総務省及び全国過疎地域自立促進連盟は、平成24年度の過疎地域自立活性化優良事例として、総務大臣賞4団体及び全国過疎地域自立促進連盟会長賞4団体を下記のとおり決定しました。
なお、表彰式については、来る10月11日(木)午後1時20分より、愛知県新城市で行われる「全国過疎問題シンポジウム2012inあいち(全体会)」において執り行います。
本表彰は、地域の自立と風格の醸成を目指した過疎地域の取組を奨励するため、創意工夫をもって過疎地域の活性化に取り組み、すぐれた成果を上げ、過疎対策の先進的、モデル的事例としてふさわしい団体であること等を審査の基準として、優良事例を過疎地域自立活性化優良事例表彰委員会(委員長 宮口 廸(みやぐち としみち) 早稲田大学教育・総合科学学術院教授)において選定のうえ、表彰するものです。
◎総務大臣賞(4団体)
団体名 | テーマ(キャッチフレーズ) |
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群馬県
神流(かんな)マウンテンラン&ウォーク実行委員会
(神流町)
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少子高齢化日本一の町が創った、日本一のトレイルランニングレース |
石川県
株式会社のろし
(珠洲市)
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能登半島最先端・珠洲市発 |
愛知県
田峰(だみね)観音奉納歌舞伎
谷高座(やたかざ) (設楽町)
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青い目の人形を介した草の根国際交流 |
島根県 邑南町 | 「A級グルメ立町」(攻め)と「日本一の子育て村構想」(守り)を核とした定住促進プロジェクト |
団体名 | テーマ(キャッチフレーズ) |
---|---|
北海道 鹿追町 | 地域内バイオマス(有機物資源)を有効活用した安心安全な農作物の生産と、環境負荷の少ない循環型農業の確立 |
宮城県
特定非営利活動法人ひっぽUIターンネット
(丸森町)
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交流・移住・定住で地区を元気に! |
愛知県 豊根村 | 若者と心つないで過疎脱却 |
広島県 生桑(いけくわ)振興会
(安芸高田市)
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地域の力で暮らしを支える 〜過疎地域における自主・自立的な地域経営の実現〜 |
総務省自治行政局過疎対策室
担 当:浦船、福島、山田
直通電話:03−5253−5536
F A X:03−5253−5537
全国過疎地域自立促進連盟
担 当:永嶋、浜
直通電話:03−3580−3070
F A X:03−3580−3602
都道府県 | 団体名 | テーマ | 概 要 |
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群馬県 |
神流(かんな)マウンテンラン&ウォーク実行委員会 |
少子高齢化日本一の町が創った、日本一のトレイルランニングレース |
神流町は、国立社会保障・人口問題研究所の発表によると、2025年に高齢化日本一となることが予想され、過疎化・高齢化が大きな課題となっている。 そこで、町の財産である雄大な自然を活用して山村と都市の交流を図るトレイルランニングレースを開催するために地域団体等が主体となって実行委員会を平成21年に組織した。 平成23年の第3回大会には、約700人の参加があった。また、町の人口の約15パーセントにあたる約400人が運営に関わっており、さらに応援まで含めると、町民の約半数以上が参加しており、地域が一体となったイベントとなっている。 大会前日のそば打ちなどの山村体験、大会前の試走、山の清掃ボランティア、関連ツアーを含めると年間2,000人以上の交流人口があり、大会開催で多くの交流が図られている。 |
石川県 |
株式会社のろし |
能登半島最先端・珠洲市発 |
能登半島最先端に位置する狼煙地区は、農林漁業のほか観光業の盛んな地区であったが、近年、観光客が減少し、また、農業従事者の高齢化のため、耕作放棄地が増加、里山の荒廃が深刻化してきた。平成9年に組織されたまちづくり団体「横山振興会」が、地区でかつて生産されていた大浜大豆の栽培を復活させ、様々な商品開発に取り組んできた。 その後、横山振興会のメンバーを含む地区住民が出資して、平成21年4月に珠洲市が整備した交流施設“狼煙”の管理運営や、大浜大豆などの農産物の6次産業化を行うことを目的として株式会社のろしが平成21年1月に設立された。 同株式会社は、交流施設“狼煙”において、豆腐ソフトをはじめとする地場産品の販売、体験教室の実施、大豆加工品の販売などを行うことで、地域産業の振興を図っている。 |
愛知県 |
田峰(だみね)観音奉納歌舞伎 谷高座(やたかざ) |
青い目の人形を介した草の根国際交流 |
