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会見発言記事

高市大臣の「テレワーク・デイ」視察後のぶら下がり会見の概要

平成29年7月24日

冒頭発言

[大雨被害について]

 7月22日からの大雨により、秋田県仙北市、横手市、大仙市などで、住家等の浸水被害が多数発生しているという報告を受けております。この大雨で被災しておられる皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。
 携帯電話のサービスにつきましては、一部停波している基地局はありますものの、おおむねエリアカバーできているという情報を得ています。
 東北地方、及び北陸地方などでは、今後も激しい雨が続く見込みとなっておりますので、土砂災害、河川の増水、氾濫などに引き続き厳重な警戒が必要でございます。
 総務大臣、総務省、消防庁としまして、引き続き大雨への対応に万全を期して参ります。

[テレワーク・デイについて]

 今日は、「テレワーク・デイ」ということで、皆様にも御協力をいただきながら、お呼びかけをして参りました。全国でテレワークを一斉に実施していただくという初めての試みでございます。
 東京五輪の開会式が予定されています7月24日を「テレワーク・デイ」とし、今年から毎年、国民運動として実施をして参ります。
 本日、初の「テレワーク・デイ」を全国各地で、「情報通信」だけではなくて、「商社」、「食品」、「金融」、「運輸」、「建設」など、様々な業種の企業の皆様と、自治体、団体の皆様をあわせますと、900団体以上、合計約6万人の方々が参加しておられます。
 総務省でも、現在、災害対応をしておりますので、災害対応に支障のない範囲で、900人以上の職員が参加しております。特に、先程御覧をいただきましたとおり、ICTの利活用や行政管理を担当する部局では、これも初の試みとして、「部署まるごとテレワーク」を行っています。
 さらに、本日テレワークをしておられる方々と、テレワークのメリットなどについて、先ほどWEB会議でお話をさせていただきました。
 時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方でありますテレワークというのは、「社会」、「企業」、「就業者」の三方向にメリットがございます。
 今回の「テレワーク・デイ」が参加された企業団体と、実際にテレワークをしていただいた方々にとって、テレワークの効果を実感していただく機会となることを私は期待しております。
 私からは以上でございます。

 【2020年に向けたテレワーク国民運動プロジェクト −テレワーク・デイ参加企業の募集−】

 【「働く、を変える日」テレワーク・デイ プレイベントの開催及びテレワーク・デイ参加団体の公表】

 【「テレワーク・デイ」特設サイト】
 

質疑応答

問:
 日経新聞の秋山です。先程、視察された11階と5階の感想について、お伺いします。
答:
 あれだけいつもぎっしり職員がいて仕事をしているオフィスが、がらんとした状態でございました。室内の気温もずいぶん下がっていたと思います。
 それから、テレワークでも、現在のところ支障なく仕事ができているということでございますので、行政もそうですけれども、企業にとっても、今後テレワークを進めていくということは、「優秀な人材の確保」にもなりますし、私自身も注視しております「育児や介護による離職を防止」するという効果もあります。それから、「コスト削減」にも結びつきますし、産業界では「ビジネスチャンスの拡大」にもなるかと思います。また、やはり体感温度を考えますと、省エネにもなっていますから温暖化対策にもなるでしょうし、それから災害が発生してしまった場合に業務を継続していく機能というものをしっかりと確保する、そういう体制をつくって頂くきっかけにもなるんだろうと思っております。

問:
 日経新聞の秋山です。先程、来年もやっていきたいというお話がありましたが、例えば、7月24日だけでなくて、他の日にもとか、あるいはデイズとかウィークとかいう話も事務方の方からちらりと聞こえたんですけれど、そこら辺のお考えはどうでしょうか。
答:
 総務省の場合は、「テレワーク・ウィーク」というものを続けて参りましたけれど、「テレワーク・ウィーク」に関わらず、テレワークを実施してくれている職員が結構おります。霞ヶ関では最大の規模になっております。今後も続けて参りたいと思います。
 特に2012年のロンドン五輪の際に実施したロンドンでは、「テレワーク」を呼びかけたことによって、「交通の混雑の緩和」、それから「生産性の向上」、「従業員の満足度の向上」、「ワークライフバランスの改善」といった成果を挙げたと聞いております。
 「テレワーク・デイ」だけではなく、これから増やしていくということで、継続的に呼び掛けていくということで、テレワークの効果を「見える化」していくということがまず肝要だと思います。
 本日は「テレワーク・デイ」ですけれど、実際に「テレワーク・デイ」に参加された企業の本社では、今朝出勤される方々の混雑が減って、朝の通勤風景が全く違う雰囲気だったと感じられたという風に聞いております。それから、総務省の調査については、前回の記者会見でも申し上げましたが、テレワーク導入企業の1社当たりの労働生産性は、導入していない企業の1.6倍となっていることも明らかになっています。
 今回100人以上の社員の方がテレワークを実施してくださっている特別協力団体がございまして、83社ありますが、「テレワーク・デイ」には効果の測定と検証にも協力をしていただいております。総務省において、この「テレワーク・デイ」で得た効果の測定、検証というものを取りまとめまして分析し、共有するということで、これまでの取組を更にどう改善できるのかということ、こういったこともよく考えて、継続的なテレワークの普及に向けて取り組んで参りたいと思っております。

