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【関東総通】e−コムフォKANTO

平成28年1月26日
関東総合通信局

「戦略的情報通信研究開発セミナー2016」を開催

 関東総合通信局は、平成28年1月15日(金曜日)、東京都港区の機械振興会館において、電子情報通信学会東京支部と共催により、「戦略的情報通信研究開発セミナー2016《SCOPE(※1)による新たな価値の創造を目指して》」を開催しました。
 セミナーでは、特別講演、SCOPEの研究成果発表、前評価委員長の講演、SCOPE平成28年度の公募概要説明を行い、大学や民間企業の研究者など総勢70名の参加者により盛況のうちに終了いたしました。
 
主催者挨拶をする山田関東総合通信局長(左)と相澤東京支部長(右)

≪特別講演≫

 本セミナーでは、始めに「人間型ロボットとロボット社会」と題し、大阪大学基礎工学研究科教授(特別教授)、ATR(※2)石黒浩特別研究所 客員所長(ATRフェロー)石黒浩(いしぐろひろし)氏から特別講演がありました。
  石黒氏は、アンドロイド研究は「人とは何か」を知るためのロボット研究であるとして、ご自身や落語家の故桂米朝師匠、アイドルのアンドロイドを作成した例を挙げ、人がアンドロイドと対話した時にどのような意識や感情を抱くのか実験した結果を映像と共に紹介しました。そして人の「存在感・対話・心・体」の本質について研究を進め、このうち存在感の本質では、人は観察に基づく認識と想像に基づく認識を行い、触感と声など複数のモダリティに強く反応することがわかったと説明されました。参加者は石黒先生の講演を非常に興味深く聞いていました。
 
特別講演をする石黒浩氏

≪平成26年度終了「地域ICT振興型研究開発(関東総合通信局管内)」成果発表≫

 続いて、医療法人聖友会介護老人保健施設「やすらぎ」施設長、北里大学名誉教授、医学博士 安達栄治郎(あだちえいじろう)氏から、「介護支援人型エージェントによる地域医療コミュニティネットワークの研究開発」の研究成果発表がありました。
 安達氏は、Kinectを利用した高齢者見守りシステム・遠隔診断システム・運動機能データ取得システムの研究を行っています。大学退職後は、介護老人保健施設の施設長としてご活躍する中で、例えば杖の色によるセンサの検知の違いなど、大学での実証実験では得られなかった経験を日々現場で経験することにより、高齢者・要介護者等から、新たな発見及び具体的なデータが得られ、システムの改良・高精度化を行い、研究がより深化して社会実装間近であることを具体的な事例を挙げて述べられました。
 
成果発表をする安達栄治郎氏

≪講演≫

 次に、「SCOPE研究開発への提言《評価者の立場から》」と題し、山梨大学元副学長、山梨県立大学前学長で、現在両大学名誉教授、地域ICT振興型評価委員会(関東総合通信局)前委員長 伊藤洋(いとうひろし)氏から講演がありました。
  伊藤氏は、前評価委員長としての経験から、提案課題の評価した点と評価できなかった点を具体的な事例を挙げて説明しました。そして、地域の現状と課題を、人口・企業活動・東京一極集中の観点から掘り起こし、有史以来初めて人口が減少し始めたこれからの時代の在り方を考え、現代社会とは異質な、地域ICTの振興した社会を実現するための提案が行われることへの期待を述べられました。
 
講演をする伊藤洋氏

≪SCOPE平成28年度の公募概要について≫

 最後に、「戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)」について、総務省情報通信国際戦略局技術政策課技術企画調整官 市川隆一(いちかわ りゅういち)氏から、平成28年度の公募概要について説明が行われました。
 
説明をする市川隆一氏
閉会挨拶をする山口情報通信部長(左) セミナー参加者の様子(右)
(※1)戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)
Strategic Information Communications R&D Promotion Programme
(※2)株式会社国際電気通信基礎技術研究所(ATR)
  Advanced Telecommunications Research Institute International

連絡先
総務省 関東総合通信局
情報通信部 情報通信連携推進課
担当:山本、田村
電話:03-6238-1680

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