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報道資料

平成30年5月9日
東海総合通信局

戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)における平成30年度研究開発課題の公募の結果(東海地域)

東海地域から7件を採択
 総務省は、戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)の平成30年度研究開発課題の公募を、平成30年1月5日から同年2月5日まで実施し、全国で147件、東海地域は16件の応募がありました。
 これらの提案について、外部有識者による評価を実施し、その結果を踏まえて、全国で51件、東海地域から7件を採択しました。
SCOPE:戦略的情報通信研究開発推進事業
(SCOPE:Strategic Information and Communications R&D Promotion Programme)
情報通信技術(ICT)分野の研究開発において、新規性に富む研究開発課題を大学・独立行政法人・企業・地方自治体の研究機関などから広く公募し、外部有識者による選考評価の上、研究を委託する競争的資金です。

東海地域における採択課題

表1:重点領域型研究開発(ICT重点研究開発分野推進型)3年枠 フェーズ1
研究代表者(敬称略) 研究開発課題名
鳥羽商船高等専門学校 白石 和章(しらいし かずあき) 地域力向上に資するドローンとディープラーニングを活用した高品質ミカン栽培技術の開発
名古屋大学 遠藤 守(えんどう まもる) 官民データとAI技術による繊維産業と小売業とを繋ぐ連携基盤技術の研究開発
三重大学 村田 博司(むらた ひろし) 無線−光信号変換素子を用いたセンサモジュールの研究開発
表2:ICT研究者育成型研究開発(中小企業枠)フェーズ1
研究代表者(敬称略) 研究開発課題名
株式会社テクノスピーチ 中村 和寛(なかむら かずひろ) ビッグデータを用いた深層学習に基づく統計的パラメトリック歌声合成技術の研究開発
表3:電波有効利用促進型研究開発 先進的電波有効利用型 フェーズ1
研究代表者(敬称略) 研究開発課題名
名古屋工業大学 王 建青(おう けんせい) 微弱無線周波数帯を活用した体内深部まで高速・高信頼で通信可能な医用インプラント通信機の研究開発
表4:電波有効利用促進型研究開発 若手ワイヤレス研究者等育成型 フェーズ1
研究代表者(敬称略) 研究開発課題名
名古屋大学 新津 葵一(にいつ きいち) 高信頼・低消費電力・電波有効利用バイオメディカルIoTの実現に向けたパッシブ型人体通信技術の開発
名古屋工業大学 安在 大祐(あんざい だいすけ) インプラント機器の高精度制御を実現する超広帯域微弱無線による位置推定法の開発

