【関東総通】e−コムフォKANTO

　本フォーラムでは、災害時の重要な情報伝達手段としてコミュニティ放送やインターネット等のメディアを活用する検討が進んでいることを踏まえ、地域社会の情報共有や観光開発・町おこしなどでコミュニティメディアを活用し、地域に浸透させていくための様々な取組を紹介するなど、今後の可能性について意見交換を行いました。会場には一般市民、放送事業者、自治体職員、学生など約80名の参加がありました。

　冒頭で主催者であるICT推進東京フォーラム実行委員会 委員長 前田 隆正氏からの挨拶に始まり、続けて共催者である総務省関東総合通信局 局長 黒瀬 泰平（6月23日現在）並びに 三鷹市 企画部調整担当部長 秋山 慎一氏から挨拶を行いました。
 

主催者挨拶 共催者挨拶

　開会挨拶に続き、基調講演と3つの講演を行いました。
 
基調講演
「ケーブルテレビと地域」
一般社団法人日本ケーブルテレビ連盟 理事長 吉崎 正弘氏
 
講演1
「コミュニティFMの現状と今後の可能性について」
一般社団法人日本コミュニティ放送協会 関東地区協議会長 鈴木 伸幸氏
 
講演2
「自治体・市民の視点から考える、防災および災害時の地域メディアの機能」
元東京工科大学 メディア学部長、前三鷹市長 清原 慶子氏
 
講演3
「コミュニティメディアにおけるドローンの活用」
青山学院大学地球社会共生学部 教授 古橋 大地氏
 
　吉崎氏からは、情報通信行政を行ってきた立場から、重層情報社会について総論的にご説明いただきました。近年の技術革新により、高度な情報基盤も利用可能であることや、地域情報化における留意点など、わかりやすくご講演いただきました。
　鈴木氏からは、コミュニティ放送に携わる立場から、コミュニティ放送のメリットについてご講演いただき、災害時の情報伝達手段を増やす見地からもコミュニティ放送の必要性についてご説明いただきました。
　清原氏からは、前三鷹市長として災害対策本部長の責務を経験した立場から、地域メディアの重要性や、市民ニーズの観点から、情報収集と情報提供媒体の多元性の確保についてご説明いただきました。
　古橋氏からは、大規模災害後の情報収集として、ドローン空撮とクライシスマッピングの活用をご紹介頂き、被災地の地図やトイレマップの作成など、災害支援ハブとしての活用方法についてご説明いただきました。
 

　続いて4名の登壇者による事例紹介が行われました。
 
事例1
「ケーブル放送」
株式会社ジェイコム東京 地域コミュニケーション統括部長 岡島 浩司氏
 
事例2
「コミュニティ放送」
調布エフエム放送株式会社 編成課長 袴田 荘之介氏
 
事例3
「地域市民放送」
NPO法人むさしのみたか市民テレビ局 副代表理事 元村 直樹氏
 
事例4
「地域市民放送」
NPO法人調布市民放送局 副代表 長友 眞理子氏
 
　岡島氏からは、これまでの災害時におけるジェイコムでの対応が紹介され、袴田氏からはメディアの魅力を発揮させる番組作りについて紹介がありました。
　元村氏からは、むさしのみたか市民テレビ局発足の経緯から今に至るまでの活動内容について紹介があり、長友氏からは、調布市民放送局の活動の歩みに関する動画の上映と、今までの活動における市民メディアの役割と効果について紹介がありました。
　事例紹介の後に行われたパネル討論では、「コミュニティメディアの魅力をいかに発揮させるか」のテーマで、事例紹介者4名に加え、講演の登壇者を含めた意見交換が行われました。会場の参加者からも多くの質問が寄せられ、関心の高さがうかがえました。

 

　最後に、関東ICT推進NPO連絡協議会 代表幹事 三木 哲也氏より、閉会挨拶を行いました。主催者・共催者をはじめ、後援・協力をいただいた皆様の協力に謝辞を述べられ、閉会しました。

主催：ICT推進東京フォーラム実行委員会
共催：総務省関東総合通信局、関東ICT推進NPO連絡協議会、三鷹市
後援：国立大学法人電気通信大学、NPO法人三鷹ネットワーク大学、情報通信月間推進協議会
協力：NPO法人調布市民放送局