平成21年3月24日
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平成17年(2005年)産業連関表(確報)の公表
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■産業連関表とは、我が国の1年間の経済活動を統計表としてとりまとめたもの
■平成17年を対象にした今回の産業連関表は、10府省庁の共同事業として4年の歳月をかけて完成させたもの
■平成17年(2005年)産業連関表の速報は20年8月26日に公表済み
■今回の確報は、速報(108部門)をさらに詳細(行520部門×列407部門)に推計し、内訳表となる付帯表を揃えて確定データとして公表するもの |
1 公表する統計表
2 産業連関表の入手方法
統計表は、
総務省のホームページから入手できます。
なお、5月中には報告書(冊子)を、府省庁、都道府県、政令指定都市、国立大学法人及び経済学部を有する主な私立大学のそれぞれの図書館に配付します。
3 平成17年(2005年)産業連関表(確報)からみた財・サービスの流れ
- 注1:
- 34部門分類表による。「財」は01〜20、33の、「サービス」は21〜32、34の合計である。
- 2:
- 四捨五入の関係で、内訳は必ずしも合計と一致しない。( )は、構成比を示す。
- 3:
- ここでいう「消費」とは、家計外消費支出、民間消費支出及び一般政府消費支出をいい、「投資」とは国内総固定資本形成及び在庫純増をいう。
4 平成17年(2005年)産業連関表からみた日本経済
平成17年(2005年)の国内生産額(972兆円)は平成12年(2000年)に比べ1.4%微増、また、輸出は28.3%、輸入は33.8%と大幅に増加 |

平成17年の総供給(総需要)は、平成12年に比べて3.1%増加しました。
総供給の内訳をみると、国内生産額は1.4%の増加に対して、輸入は33.8%と大幅な増加となりました。
一方、総需要の内訳をみると、国内需要は1.6%の増加に対して、輸出は28.3%と大幅な増加となりました。

国内生産額は、生産活動に必要な原材料やサービスの購入費用となる「中間投入」と雇用者所得や営業余剰といった生産活動によって新たに付け加えられた「粗付加価値」に分けられます。
平成17年の国内生産額に占める中間投入額の割合は48.0%と昭和55年以降低下傾向であったものが上昇に転じました。
この上昇に転じたのは、中間投入における原油価格や素材価格の上昇、粗付加価値における雇用者所得の減少などがその要因とみられます。

1単位当たりの最終需要に対する生産波及の大きさは、全産業平均で1.9272倍で平成12年(1.8760倍)に比べ上昇しました
産業別に平成17年の生産波及の大きさを平成12年と比べると、「電子部品」、「輸送機械」、「鉄鋼」、「金属製品」などが上昇しましたが、一方で「石油・石炭製品」、「繊維製品」、「窯業・土石製品」などが低下しました。
5 産業連関表の構造
産業連関表は、さまざまな産業が1年間に生産した財・サービスをどのように他産業や家計、輸出等に配分されたのかを行列(マトリックス)の形で一覧表にしたものです。
その構成は、下図のとおり、タテの列方向に見ると各財・サービスの生産に当たって用いられた投入費用構成,ヨコの行方向に見ると生産された各財・サービスの産出(販売)先構成の内訳を示しています。
6 産業連関表の作成と利用
平成17年(2005年)産業連関表の作成は、10府省庁が共同で行なっており、経済に関する各種統計を基に平成17年の一年間の財・サービスの流 れを行列(マトリックス)の形で一覧表にとりまとめています。公表は5年ごとに行なっており、今回で11回目となります。
このようにして作成された産業連関表は、経済構造や経済施策の波及効果分析や経済の将来予測などに広く利用されているとともに、国民経済計算や各種経済指数の基準値としても利用されています。