総務省は、本日、情報通信審議会(会長:大歳 卓麻 日本アイ・ビー・エム株式会社 会長)から、平成7年7月24日付け電気通信技術審議会諮問第81号「携帯電話等の周波数有効利用方策」のうち「900MHz帯を使用する移動通信システムの技術的条件」及び「携帯無線通信の中継を行う無線局の技術的条件」について一部答申を受けました。
1 背景
我が国の携帯電話の加入数は1億1,954万加入(平成23年3月末時点)に達し、このうち、携帯電話に占める第3世代移動通信システム(IMT-2000)の割合は98.8%であり、第2世代移動通信システムからの移行が着実に進行しています。
また、社会・経済活動の高度化・多様化を背景に、インターネット接続や動画像伝送等、携帯電話を利用したデータ通信利用が拡大傾向にあり、より高速・大容量で利便性の高い移動通信システムの導入への期待が従来にも増して高まっています。
一方、3.9世代移動通信システム(LTE)の導入に向けた事業者等の取組が世界各国で進められており、我が国でも、平成22年12月からLTEサービスが開始されたところです。
こうした中、我が国では、地上テレビジョン放送のデジタル化に伴う空き周波数(700MHz帯)及び第2世代移動通信システム(一部IMT-2000を含む。)に使用されてきた周波数の再編に伴う空き周波数(900MHz帯)が、平成24年7月以降、移動通信システムに使用可能となる予定です。
このような背景を踏まえ、700/900MHz帯を使用する移動通信システムの導入や携帯電話の利用環境の改善に資する無線中継局の導入の円滑化に向けて、平成21年12月から情報通信審議会において、700/900MHz帯を有効活用するための周波数配置や他システムとの間の共用条件など、「携帯電話等の周波数有効利用方策」に係る審議が行われてきました。
今般、このうち「900MHz帯を使用する移動通信システムの技術的条件」及び「携帯無線通信の中継を行う無線局の技術的条件」に係る審議結果が取りまとめられ、本日、情報通信審議会から一部答申を受けました。
2 答申の概要
一部答申の概要は、
別紙
のとおりです。
3 今後の予定
総務省では、本一部答申を踏まえ、900MHz帯を使用する移動通信システム及び携帯無線通信の中継を行う無線局に関して、技術基準の策定等を進めていく予定です。
【関係報道資料】
・「700/900MHz帯を使用する移動通信システムの技術的条件」の審議開始について
(平成21年12月18日)
・「700/900MHz帯を使用する移動通信システムの技術的条件」についての関係者からの意見聴取
(平成22年2月3日)
・「携帯電話等高度化委員会報告(案)に対する意見の募集 −900MHz帯を使用する移動通信システムの技術的条件及び携帯無線通信の中継を行う無線局の技術的条件について−」
(平成23年2月28日)
・「携帯電話等高度化委員会報告(案)に対する意見の募集の結果 −900MHz帯を使用する移動通信システムの技術的条件及び携帯無線通信の中継を行う無線局の技術的条件について−」
(平成23年5月16日)