電波環境協議会の「医療機関における電波利用推進委員会」では、医療機関において電波を利用する機器の普及拡大に対応するため、医療機関における電波の適正な利用の確保を目的に平成28年4月に「医療機関において安心・安全に電波を利用するための手引き」(以下「手引き」という)を策定しました。
それ以降も、同委員会では「電波の安全利用規程(例)」の検討などが進められました。加えて、日本建築学会の「医療機関の電波利用に配慮した建築ガイドライン検討小委員会」では、「医療機関における電波利用機器に配慮した建築ガイドライン・同解説−医用テレメータ編−」の発行に向けた検討が進められています。一方、この間、無線LANの利用拡大や5Gを始めとする新しい無線通信技術の出現、医用電気機器についてのEMC適合規格の改定など、医療機関における電波利用の状況も変化しています。
同委員会では、手引き策定以降の活動や最新情報の反映の検討、手引きの使いやすさの改善を目的に、トラブル事例/対策やQ&A、医療機関のエリア別の対策実施例などの盛り込みの検討及び、手引きの概要を分かりやすく説明する「エッセンス版」の検討を行ってきました。
本日、同委員会でのこれまでの検討結果に基づき、電波環境協議会において手引き(改定版)及びそのエッセンス版が公表されましたのでお知らせします。
手引き(改定版)については、医療機関の関係者、通信事業者、医用電気機器製造販売業者や建築事業者等が連携して、医療機関における安心・安全な電波利用環境を整備する際に参照することができるよう、電波利用機器(医用テレメータ/無線LAN/携帯電話/その他の機器)のトラブル事例や対応策、医療機関において電波を管理する体制等の整備を中心になるべく分かりやすく情報提供を行うものです。
改定に当たっては、以下の点について充実を図りました。
(1) 初版発行後の活動の反映
(2) 新たな電波利用動向や技術動向の反映
(3) 使いやすさの改善
手引き(改定版)等については、電波環境協議会HP(https://www.emcc-info.net/medical_emc/info20210700.html)から御覧ください。
手引き(改定版)等の医療機関等への周知に向けて、総務省としても積極的に協力して参ります。
(関連報道発表等)