、法人においては様々なセグメントの業務を行っているところでございますので、その中には良い評価も含まれており、その評価も加味した上で、機械的算定が行われており、御発言いただきましたように、再評価を行い、評価を下げたことも加味された上で、機械的な算定が行われているわけでございます。その算定からさらに考慮によって業績勘案率を下げて、この数字になっております。
 御指摘いただいたように社会通念と申しますか、どういった形で納得いただけるかというところは、私ども、基本的には過去の例等も踏まえながら考えているわけではございますけれども、引き続き勉強してまいりたいと考えております。
【栗原評価部会長】  ありがとうございました。今のルールの中でも、どれだけ減算をするか主務大臣から通知された業績勘案率に対して、本委員会は適正と考えるかどうかということについて意見を述べることが可能であり、主務省がそもそもこれでいいのかどうかという判断にも幅がある中で、こういった減算に至ったということですが、異論はないということでよろしいでしょうか。ありがとうございます。
 藤川委員もよろしいでしょうか。
【藤川委員】  現時点では先ほど御説明いただいたとおり、過去の事例に照らして今のルールの中で考慮しているということだったので、やむを得ないのかと思います。
 ただ、付け加えて言うのであれば、コンプライアンスに関係する評価をDに下げた部分としても、業績勘案率を算定する際にあまり比重が高くない箇所かなと思います。
 コンプライアンス面で問題が起きなければ特に問題はないですが、コンプライアンス面で大きな問題が起きた時に、在職期間中の他の評価項目に付されている評定の状況との関係で、コンプライアンスに関する評価項目の評定の比重が低くなり、結果的に役員の業績勘案率につながるポイントが高くなってしまうような機械算定ルールになっているのかと思います。それらについても何らか検討が必要ではないかと感じているところです。 以上です。
【栗原評価部会長】  課題提起ということで受け止めさせていただきました。ありがとうございます。
 ほかに御意見がないようでしたら、本件につきましては意見なしと整理をさせていただくことで御異議ございませんでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【栗原評価部会長】  それでは、本件については、意見なしとして整理させていただきます。事後の処理につきましては、事務局に一任させていただきたいと思います。
 最後に次回の評価部会につきまして、事務局から説明をお願いいたします。
【見次管理官】  次回は2月17日火曜日、委員会に引き続いて評価部会を開催予定でございます。会場は本日の評価部会同様、中央合同庁舎2号館8階第1特別会議室で、ウェブ会議を併用したハイブリッド開催を予定しております。
【栗原評価部会長】  それでは、以上をもちまして、第73回独立行政法人評価制度委員会評価部会を閉会いたします。
 御参集いただきましてありがとうございました。

 
(以上)

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