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平成28年版
地方財政白書
(平成26年度決算)

3 地方財源の状況

平成26年度における租税収入及び租税負担の状況並びに地方歳入の状況は、次のとおりである。

(1)租税収入及び租税負担率[資料編:第17表第19表

国税と地方税を合わせ租税として徴収された額は94兆6,347億円であり、前年度と比べると9.3%増(前年度6.2%増)となっている。

国民所得に対する租税総額の割合である租税負担率をみると、平成26年度においては前年度と比べると1.9ポイント上昇の26.0%となっている。なお、主な諸外国の租税負担率をみると、アメリカ23.7%(2012暦年計数)、英国36.0%(同)、ドイツ30.1%(同)、フランス39.4%(同)となっている。

次に、租税を国税と地方税の別でみると、国税57兆8,492億円(対前年比12.9%増)、地方税36兆7,855億円(同4.0%増)となっている。租税総額に占める国税と地方税の割合は、第25図のとおりであり、国税61.1%(前年度59.2%)、地方税38.9%(同40.8%)となっている。また、地方交付税、地方譲与税及び地方特例交付金を国から地方へ交付した後の租税の実質的な配分割合は国39.5%(同35.7%)、地方60.5%(同64.3%)となっている。なお、国税と地方税の推移は、第26図のとおりである。

(2)地方歳入

ア 地方税[資料編:第12表第15表

地方税の決算額は36兆7,855億円で、前年度と比べると4.0%増(前年度2.7%増)となっている。

地方税収入額の59.9%を占める住民税、事業税及び地方消費税の収入状況は、第14表のとおりである。

住民税は、個人分が12兆2,168億円(対前年度比1.8%増)、法人分が3兆4,076億円(同13.7%増)、利子割が1,124億円(同2.2%減)となったことにより、全体として15兆7,368億円(同4.1%増)となっている。事業税は、その大部分を占める法人事業税が3兆168億円(同12.8%増)となったこと等により、全体として3兆2,032億円(同12.2%増)となっている。地方消費税は、3兆1,064億円で、前年度と比べると17.2%増となっている。なお、法人関係二税(住民税の法人分及び法人事業税)は6兆4,244億円で、前年度と比べると13.3%増となっている。

また、地方税総額に占める割合をみると、住民税の構成比は前年度(42.7%)と比べると0.1ポイント上昇の42.8%、事業税の構成比は前年度(8.1%)と比べると0.6ポイント上昇の8.7%、地方消費税の構成比は前年度(7.5%)と比べると0.9ポイント上昇の8.4%となっている。なお、法人関係二税の構成比は、前年度(16.0%)と比べると1.5ポイント上昇の17.5%となっている。

地方税の収入状況を団体種類別にみると、都道府県が17兆7,940億円で、前年度と比べると5.9%増(前年度4.3%増)となっており、市町村は18兆9,915億円で、前年度と比べると2.3%増(同1.2%増)となっている。

また、歳入総額に占める割合は、都道府県が34.4%(前年度32.6%)、市町村が32.7%(同32.6%)となっており、全国平均(36.0%)より低い団体数は、全体の76.3%を占める1,364団体となっている。

地方税収(地方法人特別譲与税の額を含まず、超過課税、法定外普通税、法定外目的税、歳出還付及び利子割還付を除いたもの。また、地方消費税清算後の数値。)について、全国平均を100として、都道府県別に人口1人当たり税収額を比較してみると、第27図のとおりであり、地方税計については、東京都が166.5で最も大きく、次いで、愛知県が121.4となっている。一方、沖縄県が65.1で最も小さく、次いで長崎県の68.5となっている。東京都と沖縄県で比較すると、約2.6倍の格差となっている。

個別の税目ごとに比較してみると、法人関係二税については、東京都が246.0で最も大きく、次いで、愛知県が156.3となっている。一方、奈良県が40.1で最も小さく、次いで鹿児島県の49.4となっている。東京都と奈良県を比較すると、約6.1倍の格差となっている。個人住民税については、最も大きい東京都が162.8、最も小さい沖縄県が60.4で、約2.7倍の格差となっている。地方消費税については、最も大きい東京都が129.7、最も小さい沖縄県が75.0で、約1.7倍の格差となっている。固定資産税については、最も大きい東京都が157.6、最も小さい長崎県が67.8で、約2.3倍の格差となっている。

