主催者として、関東総合通信局 高地 圭輔 局長 及び一般社団法人電子情報通信学会 斎藤 秀俊 東京支部長から挨拶がありました。
関東総合通信局
高地 圭輔 局長
一般社団法人電子情報通信学会
斎藤 秀俊 東京支部長
東京理科大学 工学部 電気工学科 教授 長谷川 幹雄(はせがわ みきお)氏から、「先端的コンピューティングによる無線通信システムの超高速最適化を目指して −イジングマシン、フォトニックコンピューティングの応用−」と題して、特別講演が行われました。
長谷川教授からは、イジングマシンによる超高速最適化の応用として、量子アニーリング、コヒーレントイジングマシンの説明と、無線通信システムでのチャネル割り当てやNOMAにおけるリソース割り当てなどについて詳細な説明がありました。
また、フォトニックコンピューティングによる超高速強化学習の応用として、Multi-Armed Bandit、Laser Chaos Decision Makerの説明と、無線通信システムでのチャネル選択、チャネルボンディングなどについて解説がありました。
併せて、SCOPEによる高密度IoT無線通信を実現する通信方式の研究開発の状況について紹介がありました。
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA) 宇宙科学研究所 准教授 田中 孝治(たなか こうじ)氏から、「小型衛星搭載合成開口レーダのサブメートル級高分解能化についての研究」と題して、成果発表が行われました。
田中准教授からは、既に社会実装されている展開型スロットアレーアンテナを用いた小型SAR衛星の観測能力向上のためのSARアンテナの全CFRP化、SAR増幅器の高出力化、Gbps高速ダウンリンクのリアルタイム復調など、SCOPEによる研究開発の成果について詳細な説明がありました。
また、本技術を応用した「展開型スロットアレーアンテナを利用した薄型SAR衛星」のメガコンステレーションへの展望について解説がありました。
慶應義塾大学 医学部 形成外科 講師 梶田 大樹(かじた ひろき)氏から、「手術の多視点モニタリングとAIサポートによる超人的術野監視システムの実装」と題して、成果発表が行われました。
梶田講師からは、より安全で質の高い手術治療を実現するため、AIサポートによるマルチカメラシステムを搭載した無影灯による術野の多視点モニタリングシステムの研究開発について詳細な説明がありました。
視点切替の精度改良、カメラの自動キャリブレーション、術野の自動拡大、手術工程識別、手術動画要約などの技術開発の内容と、これらにより手術の遠隔支援、手術の情報化、手術教育サービス創出が可能になることなどについて解説がありました。
慶應義塾大学 理工学部 システムデザイン工学科 教授 桂 誠一郎(かつら せいいちろう)氏から、「ネットワーク身体拡張のためのAIハンドインタフェースの研究開発」と題して、成果発表が行われました。
桂教授からは、ネットワークを介した身体拡張を実現するための身体駆動インタフェースと ロボットハンドの研究開発に当たり、バイラテラルAIを活用したリモートバイラテラル制御を実装したことにより、ロボットで人間の動作情報をリアルに再現できるようにしたことなどについて、詳細な説明がありました。
これらの技術の社会実装を通じて、医療従事者による機能回復支援動作の遠隔支援、セルフリハビリテーション、各種のノウハウやスキルを伝授するためのAIクラウドモデルの構築、各分野におけるものづくりの持続・成長などが可能になるとの解説がありました。
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT) オープンイノベーション推進本部 ソーシャルイノベーションユニット 戦略的プログラムオフィス イノベーションプロデューサー 吉田 一志(よしだ ひとし)氏から、「NICTの地域連携活動・研究連携・委託研究等のご紹介」と題して、施策説明が行われました。
吉田氏からは、NICTの組織や業務についての紹介の後、特に「戦略的プログラムオフィス」が取り組んでいる地域連携・産学官連携についての事例、社会実装に向けた委託研究・研究連携等について詳細な説明がありました。