中国総合通信局(局長:本間 祐次)は、災害の被害軽減のために開設する臨時災害放送局について、調査検討会を発足し、被災地域が広範囲に及んだ場合に円滑に開設するためのモデル的な構成について、昨年に引き続き検討を行うこととしました。
1 目的
臨時災害放送局は、災害の被害軽減のために開設するものですが、被災地域が広範囲にわたる場合には、追加的に中継局を設置する必要があります。その場合、親局と中継局の放送エリアが一部重なる場合に異なる周波数が必要となりますが、放送局間の影響を考慮することが必要なため、開設まで時間がかかる場合があります。
本調査検討会は、臨時災害放送局が早期に立上げ可能となるよう、FM同期技術(※)等を活用して同じ周波数で放送する臨時災害放送局を複数開設する場合に必要な技術的条件等を検討するために開催するもので、臨時災害放送局による同期放送の検討は全国初となります。
なお、本調査検討は、令和元年度に実施した同調査検討の結果を踏まえ、実用化に向けて継続検討を行うものです。
※ FM同期技術:同一番組を同一周波数により複数の送信所から放送する場合の品質劣化を低減・改善するための技術
2 調査検討の概要 別紙1
3 検討会の構成 別紙2
4 昨年度の検討状況
複数の臨時災害放送局の設置について、置局構成、中継方式及び電波伝搬環境の検証等を行なうとともに、屋内試験を実施し、受信機の受信品質及び受信評価等を行いました。
5検討会のスケジュール
第1回調査検討会を令和2年7月30日に開催し、昨年度の検討状況を踏まえて、フィールド試験を実施するほか、実用化に必要な技術的条件や運用条件を検討し、令和3年3月末を目途に今年度の検討結果を報告書としてまとめることとしています。