このように、地方税収については、各税目とも都道府県ごとに偏在性があるが、その度合いについては、法人関係二税の格差が特に大きく、地方消費税(清算後)の偏在性は比較的小さくなっている。

(ア)道府県税の収入状況

道府県税(都道府県の地方税の決算額から東京都が徴収した市町村税相当額を除いた額をいう。)の収入額は15兆6,835億円で、前年度と比べると6.2%増(前年度4.4%増)となっている。

道府県税収入額の税目別内訳は、第28図のとおりであり、道府県民税が6兆1,774億円で道府県税総額の39.4%(前年度40.2%)と最も大きな割合を占め、次いで事業税が3兆2,032億円で20.4%(同19.3%)となっており、これら二税で道府県税総額の59.8%(同59.6%)を占めている。

また、法人関係二税(道府県民税の法人分及び法人事業税)は3兆9,793億円で、道府県税総額に占める割合は25.4%(前年度23.8%)となっている。

各税目の収入額を前年度と比べると、収入の使途を特定せず、一般経費に充てるために課される税である普通税(15兆6,732億円)は6.2%増(前年度4.4%増)となっている。

普通税のうち、道府県民税については、個人分(5兆1,025億円)が2.3%増(前年度6.5%増)、法人分(9,626億円)が14.6%増(同1.0%増)、利子割(1,124億円)が2.2%減(同0.1%減)となっており、道府県民税全体では3.9%増(同5.6%増)となっている。

また、事業税については、全体の94.2%を占める法人分(3兆168億円)が12.8%増(前年度13.6%増)となったこと等から、事業税全体(3兆2,032億円)では12.2%増(同12.8%増)となっている。

なお、地方消費税(3兆1,064億円)は17.2%増(前年度3.9%増)、自動車税(1兆5,562億円)は1.2%減(同0.7%減)、不動産取得税(3,717億円)は4.1%増(同6.4%増)となっている。

特定の費用に充てるために課される税である目的税(102億円)は6.0%増(前年度0.0%減)となっている。

近年の道府県税収入額の推移は、第29図のとおりである。

(イ)市町村税の収入状況

市町村税(市町村の地方税の決算額に東京都が徴収した市町村税相当額を加えた額をいう。)の収入額は21兆1,020億円で、前年度と比べると2.4%増(前年度1.4%増)となっている。

市町村税収入額の税目別内訳は、第30図のとおりであり、市町村民税が9兆5,594億円で市町村税総額の45.3%(前年度44.5%)と最も大きな割合を占め、次いで固定資産税が8兆7,686億円で41.6%(同42.0%)となっており、これら二税で市町村税総額の86.9%(同86.5%)を占めている。

各税目の収入額を前年度と比べると、普通税(19兆4,788億円)は2.5%増(前年度1.5%増)となっている。

普通税のうち、市町村民税については、個人分(7兆1,143億円)が1.4%増(前年度1.0%増)、法人分(2兆4,451億円)が13.3%増(同1.3%増)となっており、市町村民税全体(9兆5,594億円)では4.2%増(同1.1%増)となっている。また、固定資産税(8兆7,686億円)は1.3%増(同0.8%増)となっている。

目的税(1兆6,232億円)は1.5%増(前年度0.6%増)となっている。

目的税のうち、都市計画税(1兆2,439億円)は1.4%増(前年度0.9%増)となり、事業所税(3,556億円)は2.1%増(同0.4%減)となっている。

近年の市町村税収入額の推移は、第31図のとおりである。

(ウ)法定外普通税[資料編:第13表

地方公共団体は、「地方税法」で規定されている税目のほかに、地方公共団体ごとの特有な財政需要を充足するため、法定外普通税を設けることができる。法定外普通税の収入額は329億円であり、前年度と比べると26.3%増(前年度3.3%減)となっている。これを団体種類別にみると、都道府県が312億円で、前年度と比べると28.9%増(同5.6%減)、市町村が18億円で、前年度と比べると7.4%減(同38.4%増)となっている。

(エ)法定外目的税[資料編:第14表

地方公共団体は、「地方税法」で規定されている税目のほかに、条例で定める特定の費用に充てるため、法定外目的税を設けることができる。法定外目的税の収入額は100億円であり、前年度と比べると6.5%増(前年度0.0%増)となっている。これを団体種類別にみると、都道府県が88億円で、前年度と比べると8.4%増(同1.3%増)、市町村が12億円で、前年度と比べると5.3%減(同7.1%減)となっている。