 また、全国における採択課題の詳細は、以下のホームページをご覧ください。

関連報道発表

東海地域における採択課題の詳細

表5:重点領域型研究開発(ICT重点研究開発分野推進型)3年枠 フェーズ1
課題名 研究代表者 概要 期間
地域力向上に資するドローンとディープラーニングを活用した高品質ミカン栽培技術の開発 白石 和章(鳥羽商船高等専門学校) 三重県紀南地域は、農業産出額の大半をミカンの生産に依存している地域である。しかし、担い手の高齢化に伴う労働力不足から集荷量予測が難しくなっており需要に対応した出荷計画に支障をきたしている。高品質果実の安定生産持続性についても高齢化の影響が大きく影を落としており、高品質な果実を生産するためのノウハウを可視化し共有することが喫緊の課題となっている。そこで本研究開発では、ドローン空撮による果樹画像とAIを用いた高精度なミカン収量予測と栽培支援情報提供によるミカンの高品質果実の安定生産を実現し、本課題を解決する。 1か年度
官民データとAI技術による繊維産業と小売業とを繋ぐ連携基盤技術の研究開発 遠藤 守(名古屋大学) 東海地区が誇る国内最大の織物産地である尾州織物産業と、名古屋市の商業地域をフィールドとして、住民や顧客に対する伝統文化や地元産業への理解と満足度を高め、新たな価値創造と地域経済の活性化を、官民データと人工知能技術の活用によって実現するための研究開発を行う。双方の産業における官民データを効果的に収集・蓄積・配信する基盤技術を整備し、多様な官民データの分析・利活用の手段として人工知能技術(ディープラーニング)を活用した技術基盤を確立する。さらに、これまで浮き彫りにすることが困難であった地域産業と小売業にまたがる官民データの相互利活用技術を開発する。 1か年度
無線−光信号変換素子を用いたセンサモジュールの研究開発 村田 博司(三重大学) 本研究開発は、無線信号受信用平面型アンテナと光変調用共振線路型電極を結合させたアンテナ電極を、光導波路に沿ってアレイ状に並べたアンテナ電極光変調素子を縦続接続することにより、IoTシステムのための無線信号センサモジュールを開発することを目的とする。アンテナ電極光変調素子は、光デバイス作製技術をフル活用することにより、プロトタイプ光変調素子の感度を大幅に向上させる。また、複数のアンテナ電極光変調素子を光波長多重用フィルタを用いて縦続接続することで、多数の無線セルの信号を光波長チャネルに格納して伝送する技術を開発し、その有用性を実証する。 1か年度
表6:ICT研究者育成型研究開発(中小企業枠)フェーズ1
課題名 研究代表者 概要 期間
ビッグデータを用いた深層学習に基づく統計的パラメトリック歌声合成技術の研究開発 中村 和寛(株式会社テクノスピーチ) 近年、ビッグデータとして蓄積されつつある歌声のデータをもとに、ニューラルネットワークに基づく深層学習による歌声合成技術の実現に向けた研究開発を行う。現在普及している歌声合成ソフトウェアは、あらかじめ収録した波形素片をルールに従って接続する方式が多く、自然に歌わせたり歌唱スタイルを付加するためには高度な調整作業が必要である。本研究開発では、深層構造を持つニューラルネットワークに基づく歌声合成手法を用いつつ、統計的パラメトリック歌声合成技術を組み合わせることにより、合成時の計算量を下げながら自然性の高い歌声を合成することが可能な歌声合成システムの実現を目指す。 1か年度
表7:電波有効利用促進型研究開発 先進的電波有効利用型 フェーズ1
課題名 研究代表者 概要 期間
微弱無線周波数帯を活用した体内深部まで高速・高信頼で通信可能な医用インプラント通信機の研究開発 王 建青(名古屋工業) 体内生体センサや医療ロボットは、生体情報・画像のセンシングだけでなく、体内に長時間滞留して診断を行ったり、体内を自由に移動して患部切除や薬剤注入等のリモート治療まで行うことが望まれる。本研究開発では、生体情報のセンシングから診断・治療までを統合する高信頼なインプラント通信を、世界最高水準の体内20cm以上の深さ、20Mbps(メガビット毎秒)以上の伝送速度で、10〜50MHz(メガヘルツ)帯の微弱無線周波数帯を用いて実現するアンテナ一体型高信頼通信モジュールの研究開発を目的とし、周波数の共同利用・有効利用の向上を目指す。 1か年度
表8:電波有効利用促進型研究開発 若手ワイヤレス研究者等育成型 フェーズ1
課題名 研究代表者 概要 期間
高信頼・低消費電力・電波有効利用バイオメディカルIoTの実現に向けたパッシブ型人体通信技術の開発 新津 葵一(名古屋大学) フェーズ1においては、セミパッシブ人体通信に関する研究開発をおこなう。低電圧・低消費電力ウェイクアップ受信器において、リーダライタの起動信号のタイミングでバイオセンサ集積回路並びに人体通信送信器を起動するセミパッシブ人体通信技術を確立する。フェーズ2においては、フルパッシブ人体通信に関する研究開発をおこなう。フルパッシブ人体通信を実現するために、時間領域デューティエラー変調通信技術を新たに開発する。 1か年度
インプラント機器の高精度制御を実現する超広帯域微弱無線による位置推定法の開発 安在 大祐(名古屋工業大学) 本研究開発では、インプラント機器の高度制御を実現する超広帯域微弱無線による高精度位置推定技術を開発する。従来、インプラント無線制御においては狭帯域信号が主に利用されていたが、これをGHz(ギガヘルツ)帯以上の超広帯域信号帯まで高周波数化し、微弱無線準拠の超広帯域電磁界パルス(3.1-10.6GHz)を用いたmmオーダーの精度の位置推定法を確立することで、インプラント機器制御の周波数利用帯の拡大を目的とする。 1か年度

連絡先
(重点領域型研究開発、ICT研究者育成型研究開発)
東海総合通信局 情報通信連携推進課
電話:052-971-9313
 
(電波有効利用促進型研究開発)
東海総合通信局 企画調整課
電話:052-971-9143

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