問:
 朝日新聞の上栗です。民間企業を取材した。民間企業の方から、災害時も期待していると言う声があったが、一方で本当に災害時に通信が今の通りつながるのかという点が不安だということもありまして、通信がつながらなくなるとその瞬間にテレワークできなくなってしまう、総務省には強靱化という部分も合わせてやってもらわないとと言う声があった。その点どうお考えか。
答:
 その通りだと思っております。いま、秋田県でも基地局が1局停波しているということを申し上げましたし、それから先般、福岡県、大分県でも、情報通信だけではなくて放送につきましても甚大な被害がでました。関係事業者の皆様のご努力により徐々に復旧している、本当に寝ずの対策によってですね、復旧をしていっているということでございます。
 ですから、一時的に通信が使えないということはありますが、昨年の熊本地震も含めまして、これまでの災害状況をみますと、通信事業者の皆様のご努力によってかなり復旧は早くなっていると思います。
 また、持ち運び型のキットもございますので、臨時の基地局を設置するということは、昔に比べるとずいぶん簡単になってきておりますので、しっかりと情報通信環境の強靱化ということに取り組むとともに、基地局がダメになった場合にいかに早く復旧するか、そのための対応ということにも留意していかなければならないと思います。
 それでも、通信が全く不可能になってしまった場合に、テレワークの習慣がついていると、また総務省で使っているような指紋認証型のパソコンを活用し、しっかりとセキュリティが確保されたテレワークに取り組んで頂くということは、やはりリスクの最小化にはつながる取組だと思っております。

問:
 テレビ東京の大澤です。3年後の東京オリンピックをにらんで、交通の混雑緩和ということで、今年は初年度ということもありますが、まだまだ各交通機関の混雑状況を見てみると、まだ効果が出ていないと思われるのですが、そこら辺はどう捉えられておりますでしょうか。
答:
 まだ「テレワーク・デイ」は、今日はじめてでございます。本日スタートで、毎年続けていくと、ということでございますけど、今回の取組をきっかけに、参加頂いた多くの企業や団体に、テレワークの効果というものにお気づき頂き、普段もやってみようかという機運が高まっていくことに期待しております。
 それから、テレワークでしたら、必ずしも皆さんと同じ時間に職場にいる必要はない訳でございますので、半日テレワークして午後から出勤されるといったような働き方も可能になってくると思います。
 それから、今回、全国一斉でという呼びかけをさせて頂いておりましたが、確かに東京の交通機関の混雑も大変なものがございますが、私も関西で生まれ育ちましたので、大阪の環状線も含めて関西でもそれなりの通勤ラッシュというのがございます。
 ですから、今回の取組を通じて、まずは、大都市圏でテレワークを活用頂く、ということも重要でございますし、地方創生ということを考えますと、あらゆる地域でテレワークという働き方になじんで頂くということが大事だと思います。
 ただ、課題としましては、「テレワークをやってみたいんだけれども、どうやって導入していいか分からない」とか、「セキュリティ上は大丈夫なのか」とか、それから労務管理ですね、ご自宅でお仕事をされるとか地域に設置されますテレワークステーションで仕事するという時に、「ちゃんと労務管理ができるのか」というような課題もございます。そういった心配の声も多いと承知しておりますので、総務省からテレワークアドバイザーを派遣させて頂くという取組もしております。
 実際に、総務省の職員が、地方に出てテレワークについて、方法や課題の解決方法について皆様にお伝えしているということもやっておりますので、是非とも多くの方に興味をお持ち頂きたいな、と思っております。
 まずは、やって頂くということが大きな一歩に繋がると考えております。

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