本説明会は、私たちの身の回りにおいて様々な形で利用されている電波(電磁波)について、安全基準(電波防護指針)や健康への影響など、電波の安全性に関して正しい知識を身につけていただく目的で開催しており、茨城県内では初めての開催となります。
田中電波監理部長
説明会では、最初に「電波の安全性に関する総務省の取組」と題して、総務省関東総合通信局の田中純一電波監理部長から、携帯電話、スマートフォンをはじめとする「我が国における電波利用分野の拡大」について触れ、電波利用の普及・高度化に伴い、電波が人体や医療機器に与える影響への懸念が増大していることから、電波が人体に与える影響について安全基準や総務省における調査研究の実施状況、医療機関における電波利用について説明しました。
大久保電磁界情報センター所長
続いて、WHO国際電磁界プロジェクト国際諮問委員会の日本政府委員やICNIRP(国際非電離放射線防護委員会)科学専門家グループメンバーを歴任されている電磁界情報センターの大久保 千代次所長から「電磁波の健康への影響と電波防護指針について」と題して、電波ばく露の生体への影響について解説していただくとともに、リスク認知の差異からくる目に見えない現象に対する不安への対処やリスク評価について健康影響に関する研究調査の結果を交えて説明いただきました。
説明後には質疑応答が行われ、家庭内でも特に周波数が混在している2.4GHz帯についての注意事項、スマートフォンの多用による障害についての医学的な証明の進歩状況などを説明しました。
参加者からのアンケートでは、「このような講演会は全く初めてのことなのでなかなか難しかったが今後考えていく上で参考にしていきたい」、「電波利用の広帯域化に応じた防護指針の改定など最新の動向をわかりやすく説明されていた」など、高評価を得ました。また、約92%の方が「理解できた」「ほぼ理解できた」と回答されており、有意義な説明会となりました。
会場の模様
関東総合通信局では、電磁波に対して不安に感じていらっしゃる方々に正確な情報を伝えるべく、引き続き令和2年度も電波の安全性に関する説明会を開催する予定です。