第3部では、「観光地は物語でつなぐ」と題して、地域の魅力発信のために必要なものとは何か?について考えて行きました。
パネラーは、これまでに登壇頂いた岡局長、須田会長、森田事務局長に加え、嬬恋ケーブルビジョンの小林 代史氏を迎えて行われ、コーディネータには当NPOの小保方 貴之監事が努めました。
まず最初に、宿場の保存活動と目的について改めて伺い、どのようにして「魅力」を地域の中で共有しているか、または出来ているのか、白井宿と野田宿の状況を伺いました。
その後、魅力を共有した先にどんなことが起きるのか?という視点で、地域コミュニティが情報共有するとどんなことが起きるのか?ということを嬬恋ケーブルビジョンの事例を参考に考えて行きました。
嬬恋ケーブルビジョンは、地域の7割の世帯が加入しており、地域の様々なニュースを届ける中で相互理解が深まり、また、地域の中でどのようなことが行われているかなどへの興味を喚起することに大いに貢献していることが分かりました。
そのような視点から、行政が示す「まちづくり等における地域の機運向上」等にも、大いに役立つ可能性を秘めています。
一方で、物語と地域観光の例として、2つの事業の概要をコーディネータが紹介し、それらの事例が「魅力的なスポットを魅力的な物語で発信していくことで、多くの人に知ってもらえるだろう」という内容のものでした。
しかし、実際には、「地域で出来ること」と、観光客として来た人に「期待すること」に別れており、この期待を現実のものにするには、「共感」というのキーワードが必要ではないかと話されました。
そして、その共感は、地域の中から起こすことが出来れば、観光客が訪れた時に、その共感に触れる機会が増えるのではないか?と指摘されました。
最後に共感を起こすためにメディアが出来ることとして、小林氏から、「今有るものを使い倒すことが必要。そのためのお手伝いをメディアとして出来るのではないか?」と強いコメントを頂き、パネルディスカッションを終了しました。
左:「左からパネラーの小林氏、森田氏、須田氏」、右:「左からパネラーの岡局長、コーディネータの小保方氏」