(オ)超過課税[資料編:第15表

地方公共団体は、「地方税法」で標準税率が定められている税目について、財政上その他の必要がある場合に、その税率を超える税率を定めることができる。この標準税率を超えて課税された部分である超過課税による収入額は、5,923億円で、前年度と比べると12.6%増(前年度4.8%増)となっている。これを団体種類別にみると、道府県税が2,769億円で、前年度と比べると14.0%増(同9.3%増)、市町村税が3,154億円で、前年度と比べると11.4%増(同1.2%増)となっている。

イ 地方譲与税[資料編:第20表

地方譲与税には、市町村(一部事務組合等を除く。以下この項において同じ。)に譲与される自動車重量譲与税、都道府県及び市町村に譲与される地方揮発油譲与税、都道府県及び政令指定都市に譲与される石油ガス譲与税、空港の騒音対策等の財源として空港関係都道府県及び市町村に譲与される航空機燃料譲与税、開港所在市町村に譲与される特別とん譲与税、地方法人特別税の税収の全額が都道府県に譲与される地方法人特別譲与税がある。

地方譲与税の決算額は2兆9,369億円で、前年度と比べると14.8%増(前年度12.7%増)となっている。また、歳入総額に占める割合は2.9%(同2.5%)となっている。

地方譲与税の内訳をみると、自動車重量譲与税が2,543億円(対前年度比3.7%減)、地方揮発油譲与税が2,588億円(同6.5%減)、石油ガス譲与税が96億円(同7.6%減)、航空機燃料譲与税が139億円(同6.6%減)、特別とん譲与税が124億円(同1.0%減)及び地方法人特別譲与税が2兆3,879億円(同20.6%増)となっている。

ウ 地方特例交付金

平成26年度における地方特例交付金は、個人住民税における住宅借入金等特別税額控除の実施に伴う地方公共団体の減収分を補填するために交付される減収補填特例交付金である。

平成26年度の地方特例交付金の決算額は1,192億円で、前年度と比べると5.0%減(前年度1.5%減)となっている。また、歳入総額に占める割合は0.1%(同0.1%)となっている。

エ 地方交付税[資料編:第21表第129表

地方交付税は、地方公共団体間の財源の不均衡を調整し、どの地域においても一定の行政サービスを提供できるよう財源を保障するための地方の固有財源である。また、その目的は、地方公共団体が自主的にその財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を損なわずに、その財源の均衡化を図り、地方行政の計画的な運営を保障することによって、地方自治の本旨の実現に資するとともに、地方公共団体の独立性を強化することである。

平成26年度の地方交付税の決算額は、17兆4,314億円で、前年度と比べると0.9%減(前年度3.8%減)となっている。また、歳入総額に占める割合は17.1%(同17.4%)となっている。

地方交付税の決算状況を団体種類別にみると、都道府県においては8兆8,788億円で前年度と比べると0.3%増(前年度5.0%減)、市町村においては8兆5,526億円で前年度と比べると2.2%減(同2.5%減)となっており、その地方交付税総額に占める割合は、都道府県においては50.9%(同50.3%)、市町村においては49.1%(同49.7%)となっている。

平成26年度当初において地方公共団体に交付される通常収支分の地方交付税の総額は、地方財政計画において、前年度と比べて1,769億円減(1.0%減)の16兆8,855億円とされた。その算定基礎は、

(ア)国税五税(国税のうち所得税、法人税、酒税、消費税及びたばこ税)のそれぞれの収入見込額に一定割合を乗じて算出した額(平成26年度においては、所得税及び酒税の収入見込額のそれぞれ32%に相当する額、法人税の収入見込額の34%に相当する額、消費税の収入見込額の22.3%に相当する額並びにたばこ税収入見込額の25%に相当する額)12兆2,191億円から、19、20年度に係る精算額のうち26年度に精算すべき額3,145億円を減額した国税五税の法定率分11兆9,046億円に、

(イ)「地方交付税法等の一部を改正する法律」(平成26年法律第5号)による改正前の「地方交付税法」附則第4条の2第2項の規定により加算することとされていた額5,112億円、