田峰観音奉納歌舞伎は、90戸総勢300人ほどの田峯地区に残っている地域伝統芸能である。過疎高齢化による地域伝統芸能の担い手不足により存続が危惧されているが、小学生をその担い手とすることで、地域の伝統芸能を継承しながら活動を存続している。 また、アメリカから日米の友好の深めるために送られた人形を地区の小学校で保存していたことがきっかけとなり、平成元年に人形の里帰りに併せて、奉納歌舞伎の公演などが行われた。これ以降も3年に1回、アメリカへの訪問と奉納歌舞伎の公演が行われている。アメリカでの交流に関する報道がなされ、地域の伝統芸能を広くアピールすることにつながっている。 地元やアメリカの公演を継続することで、伝統を守る人を育て、地域のコミュニティを堅固なものにしているとともに、地域伝統芸能が次の世代へ継承されている。 |
島根県 |
邑南町 |
「A級グルメ立町」(攻め)と「日本一の子育て村構想」(守り)を核とした定住促進プロジェクト |
邑南町は、中山間における少子高齢化、地域産業の低下に伴う雇用機会の減少などに対処するため、産業振興の推進、それを支える町民の生活基盤の整備という二つの目標達成のため、以下のような取り組みを行っている。 ・A級グルメ立町…産直市みずほの建設、田舎の逸品のブランド化を図る食品等の認定制度、地元食材の販売や各種町内の情報にアクセスできるインターネット通販サイトの運営、地産地消のイタリアンレストランの開設、地域おこし協力隊事業を活用した食材作りから調理までを行う耕すシェフの育成など ・日本一の子育て村構想…第2子以降の保育料無料や中学卒業までの医療費の無料化、定住支援を行う定住コーディネーターの配置など これらの事業実施により、雇用の創出やUIターン者の受け入れなどの効果が現れている。 |
都道府県 | 団体名 | テーマ | 概 要 |
---|---|---|---|
北海道 |
鹿追町 |
地域内バイオマス(有機物資源)を有効活用した安心安全な農作物の生産と、環境負荷の少ない循環型農業の確立 |
主産業の酪農業の1戸あたりの飼養頭数が年々増加しており、それに伴う家畜排せつ物の処理が課題となっていた。 そこで、家畜排せつ物や農業残さなどの廃棄物をバイオマス資源として再び利活用することを目的に平成18年にバイオマスタウン構想を策定。 バイオガスプラント、堆肥化プラントなどを擁する鹿追町環境保全センターを稼働し、バイオマスエネルギーの活用と液肥(消化液)、堆肥を有効な有機肥料として利用を推進してきた。その結果、市街地での悪臭が激減し、消化液・堆肥の畑地への散布により、作物収量が増加し、経営の安定化が図られている。 また、家畜排せつ物の処理だけでなく、バイオガスの利活用に関する研究、環境教育などの活動も行っている。 |
宮城県 |
特定非営利活動法人ひっぽUIターンネット |
交流・移住・定住で地区を元気に! |
ひっぽUIターンネットは、少子高齢化・過疎化・遊休農地の増加が進み、集落維持等の問題が生じている中、必要なのは人であるというコンセプトのもと、平成15年に設立された。 移住希望者の増加を図る田舎暮らし体験ツアーの開催や空き家・農地などの情報収集活動、ホームページやブログ等を活用した広報活動、Iターン・Uターンの新住民受け入れ相談等を行い、筆甫(ひっぽ)地区の担い手となりうる人材の受け入れを行っている。 東日本大震災に伴う原発事故のため、今後の活動に苦慮しているものの、当法人のメンバーは、地区住民と協力して、放射線量の測定やマップの作成、通学路の除染活動など地区住民が安心して生活できる環境づくりに尽力し、ほかの地域住民の模範となっている。 |
愛知県 |
豊根村
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若者と心つないで過疎脱却 |
豊根村は、山間の谷間に小規模集落が点在しており、小規模ゆえに過疎化の影響を強く受け、伝統芸能である花祭りも一部の地区では休止に追い込まれるほど、地域活動の担い手が減少してきた。 そこで村は、大学生などの外部人材を活用して、地域活動の手助けや課題解決を図る地域づくりインターン制度、大学の支援を受けて実施する農業体験イベント、出身者交流会、地域おこし協力隊などの事業により地域の活動の支援を行っている。 また、参加した若者たちにより、「とよねサポーターズ」が組織が結成され、豊根のPR活動や、地域イベントの運営支援などが行われ、今でも交流が続いている。 これらの活動により、交流人口の増加が図られ、新規定住者の実績も出ている。 |
広島県 |
生桑(いけくわ)振興会 |
地域の力で暮らしを支える |
生桑振興会は平成14年に誇りと自信の持てる地域づくりを目的に設立された。以来、防犯・防災活動や地域交流のイベントなどを通して、地域の課題に対応した各種の取組を行ってきた。 そのような中で、地域住民の生活の要である給油所が、地下タンクの老朽化により閉鎖されることとなったが、生桑振興会が中心となって施設の更新に取り組み、平成24年1月に地域のサービス拠点として給油だけでなく食料品店舗等を併設して再スタートさせた。 さらに、生活必需品配送サービスなど高齢者等の買い物支援なども計画しており、地域の安心を提供する取組を進めている。 |