報道資料
平成29年8月31日
北陸総合通信局
石川県防災総合訓練において通信・放送の確保訓練を実施
〜 北陸3県で初めて県の臨時災害放送局の開設訓練を実施 〜
総務省北陸総合通信局(局長 濱島 秀夫(はましま ひでお))は、平成29年9月3日(日)に石川県金沢市で実施される「平成29年度石川県防災総合訓練」において、下記のとおり通信・放送の確保訓練を実施します。
災害時の被災者支援情報や生活関連情報等の伝達手段にテレビ・ラジオ放送の果たす役割は大きく、昨年4月の熊本地震においても、臨時地デジ中継局や臨時災害放送局(FM放送局)を特例措置により開設し、放送の確保を行いました。
今回の訓練では、迅速な放送の確保に向け、石川県、金沢市、NHK金沢放送局、株式会社ラジオかなざわ及び北陸総合通信局が連携し、合同訓練を実施します。
訓練模様は、石川県庁に設置する臨時災害放送局用機器(87.6MHz)及び金沢市が開設する臨時災害放送局(78.0MHz)から訓練対象地域及びその周辺に向けて放送されます。県が臨時災害放送局を開設する訓練を実施するのは北陸3県で初めてです。
さらに、北陸総合通信局と富士通株式会社が共同で公共ブロードバンド移動通信システムを用いた情報収集の実演を行うとともに、災害時に当局から自治体へ貸与可能な移動通信機器等の展示を行います。
記
- 訓練日時 平成29年9月3日(日) 9:00 〜 12:00
- 訓練場所 石川県防災総合訓練
臨時地デジ中継局設置場所 :石川県金沢市 犀川緑地内
石川県臨時災害放送局設置場所 :石川県金沢市 石川県庁内
移動通信機器展示 :石川県金沢市 犀川緑地内
- 訓練概要
(1) 臨時地デジ中継局の開設訓練 【参考資料1参照】
地上デジタル放送中継局が被災により機能停止したとの想定で、NHK金沢放送局が非常用送信車を用いて代替となる中継局を開設する訓練を実施。
臨時地デジ中継局の開設に要する北陸総合通信局への申請手続きは、臨機の措置により口頭で迅速に処理する訓練を併せて実施。
ア 参加機関
(1) NHK金沢放送局
(2) 北陸総合通信局
イ 訓練手順(送信車の設置場所:犀川緑地公園)
(1) NHK金沢放送局から北陸総合通信局に、被災中継局の代替となる中継局の設置について電話で変更申請。
(2) 北陸総合通信局はNHK金沢放送局に、変更を許可する旨、電話で通知。
(3) NHK金沢放送局は臨時地デジ中継局を設置し開設
(2) 臨時災害放送局の開設訓練 【参考資料1参照】
◆石川県臨時災害放送局の開設訓練
被災自治体である石川県が、被災者支援情報や生活関連情報を正確かつ迅速に伝達するため、北陸総合通信局から臨時災害放送局用機器一式を借り受け、臨時災害放送局(FM放送局)を開設する訓練を実施。
臨時災害放送局の開設に要する石川県から北陸総合通信局への申請手続きは、臨機の措置により口頭で迅速に処理する訓練を併せて実施。株式会社ラジオかなざわが運用面で協力。
ア 参加機関
(1) 石川県
(2) 金沢市
(3) 株式会社ラジオかなざわ
(4) 北陸総合通信局
イ 訓練手順(放送局用機器の設置場所:石川県庁屋上)
(1) 石川県から北陸総合通信局に、臨時災害放送局用機器の貸与を電話で要請。
(2) 北陸総合通信局は石川県に、機器を無償貸与する旨、電話で回答。
(3) 石川県は北陸総合通信局に、臨時災害放送局の開設について電話で免許申請。
(4) 北陸総合通信局は石川県に免許する旨、電話で通知。
(5) 石川県は、ラジオかなざわの協力を得て臨時災害放送局を開設。
(6) 石川県は、金沢市災害対策本部と連携して災害情報や救出救助訓練などの現地レポートを受けて訓練放送を実施。
◆金沢市臨時災害放送局の開設訓練
被災自治体である金沢市が、被災者支援情報や生活関連情報を正確かつ迅速に伝達するため、株式会社ラジオかなざわの協力を得て臨時災害放送局(FM放送局)を開設する訓練を実施。
臨時災害放送局の開設に要する金沢市から北陸総合通信局への申請手続きは、臨機の措置により口頭で迅速に処理する訓練を併せて実施。(訓練手順は、石川県臨時災害放送局の開設訓練に準ずる。)
(3) 公共ブロードバンド移動通信システムを用いた情報収集の実演
発災時の的確な初動対応に迅速かつ正確な情報収集が行えるよう、富士通株式会社と北陸総合通信局が共同で、公共ブロードバンド移動通信システム(※)を実演。
無線機(移動局)を背負った担当者が訓練会場内を巡回し、救出救助訓練模様の映像と音声を北陸総合通信局展示ブースに設置された無線機(基地局)へ伝送し、確認。
※ 公共ブロードバンド移動通信システムは、ビデオカメラ、アンテナ、テレビ(ディスプレイ)、無線機2台(移動局・基地局)等により構成。被災地の映像及び音声を機動的に伝送可能。専用に割り当てられた無線周波数帯を使用しているため混信が少なく、最大10キロメートル程度の長距離伝送を実現。見通しのきかない山間部等においても利用可能。 【参考資料2参照】
(4) 災害対策用移動通信機器等の展示 【参考資料3参照】
災害時等に当局から貸与可能な災害対策用移動通信機器等を展示。
ア 簡易無線機
イ MCA無線機
ウ 衛星携帯電話
エ 災害対策用移動電源車(小型)
オ ICTユニット
参考資料3
平成29年度石川県防災総合訓練に展示する機器の詳細仕様
1 災害対策用移動通信機器
種類 |
名称 |
写真 |
仕様 |
簡易無線機 |
IC-UH35CMT
(ハンディ) |
|
【サイズ】
56(W)mm×
36(D)mm× 97(H)mm
*アンテナを除く
【重さ】310g
【連続運用時間】※
最大24時間 |
MCA無線機 |
EK-6175A
(ハンディ) |
|
【サイズ】
約58(W)mm×
約35(D)mm×
約149(H)mm
*アンテナを除く
【重さ】360g
【連続運用時間】※
約18時間 |
衛星携帯電話 |
ワイドスターII
(据置) |
|
【サイズ】
縦約196mm×
横約180mm×
厚さ約39mm
【重さ】1.3kg
【バッテリ】※
連続通話時間22時間
連続待受時間26時間 |
※ 時間はいずれも通常想定される使用例
2 災害対策用移動電源車(小型)
|
|
外観 |
車内 |
車両諸元
全長: 5,000mm以下、全幅: 2,000mm以下、全高: 2,400mm以下
総重量: 4,000kg以下
主な発電容量 5.5kVA
3 ICTユニット
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