(ウ)同条第2項の規定により、平成27年度分の交付税の総額及び平成28年度分の交付税の総額に加算することとされていた額のうち1,536億円、

(エ)平成23年度及び平成26年度地方財政対策覚書に基づく決算乖離是正加算額2,000億円、

(オ)地方の財源不足の状況等を踏まえた別枠加算6,100億円及び

(カ)臨時財政対策特例加算2兆6,438億円

を加算した額である16兆232億円に

(キ)地方法人税の収入見込み額3億円、

(ク)交付税特別会計における剰余金1,000億円及び

(ケ)平成25年度からの繰越金1兆1,349億円を加算し、

(コ)交付税特別会計における借入金償還額2,000億円及び利子充当額1,729億円

を控除した額の16兆8,855億円である。

これに、平成26年度補正予算(第1号)による、25年度の国税決算に伴う剰余金の地方交付税法定率分の増額及び26年度の国税収入の増額補正に伴う地方交付税の法定率分の増加額(9,538億円)のうち、普通交付税の調整減額分(315億円)が追加交付された(その残余の額(9,224億円)は27年度に交付すべき地方交付税に加算)。さらに、東日本大震災分として、東日本大震災に係る復旧・復興事業等の実施のため、震災復興特別交付税が5,144億円交付された。これらの結果、平成26年度の地方交付税の総額は17兆4,314億円となり、その内訳は普通交付税15兆9,038億円、特別交付税1兆131億円、震災復興特別交付税5,144億円となっている。

なお、基準財政需要額は43兆7,583億円(財源不足団体分39兆6,994億円、財源超過団体分4兆589億円)、基準財政収入額は28兆6,566億円(財源不足団体分23兆7,956億円、財源超過団体分4兆8,610億円)で、財源不足額は15兆9,038億円となっている。

普通交付税の交付状況をみると、不交付団体は、都道府県では東京都の1団体である。他方、市町村では前年度(48団体)より6団体増加し、54団体となっている。

一方、災害等特別の事情に応じて交付する特別交付税の平成26年度の交付状況をみると、都道府県においては東京都を除く全団体に、市町村においては1,718団体に、それぞれ交付されており、震災復興特別交付税は、東日本大震災の被災地方公共団体等に交付されている。

オ 一般財源[資料編:第22表第23表

一般財源は、地方税、地方譲与税、地方特例交付金及び地方交付税の合計額(これらに加え、都道府県においては、市町村から交付される市町村たばこ税都道府県交付金、市町村においては、都道府県から交付される地方消費税交付金等各種交付金を加えた合計額)であり、使途が特定されず、どのような経費にも使用できる財源である。

一般財源の決算額は57兆2,729億円であり、前年度と比べると2.9%増(前年度0.9%増)となっている。また、歳入総額に占める割合は56.1%(同55.0%)となっている。

なお、一般財源に臨時財政対策債(5兆4,647億円)を加えた決算額は、62兆7,377億円であり、前年度と比べると1.7%増(前年度1.0%増)となっている。また、歳入総額に占める割合は61.5%(同61.0%)となっている。

また、地方交付税の決算額が地方税の決算額を上回っている団体数は1,037団体(前年度1,048団体)で、全体の58.8%に及んでいる。

カ 国庫支出金[資料編:第25表

国庫支出金の決算額は15兆5,189億円で、前年度と比べると6.0%減(前年度6.3%増)となっている。また、歳入総額に占める割合は15.2%(同16.3%)となっている。

国庫支出金の内訳をみると、生活保護費負担金が2兆7,907億円で最も大きな割合(国庫支出金総額の18.0%)を占め、以下、社会資本整備総合交付金が1兆7,683億円(同11.4%)、普通建設事業費支出金が1兆6,403億円(同10.6%)、義務教育費負担金が1兆5,082億円(同9.7%)、子どものための金銭の給付交付金が1兆4,132億円(同9.1%)となっており、これらの支出金等で国庫支出金総額の58.8%を占めている。

さらに、国庫支出金の内訳を団体種類別にみると、都道府県においては義務教育費負担金1兆5,082億円(国庫支出金総額の23.5%)、普通建設事業費支出金1兆323億円(同16.1%)の順となっている。

一方、市町村においては生活保護費負担金2兆6,485億円(国庫支出金総額の29.1%)、子どものための金銭の給付交付金1兆4,132億円(同15.5%)、障害者自立支援給付費等負担金9,830億円(同10.8%)の順となっている。

