【関東総通】e-コムフォKANTO
令和2年3月12日
関東総合通信局
災害に備えて!
神奈川県小田原市で臨時災害放送局の設営・運用訓練を実施
総務省関東総合通信局は、小田原市及び一般社団法人日本コミュニティ放送協会関東地区協議会との合同により、関東管内として初めてとなる臨時災害放送局用設備の設営・運用訓練を令和2年1月29日(水曜日)に小田原市において実施しました。
概要
昨年、相次いで上陸した台風による災害では、地域のコミュニティ放送局がきめ細やかな災害情報を地域住民に向けて放送し、防災・減災に大きな役割を発揮するなど、災害時におけるラジオの有用性があらためて注目されました。
そこで本訓練では、大規模災害時に備えてFMラジオ局である「臨時災害放送局」の円滑な開設から運用までを目的とし、自治体からの要請に基づく設備の貸出、運搬、設営及び使用周波数の選定等の諸手続きをはじめ、災害情報の集約と同設備による住民に向けた情報発信などの運用面について、それぞれの課題の洗い出しと検証を行いました。
設営・運用訓練
訓練当日は、小田原市を放送対象地域とするコミュニティ放送局「エフエム小田原」の中継回線が被災し放送が停止したことを想定し、この代替措置として小田原市が臨時災害放送局の開設及び運用を行うまでの訓練を次のとおり実施しました。

空中線の設営の様子
《開設・設営訓練》
小田原市から関東総合通信局へ「臨時災害放送局免許申請」及び「臨時災害放送局用設備の貸出要請」の電話連絡をし、関東総合通信局が所有する放送設備を貸し出し、臨時災害放送局を開設するまでの一連の手続き及び使用周波数の選定作業並びに臨機の措置による免許をシミュレーションするとともに、関係機関の協力のもと、同設備を小田原市役所へ運搬し、設営しました。

運用訓練の様子
(写真内左側部は臨時災害放送局用設備)
《運用訓練》
小田原市役所屋上から実際に電波を発射する運用訓練を実施しました。訓練では、関東総合通信局 佐藤放送部長からコミュニティFM局の平常時及び災害時の役割並びに臨時災害放送局の役割及び開設の手順を説明し、また、加藤憲一小田原市長から市内で発生が想定される大規模災害への対応策と「臨時災害放送局」が開設される際の市の体制を説明しました。
課題の整理

総括会議の様子
運用訓練終了後に行った総括会議では、小田原市、日本コミュニティ放送協会関東地区協議会の担当者、訓練に参加したコミュニティ放送事業者、各自治体の担当者からも発言があり、災害時の情報伝達手段への関心の高さがうかがえました。課題の整理では、特に災害発生時における設備の貸出方法、運用を円滑に行うための支援体制の構築及びマニュアル化の必要性などについて、質問や意見が多く出されました。
関東総合通信局では、臨時災害放送局をはじめとした、災害に備えた情報伝達手段の確保に今後も努めてまいります。
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