1 経緯等
デジタルサイネージ※は、公共空間や交通機関等の様々な場所でディスプレイ等の電子的な表示機器を使って情報発信を行うシステムであり、広告・宣伝等に利用されるほか、災害時の情報伝達手段としての役割も期待されています。近年、我が国をはじめ、諸外国においても急速に普及しています。
デジタルサイネージの機器間やシステム間の相互接続性が確保されることにより、様々な情報の流通を容易に実現することで、平時、災害時を問わず、より多くの人々に有益な情報を正確に提供する手段となることから、デジタルサイネージの相互接続性や品質要件を保証するためのフレームワーク、災害時等の運用要件等の国際標準化が必要とされています。
このため、我が国では、デジタルサイネージの国際標準化に向けて、勧告の原案を提案するとともに、平成23年12月に東京(秋葉原)においてITUデジタルサイネージワークショップを開催し、各国との意見調整を行うなど、積極的に取り組んできました。
こうした取組の結果、「デジタルサイネージのサービス要件とアーキテクチャ」について、平成24年6月29日付けでITU-T勧告H.780として承認され、平成24年7月12日付けで公表されました。
※ デジタルサイネージは、情報通信審議会情報通信政策部会「情報通信分野における標準化政策の在り方」(平成23年諮問第18号)答申(案)において、当面推進すべき標準化の重点分野に選定されています。
2 勧告の概要
本勧告は、技術やサービスの観点からデジタルサイネージに必要な一般的な要件について定めたものです。
3 今後の取組
ITU-Tにおいては、デジタルサイネージの災害時の活用等に関する詳細な要件について、本勧告をベースに継続的に検討をしていく予定となっています。我が国は、引き続き本分野における国際標準化に積極的に取り組んでいきます。
4 添付資料