また、国庫支出金の主な内訳を前年度と比べると、生活保護受給者数の増加等を背景に生活保護費負担金が0.2%増(前年度0.8%増)、社会資本整備総合交付金が4.6%減(同54.0%増)、普通建設事業費支出金が8.0%減(同37.7%増)、義務教育費負担金が3.2%増(同4.5%減)、子どものための金銭の給付交付金が1.6%減(同2.7%減)等となっている。また、災害復旧事業費支出金は17.3%減(同4.1%減)となっている。

キ 都道府県支出金[資料編:第25表

都道府県支出金の決算額は3兆7,152億円で、前年度と比べると5.7%増(前年度2.3%増)となっている。

都道府県支出金の内訳をみると、国庫財源を伴うものが64.4%(前年度63.5%)、都道府県費のみのものが35.6%(同36.5%)となっている。

都道府県支出金の主な内訳を前年度と比べると、国庫財源を伴うものについては、障害者自立支援給付費等負担金が6.8%増(前年度8.5%増)、普通建設事業費支出金が12.1%増(同31.2%増)、子どものための金銭の給付交付金が1.2%減(同0.7%増)、児童保護費等負担金が9.4%増(同13.0%増)等となっており、また、都道府県費のみのものについては、普通建設事業費支出金が6.6%増(同1.3%減)、災害復旧事業費支出金が18.5%減(同38.5%増)となっている。

ク 地方債[資料編:第26表

地方債は、その償還が次年度以降にわたる債務を負うことによって調達される財源である。

地方債の決算額は11兆5,185億円で、臨時財政対策債、第三セクター等の経営健全化の取組に伴う一般単独事業債が減少したこと等により前年度と比べると6.2%減(前年度0.4%減)となっている。また、地方債依存度(歳入総額に占める地方債の割合)は、11.3%(同12.2%)となっている。近年の地方債依存度の推移は、第32図のとおりである。

地方債の決算額を団体種類別にみると、都道府県においては6兆1,436億円で、前年度と比べると9.4%減(前年度5.5%減)、市町村においては5兆3,988億円で、前年度と比べると2.3%減(同6.4%増)となっている。

ケ その他の収入

(ア)使用料、手数料[資料編:第28表

使用料は、地方公共団体の公の施設の利用等の対価としてその利用者等から徴収するものであり、手数料は、特定の者のために行う当該地方公共団体の事務に要する費用に充てるために徴収するものである。

使用料及び手数料の決算額は2兆1,038億円で、前年度と比べると4.4%増(前年度0.0%増)となっている。また、歳入総額に占める割合は2.1%(同2.0%)となっている。

使用料の決算額は1兆5,272億円で、前年度と比べると5.9%増(前年度0.1%減)となっている。その内訳をみると、公営住宅使用料が5,587億円(対前年度比0.2%増)で最も大きな割合を占め、以下、保育所使用料が2,023億円(同0.6%減)、授業料が1,305億円(同207.3%増)の順となっている。

また、手数料の決算額は5,766億円で、前年度と比べると0.5%増(前年度0.2%増)となっている。その内訳をみると、法定受託事務に係るものが816億円(対前年度比2.3%増)、自治事務に係るものが4,950億円(同0.2%増)となっている。

(イ)繰入金[資料編:第29表

基金、地方公営事業会計等からの繰入金の決算額は4兆2,278億円で、前年度と比べると19.7%増(前年度3.8%減)となっている。また、歳入総額に占める割合は4.1%(同3.5%)となっている。

繰入金の内訳をみると、繰入金総額の97.6%(前年度96.9%)を占める積立金の取崩し等による基金からの繰入金は4兆1,284億円で、前年度と比べると20.7%増(同3.1%減)となっている。

また、地方公営事業会計からの繰入金は945億円で、前年度と比べると10.0%減(前年度23.3%減)となっている。

(ウ)その他[資料編:第10表第30表

その他の収入の決算額は11兆4,416億円で、前年度と比べると3.1%増(前年度0.3%減)となっている。また、歳入総額に占める割合は11.2%(同11.0%)となっている。

その内訳をみると、貸付金元利収入等の諸収入が6兆6,796億円(対前年度比1.6%増)、繰越金が3兆4,292億円(同7.5%増)、分担金、負担金が5,907億円(同3.0%減)、財産収入が6,339億円(同3.0%増)、寄附金が1,081億円(同6.4%減)となっている。

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